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ピースだけ
(2020年6月30日)
 
   

 体重の減ったピースにだけペレット(人工固形飼料)を食べてもらうようになったのは2月のはじめ。朝の給餌と清掃の時に時間を作りました。もちろん展示場にはラ・メールもいます。朝ご飯を早々に離脱したピースに離れたところでペレットを食べてもらうのですが、とにかく食べるのがゆっくり(遅い!)なピース。せっかく離れていたラ・メールにあっという間に追いつかれてしまいます。それでも何日か繰り返すごとにラ・メールも状況を把握したようで、自分にはないことを理解しました。もともと警戒心が強く、ヒトを(私を?)信用していないラ・メールなので、やみくもに近づくのは得策ではないとでも思ったのでしょう。結果、それほど苦労せずにピースにだけペレットを食べてもらっています。ようやく体重も戻り、態度も少しだけ大きくなってきました。池にはカメ、空にはカラスがカピバラたちの食事を狙っています。競争相手の多いピースですが、しばらくは特別な食事を続けたいと思っています。

(小高) 


アマゾン化
(2020年6月16日)
  
   

 今年もさいたま水族館さんの協力のもと、カピバラ池のミニアマゾン化が始まりました。水族館の池から、余剰分(間引きした分)を譲っていただいているのですが、大宮のカピバラ池では冬に枯れてしまうホテイアオイが、何故羽生の水族館の池では枯れないのか不思議だと思いませんか?同じ屋外の池で同じ埼玉なのに。もし、大宮でも増やせるのならば、カピバラたちはずっとおいしいおやつを手に入れることができますよね?でも、理由がわかれば簡単。ここでは育てられないんです。ホテイアオイは大変丈夫な植物ではありますが(だから外来種として困ることもおきるのですが)、さすがにここ大宮の池の水温と気温では冬には枯れてしまいます。でも、水族館では館内の水槽で使った暖かい水が池に流れ込んでいるので、冬でも高い水温を保っていられるのです。ですから枯れない。そして、暖かくなると思い切り増え始めるわけです。おかげでまた大宮にミニアマゾン出現。水族館の池を健康に保つためには間引きが必要です。でも、むやみに捨てるわけにはいきませんので、有効利用。Win-Winですね。 

(小高)

 



 おやつ
(2020年5月29日)
   

 本来ならば、一日中、寝たり食べたり休んだりを繰り返しているはずのカピバラたちですが、動物園で生活しているとそういう訳にもいきません。特に「食べたり」の部分はまったくもって人間の行動に左右されることになります。基本的には、「朝」と「夕」の2回がメインで野菜と果物とペレット(人工飼料)。乾草は不断給餌となります。そして、それ以外にもできる限り「おやつ」を用意したいと、いろいろチャレンジしています。今回は園内の管理をしている担当の方から、伐採した笹を大量にいただきました。人が散策する園路にはいらないものですが、カピバラたちにとっては大好物です。また、葉だけを選んで丁寧に食べるので、時間もかかって暇つぶしになり一石二鳥のおやつです。こんなに大きな枝をたびたび用意することはできませんが、これからの季節は池に浮かぶおやつは期待してもらっていいかも、です。

(小高)

 



ひなたぼっこ
(2020年5月14日)
 
   
 

展示場にいれば、好きな時に好きなところでくつろぐことができますが(良い場所を取り合いになる可能性はありますが)、いる場所が小さく限られてしまっているチェリーはちょっと窮屈です。それでも、自分の居場所は良く把握していて、見事に利用しています。昼間はカピバラ舎とパドックを自由にいききできるようにしてあるので、フェンス越しにピースやラ・メールと対話でき、気に入らなければ中に入ってしまえば見えもしません。日光の当たる時間が限られてしまうのが残念ですが、それも上手に使っているようです。これからは日陰で風通しの良いところが好まれる季節になります。でも限られた場所なりにとっておきのところがあるに違いありません。

(小高)



 三者三様
(2020年5月3日)
   

 長いお休み中ですが、動物たちはいつも通りに過ごしています。でも、人がいないのは刺激も少ないということです。触られて気持ちがよくなる機会を失っているカピバラたちには寂しい毎日かもしれません。そこで、少しでも変わったことをやろうと思い、日々のメニューにあるリンゴを丸ごと使ってみました。差し入れでリンゴをいただいたので、ちょっと贅沢です。展示場の2頭はもらうなり齧りだしました。汁がこぼれるのも構わずものすごいスピードでかぶりつくラ・メール。おちょぼ口で少しづつ丁寧に食べるピース。食べ方の違いはそのまま、性格の違いです。誰もいないのを良いことに声を出して笑ってしまいました。リンゴを食べ終わったのはラ・メールが先でしたが、こぼしたジュースを残らずなめていたので、のんびり屋のピースも自分の分を食べ終わることができました。ここまではFBでもお知らせしたのですが、さてチェリーは?写真をご覧の通り、リンゴはすっかり後回しです。はじめはリンゴも食器の中に入っていて、他のものを食べるのに邪魔そうにしていたのですが、ついに外に出してしまいました。他のものがなくなった後でちゃんとリンゴも食べましたが、ここまで好みがはっきり違うとは。小さいころ毎日薬の入ったニンジン、リンゴミックスジュースを飲んでいた記憶だろうか?でも、ニンジンは好きだし。そもそも薬入りジュースを嫌がらなかったし。これが個体差?やっぱりどんなことも、ひとくくりには語れませんね。

(小高)



 展示場事情
(2020年4月18日)
   

 はからずも休園日が続く毎日になり、初めてのことに戸惑っています。カピバラたちは来園者からのプレッシャー(あるとしたら)から解放されてさぞのんびりかと想像するも、よく考えると(よく考えなくても)フェンスの外から触ってくれる手がなくなりがっかりしているに違いありません。しかも、展示場内の大木の伐採あり、池の水を全部抜いてのシール工事ありと、別のプレッシャーがかかってしまいました。それでも、季節が春であるおかげで青草が伸びてきておやつになったり、繁殖期を迎え巣作りのための巣材を集めるためにカピバラの毛を抜きに来るカラスがいて、毛を引っ張られるたびに気持ちがよくなったりしています。気温も高い日が多くなり、コンテナにお湯を入れる日も少なくなってきました。東屋の扉もいらなくなりそうです。

人間界はスペースを取らなくてはならない場面が増えていますが、カピバラたちにそんなことが起きないよう願っています。

(小高) 



 原因と結果
(2020年3月19日)
 
   
 

 ちょうど3年前の写真に、いたずらをし始めたころの証拠が残っていました。

カピバラの展示場を改修した時に、それまでフェンスの外側にあったスダジイが展示場の中に入ることになりました。とても大きな木だったので、少しくらいかじられても大丈夫、と思いましたし、それよりも展示場が広くなるほうがうれしかった。と、記憶しています。熱心に齧ったのは、そんなに長くはありませんでしたし、いつの間にか誰もやらなくなっていました。しかし、植物の水と栄養の通り道は外から見えるわけもなく、カピバラたちによってしっかり破壊されていました。あんなに大きな木がみるみる枯れ、枝がどんどん垂れ下がってきました。もう風や雪に耐えられる保証はありません。しばらく前から伐採を検討していましたが簡単にできることではないので、少し時間がかかりました。それが、今回実施されることになりました。実際は機械と職人さんにかかってあっという間に大木は切られ、刻まれました。木は形を変え、あちこちの獣舎に運ばれ次のお仕事にかかっています。いつまでも大きくできたわけではありませんし、素人に手入れのできる大きさでもありません。いずれ何か手を打つ必要はあったわけですが、枯らしてしまったのは樹に申し訳なく思いました。でも念のため職人さんに尋ねてみました。「木が枯れたのは、カピバラたちが齧ったせいですか?」きっぱりお返事が返ってきました。「ええ」

やっぱりきみたちのせいだぁ。

(小高)



なんでもサークル
(2020年2月28日)
 
   
 

 大型草食獣が体をくっつけあって草架から草を食べている様子や、たくさんのテンジクネズミが餌箱を中心に並んで食事中の風景は簡単に想像することができます。けれども、複数の動物に同時に給餌するときは、それがたとえ親子や兄妹であっても平和であるとは限りません。ニホンザルのようにその種のおきてがある場合は、決まりに従って観察することでいろいろ工夫することができます。しかし、その場での力関係で優劣が付くときは困りものです。昨年までは絶対君主のコハル母さんの仰せのままだったカピバラ展示場も、2頭になるとラ・メールが断然優勢になりました。ピースは食べるのがゆっくりなだけではなく、位置取りも悪く、よっぽどのことがない限り途中でラ・メールに追われてしまいます。追われるとあっさりどき、たいていは東屋の乾草へシフトチェンジするのが常です。担当としては、生草や野菜をなるべく均等に(もちろん体重差は考慮したうえで)食べてもらうにはどうしたらよいか試行錯誤してきましたが、最近たどり着いた答えが「円」です。今のところ結果は上々だと思っていますがどうでしょう。すべてはラ・メールにかかっています。

(小高)



 しぶき
(2020年2月14日)
   
 

 このところ湯浴みがらみのお話が続きますが、今回もまたそのお話です。

ピースが勢いよく落ちてくるお湯に当たるのを好むのは、見ているとよくわかります。自分でお湯の当たる位置を調節しますからね。隣にラ・メールがいてもお構いなしです。そして、そのラ・メールは落ちてくるお湯が直接当たるのが苦手です。一人で入っている時は慎重に場所を選びます。ピースと一緒ならば、当然ピースがお湯の真下に陣取るので、ラ・メールが直接浴びることはありません。でも、しぶきには当たりたいようで、ピースの顔のすぐそばに顔を寄せているところをよく見ます。餌や場所取りでは決してラ・メールに勝てないピースですが、この時は完全にピースが優位に立っているようです。プラ桶の中で上手にゴロゴロできるラ・メールと違い、ちょっとしか転がれなくて背中の濡れないピースでしたが、滝行のおかげで今年も全身しっとりすることができています。ラ・メールはピースの横にいることでマイナスイオン効果でも狙っているのでしょうか?

 

(小高)


ピースの石
(2020年1月29日)
  
   

 気温が下がり、湯浴み中のカピバラたちがとてもうらやましく見えるこの頃です。食べるものがあると(東屋の中の乾草は別らしいけど)なかなかお湯に気持ちが向かないカピバラたちですが、お湯の音を聞きつけると、足早にお湯の出口にやってくるようになりました。お湯はプラ桶にためるために出しているので、やや太めの水道管を使って出しています。おかげで、昨年までのコハル母さんや今のピースが打たせ湯のように使うと、滝行になってしまうわけです。見るからに修行のような打たれっぷりは痛くないのか心配になるくらいです。そんな滝行の最中でも、ピースは歯磨きを忘れてはいませんでした。桶の中に石が残っていることはしばしばありましたが、お湯の中で口を動かしているのは見たことがありません。でも、やっていました。歯磨きだけは誰にも負けないピースでした。これでまた今日も桶の中に石が残ります。持っては出ないのね、ピース。 

(小高)

 



 ピースの滝行あ・ら・かる・と
(2020年1月15日)
 
   
  
  

 昨年末にお伝えした通り、思う存分滝行を楽しむピースです。

思わず一緒にあごを上げたくなりませんか?

カピバラの湯浴みはまだまだ続きます。

どうぞご一緒に。

(小高)

 



 ついに
(2019年12月30日)
 
 

  コンテナの隅の三角のすきまがもったいないなと思い続けて1か月。ある日突然、ピースがその隙間を埋めるようになりました。昨シーズンの終わりごろには何となく頭から浴びる姿を見せていたピースですが、今年はなぜか頑なに拒否。肝心な背中の乾燥が改善しなくて困っているところでした。始めてしまえばそれまでの嫌だったことがなんだったのか、わからなくなっています。頭も顔も全然平気。ついでに背中も直接お湯に当てています。コンテナの中で転がって湯浴みができないピースなので、どう背中を濡らすかが問題でした。人が近くに行って、手桶でかけてあげるとか真剣に検討。無理、無理。ラ・メールが嫌がります。でも、何もできないうちに問題は解決。安心して年が越せます。

 始まりの時間をお約束できるのは日曜祝日だけですが、湯浴みは毎日やっています。人と違い汗腺がなく、とても乾きやすい被毛を持っているのでいわゆる湯冷めの心配はないようです。安心して癒されてください。

 

(小高) 



どちらかよりも正面を
(2019年12月17日)
 
  

 今年もカピバラ舎に飾る年賀状を作ろうと写真を撮っています。日常の風景や特別なことは意識して写真に残そうといつもカメラを持っているのですが、ご挨拶に使えるような正面を向いたポーズは手持ちがありません。そこで、日差しの具合の良い時間にカピバラ舎に行ってみました。ピースの正面顔はあるので、狙うのはラ・メールです。まず、おやつの笹を少し食べてもらい、それ以上は出てこないことが分かってから後を追いました。しばらくするとどちらもお気に入りの場所に腰を落ち着けたので撮影開始です。ところが、正面を向いて座っていても顔は正面じゃない。すぐ横を向いてしまいます。こちらが移動して反対に回ると、反対を向きます。何度か繰り返し、諦めました。長いレンズを嫌がる動物は結構います。狙われているように感じると聞きます。ラ・メールの態度にも何か理由があるのかも。でも、使っているのは産まれた時からいつも使っていたコンデジなんだけどな。ちなみに、まだ写真は撮れていません。

(小高) 



食べっぷり
(2019年11月29日)
 
   

 今回はカピバラ舎内にいて食べる姿をなかなか見ることのないチェリーの素敵な食べっぷりを紹介します。展示場にいる2頭とチェリーはほとんど同じものを給餌しているのですが、唯一違うのはチェリーはサツマイモを食べないので(何故だ?)あげていないことです。その分、ニンジンやリンゴが少し多めです。それでも、食べることに使う時間の大半は、乾草を食べることでしょう。どの個体もそうですが、食べる優先順位は最下位です。本来は草を食べる動物ですから生草であれば真っ先に食べます。でも、さすがに干し草になると一気に順位は落ちてしまいます。しかし、もともとは草でおなかが一杯になるようにできている動物ですから、よっぽどのことがない限り、あるものをひたすら食べています。乾草の草の種類はいつも同じですが、刈った場所や時期で違いはでます。人が見たのではわからない違いに彼らは気が付き、食べたり、残したりするのです。ここで問題はおきます。展示場の2頭とチェリーの好みがハッキリ異なるのです。以前はヤギたちと正反対の嗜好を、動物による違いは興味深いなどと思っていましたが、今度はあてはまりません。展示場の2頭が大量に残すときにもチェリーは結構食べています。一日の量は3頭とも同じ。展示場の2頭が朝までに完食していることは、あまり多くありません。が、チェリーは食べきっていることが多いように思います。この差は何でしょう?
(小高)

 



  空き地
(2019年11月15日)
   いよいよ湯浴みの季節がやってきました。まさかとは思うものの、何が起きるかわからないのが動物相手のお仕事。しっかりと予行演習をやってみました。コンテナの移動にちょっと驚く。去年と同じ。お湯が出始めると飛びのく。これも去年と同じ。そして、溜まり始めたお湯にまず近づくのがラ・メールで、そのわきをサクサク通って先に足を入れるのがピース。でも、落ちてくるお湯を思いっきり避けるため、コンテナに妙な空きスペースができてしまいます。食べ物があると絶対王者のラ・メールが湯浴みの時はなぜかピースに遠慮がちで、窮屈なのに我慢しています。そしてピースは知らん顔。空き地を見て思うことは色々あるけどカピバラの湯浴み、今年も始まります。

(小高)




 投薬
(2019年10月30日)
   

 ケガをしてしまった時とかに、動物に薬を飲ませなければならない事があります。昔から良薬は口に苦しと言うように、飲んでもらわなければならない物はおいしくありません。また、歯触りも他の食べ物とは異なります。人ならば、言い聞かせることができますが動物はそうはいきません。特に用心深い性格の個体だと、至難の業です。以前、コハル母さんに薬を使った時は大変でした。その母さんに似たラ・メールも大変用心深く投薬はとても大変でしょう。でも今回はピースのお話です。しばらく前からピースの顎から頬にかけてしこりができています。いろいろ考えた結果、しばらく投薬をしながら様子を見ていくことになりました。風邪薬くらいの粒が2つです。リンゴから始めました。数日後、薬を入れたリンゴをキャベツで巻きました。次は切れ目を入れたニンジンに挟みます。たまに薬をあげる人を変えます。このところ、ピースもかなり用心するようになってきました。そろそろ策が尽きます。何か良いアイデアをお持ちではありませんか?
(小高) 



 
好き嫌い
(2019年10月4日)
   

 大宮公園小動物園では大宮公園内の草を刈っておやつに使っているのですが、牧草を育てている畑ではないので、色々な種類の植物が混じっています。カピバラたちは基本的にイネ科の植物が好きなので、なるべくイヌムギ、オヒシバ、エノコログサなどを選んでいます。混じっているものがオオバコやホトケノザぐらいならば気にせず食べてしまうのですが、ヘクソカズラやヤブガラシだとそうはいきません。よくもまあその口でと言うほど見事に食べ分けます。牧草を購入して、思い切り生草を食べてもらいたいとも思いますが、好きなものと嫌いなものを選択する機会があり、食べることに時間がかかることも彼らにとっては悪くないのではと思い、今日も今シーズン最後の草刈りに勤しんでいます。 

(小高)  



もしかして
(2019年9月18日)
 

圧倒的な暑さが和らいで来たら、ちょうど良い気温になったのか、カピバラの放飼場にサシバエが大量に発生してきました。排泄物は残りがないように掃除したり、彼らがトイレと決めた場所の土の表面を交換したりしてはみましたが、なかなか発生を食い止めることはできません。直接虫よけを噴霧しようにも、水に入れば効果はそこまでです。刺されるのは毛足の短い肢が多いようです。本人たちも刺されると痛いので、足を動かしたり、口で追い払ったりします。この時ばかりはハエたたき替わりのしっぽがないのが残念です。しかし先日、青草を食べている時に変わった姿勢で草を食むラ・メールを見ました。立ったままのピースは、ハエを追い払うためにしばしば食べるのをやめ、足踏みをしたり、口でハエを追ったりしていましたが、ラ・メールは伏せをして食べています。体にはハエはたかっています。でも、毛が浮き上がっていて刺されてはいません。後ろ足は体の下に隠れています。むき出しの前足は食べている顔のすぐ下なので、食べながら頭を振ってたかっているハエを払っていました。これって、ラ・メールの生み出した、ハエ除けの行動の最新バージョン?(小高)  



 ちがい
(2019年8月30日)
 

 カピバラの歯磨きは個体によってやり方は様々なようですが、ピースは石を使います。一緒にいるラ・メールが強いせいか、餌が全てなくなる前に戦線を離脱して、自分はもう食べることには興味がないことをアピールするかのように石を探します。お気に入りはいくつかあって、そのうちの一つを口に入れるとお気に入りの場所(落葉プールか人用出入り口の前)に落ち着きます。そしてしばらくはもぐもぐタイムです。他に気になることを見つければ(ラ・メールが食べる場所をどいたりとか)すぐに石を出して移動してしまうこともあるので、歯磨きにかける時間は決まっていないようです。カピバラは一生歯の伸び続ける動物なので、正しいかみ合わせを維持するためにはいつも何かを齧り、歯を整えておく必要があります。その点、ピースはいつも歯磨きをしているので心配はありません。でも、ラ・メールは…。石を使った歯磨きを見たことがありません。ですから何か他の方法で歯を整えているはず。もし、乾草を噛むことで歯の使用頻度を上げているとするならば、ピースとの体重差はそれが理由かも。

(小高)



 お腹の調子はいかがですか?
(2019年8月16日)
   
 
 暑い暑い毎日が続いています。今年はちゃんと雨の降る梅雨が終わったとたんに暑い夏がやって来ました。埼玉県の大宮では猛暑日なんてざらです。カピバラの放飼場には池があって、カピバラたちは自由に入ることができます。でも、水嫌いのピースはなかなか入らないのがいつもなのですが、今は違います。朝、カピバラ舎に行くと、2頭ともしっとり。又はびっしょり。ひと泳ぎして朝のご飯をまっています。昼間も池を出たり入ったり。じっと浸かっていることもあります。池から上がってすぐにブルブルをして水切りをしないのは子供の時からで、水滴をボタボタ垂らしながら歩くので、移動の軌跡が良くわかります。濡れたまま東屋を使うので、休息中も体はけっこう冷えているのではと思っています。普通ではない暑さの中、水(しかもここの池は井戸水なので、水温は17℃程)に入ったり出たりでしっかり体を冷やしているらしいカピバラたち。暑くてぐったりしているように見えていますが食欲は変わらず。しかも快便!まだまだ暑さは続きそうですが、この方たちに夏バテの心配はなさそうです。

(小高)



 マット
(2019年8月2日)
   
 

 カピバラの放飼場は大半がコンクリートで、隅にある寝室の入口付近と東屋周辺が土になっています。東屋の床は板張り(自作)です。

今年の冬、寒さ対策として、東屋の床の一部に厚いゴムマットを敷きました。旧カピバラ舎の時に、ヤマトとコハルの個室の床に敷いてあったもので、さらにその前にはウチとウミが使っていたものです。ピースとラ・メールも敷いたその日から使用していました。気温が上がってきてから片づけようと思っていましたが、コンクリートよりは心地よいと思い、撤収する代わりに寝そべりそうなところに移動してみました。放飼場のコンクリートの部分はほとんどが日なたで、土の部分はほとんどが日陰です。休息時にどこを選ぶのかはカピバラ次第です。暑いこの季節はもっぱら日陰を利用するかと思っていましたが、炎天下でもコンクリートの上で寝ていることもあるので、マットがあれば使うかもと思いました。今のところ、かなり好評のようです。重いものなので、片づけるための長距離の移動が大変だと思った担当者の横着が意外に良い結果を産んだようです。でもこのところの高温でマットの温度も上昇中。焦げないように気を付けてほしいものです。

                                                 

(小高)



 発掘
(2019年7月12日)
   

 ピースの歯磨きは日々のお仕事ですが、その歯磨きに使う石を自分で調達するようになりました。放飼場には土の部分があり、もともとあったものもありましたが、池に落ちてしまったり、掃除の時にゴミと共に捨ててしまったりで最近はあまり見かけなくなっていました。掃除の時に同じ所を掃くので地面がえぐれてしまうことがあり、そこに新しい土を補充すると新しい石も補充されます。そんなものも目ざとく見つけるピースでしたが、大きな石が混じらないように気を付けて作業するようになってからは(掃除の時に都合が悪いので)そこからお気に入りを見つけるのは大変になっていたようでした。そこでピースは考えたようです。地面に埋まっている石を掘り出せば良いと。たまに丁度良い大きさのものがあるようで、毎日掃除の時に外に出す石ですが、翌日にはまた東屋の中にキープしてあります。一日に何回も歯磨きをするのはピースだけで、ラ・メールはまずやりません。同じように育ってきたはずなのになぜなのか?やることも、やらないことも不思議な行動です。

(小高)  



緑の絨毯
(2019年6月28日)
 
   
 今年のカピバラ池は、ホテイアオイの食べ残しが多いだけではなく、水草の繁茂も手伝って一面が緑色です。以前、まだ住人が2頭だった頃、水草が大繁殖したことがありました。その時はホテイアオイの季節が終わり何もなくなった水面が一面平らに緑色になりました。池をトイレに使うと水に浸かった所まで水草をつけてくるので体にラインが引かれたようで面白かったのを覚えています。今回は、ホテイアオイの季節真っ只中。小腹がすくと残り物を食べに入るし、暑い時には水浴びにも入ります。全身がくまなく水草模様になり、ぶるぶるっと水切りをすれば、今度は地面が水草模様になります。それでも落ち切れない葉が体一面に張り付いていて、なんだか一枚一枚取ってやりたくなってしまうのは私だけでしょうか?本人たちは一向に気にしていないように見えますけどね。

(小高)



 目に見えること
(2019年6月14日)
  
   

 今年も先月より、週に1回、ホテイアオイのおやつをカピバラ池に投入することにしました。ところが、うかつなことに頭数が減っていることを考慮せず、昨年と同じ量を水族館にお願いしてしまいました。と言うか、「今年もお願いします」と伝えてしまいました。1週目が過ぎた時、池にだいぶ残りが浮いていましたが、それはホテイアオイが小さく、先のおいしい葉の部分だけ食べ、下の部分が多く池に残っているからだと思ってしまいました。でも、さすがに3週目に入って気が付きました。食べている頭数が少ないからだと。乾草や野菜の量は、1頭づつ決めて一覧表にして調餌室に貼ってあります。変更があればすぐに書き換えます。ですから、頭数が増えても減っても間違えることはありません。でも、このおやつのように、量を決めて使っているのではない場合のことは考えませんでした。さしあたって困ることはないのですが、次回からは少なめにと注文しようと思っています。さびしいが目に見えてしまった出来事でした

(小髙)  



ホテイアオイ始まりました
(2019年5月30日)
  
   

 今年最高の気温が毎日更新されてゆく日々ですが、カピバラ池の夏の風物詩「ちょびっとアマゾン化」が始まりました。今年もさいたま水族館の協力を得て、余剰のホテイアオイをいただいています。まだ時期が早いので、金魚鉢サイズのホテイアオイ。カピバラ的には食べるところが少ないので今一つなのですが、1袋目を放飼場に運び入れた時点で状況を把握したようでした。とっとと池へと向かいます。半年ぶりですが、忘れてはいません。とりあえず大きめな葉だけ食べて…。食べる葉を選ぶために時間がかかり、水に浮いて安定しない葉を食べるために時間がかかります。普段は食べることになるべく時間を費やしてもらえるよう工夫をしているわけなので、自然に時間がかかる食べ方になるのは大歓迎。水の中で、体を冷やしながら食べ物に囲まれて時間を忘れるカピバラたちを、なるべくたくさんご覧いただけるようにしたいと思っています。

(小高)

 



 好きなものから食べるタイプ
(2019年5月15日)
 
   
 

 好きなものは最初に食べるタイプと、最後にとっておくタイプが人の場合にはありますが、動物の場合は好きなものが一番です。見えない所にあっても、かき混ぜてあっても一番好きなものから口にします。動物園のカピバラたちは野菜や果物を食べていますが、それなりに順番があります。それでもラ・メールは出てきた順に口にしますが、ピースは出てくるものを最後まで確認してから選びます。おかげで、毎回出遅れるわけですが、葉っぱものの場合にはさらにややこしいことをします。優先順位の高いものにキャベツがあります。そして一番好きなのは、外側の緑の濃い葉です。スーパーマーケットなどでは設置してあるゴミ袋に捨てられているあの部分。そして好きなのは緑の部分です。食べる時には芯は後回し。緑を探して食べ、白い所はポロリ。最終的には全部食べますが、順番は譲れないらしい。咥え方にもコツがあるようで、ぐるりと緑を食べ続け、最後に芯を残す。ハクサイの時も同じです。白い三角形が点々と残ります。もちろん、これも最後にはお腹の中にちゃんと納まるのですが。

 緑色にこだわるのは、本来の食べ物である草の色に関係するのでしょうか?

(小高)


 行ったり来たり
(2019年4月30日)
   

 毎年この時期になると悩むことの一つに、いつ暖房の使用をやめるか、があります。器具を使うような暖房もそうですが、カピバラの放飼場のように前や横の板をいつまで使うか?とか床材をいつまで入れるか?とかもそうです。毎日、天気予報の気温予想を眺めては悩ましい時間を過ごしています。

カピバラ放飼場で過ごしている2頭は、3月に湯浴みが終わった後すぐに井戸水を使っている池で泳ぎ始めました。でも、カピバラ舎のチェリーに用意できるのは、お湯を使うか冷たい水道水を使うかです。他の2頭が池で泳いでいるような暖かい日でも、チェリーは水には浸かりません。やはり今の気温では井戸水と水道水には温度の差がだいぶあるようです。チェリーにもお水に浸かってほしいので(健康のためにはどうしても必要)、ついにコンテナにはぬるま湯を用意することにしました。でも、気温やや低めの日は何とか浸かるものの(気持ちは良いらしい)、冬の寒い時期のようにじっくりは浸かっていません。しばらくお天気が安定しなさそうな気配なので、水にするかお湯にするかやっぱり悩ましい選択を強いられそうです。

(小高) 


  気持ちの良い時間
(2019年4月16日)
   

 カピバラ放飼場を囲うフェンスは、一部、園路と直接接していて、カピバラの気分によってはとても近くで見ることができます。また、触られて気持ちがよくなると、被毛がたわしのように逆立ちます。もっとリラックスすると、お腹を見せてころがります。ここでは特別にふれあいを行っているわけではないので、誰が触っても転がるカピバラではありません。それでも人懐こいピースは以前から良く転がっていましたが、警戒心の強い(コハル母さんによく似た)ラ・メールはめったに転がりませんでした。それが近ごろ、天気がよく、静かで(人が少ない)、お腹がいっぱいな時にはたまにリラックスするようで、ゆっくり触られながら、気持ちが良くて白目をむいている姿を見かけることがあります。おっとりしているようですが、そこは野生の動物ですし、機嫌の悪い時もあります。でも、もし、フェンスにお尻をつけて座っていたら、静かに近づいて、そっとお尻や背中を撫でてみてください。カピバラも人も優しい時間を過ごせると思います。

 大きな声を出さずに、そ~とです。

(小高)


 予行
(2019年3月30日)
 

   
放飼場を2頭で使うようになって1か月を越えた頃から、なんとなく2頭とも大きくなったような気がしてきたので、体重を量ってみることにしました。体重計の移動や天候に左右されるので、なかなか定期的に量ることができないでいましたが、健康管理のためには必要なので、2か月に1回くらいは実施してみようと努力目標を立てました。今回は2頭になってから初めてだったので、もしかしたら何か変わるかと思ったのですが、体重計を設置したとたんに乗ってくれるピースとおいしいものには目がないラ・メールに変わりはありませんでした。結果はピースがちょっと増えて、ラ・メールがちょっと減った。予想と大違いです。どちらも大いに増えたに違いない、と思っていましたから。
思いの外スムーズに量れることが確認できたので、まずは来月からスタートです。

(小高)



 新しいかたち
(2019年3月14日)
 

   
お湯の直浴びをピースができるようになったことばかりを気にしていたけれど、よく見ているとラ・メールがお湯の出てくるところが苦手なことがわかってきました。たいていのことは、ラ・メールが優先権を主張するようになりましたが、湯浴みに関してだけはどうしても先に入れません。以前からしぶきは苦手にしていましたし、何と言っても直浴び大好きのコハル母さんがいたので、あまり目立っていなかったので、これほどだとは思っていませんでした。ピースが先に入って、お湯が落ちてくるところをブロックしてくれると安心するようです。お湯が止まればすぐに安心して全身浸かるので、落ちてくるお湯が苦手なのでしょう。なんにしても、ピースが一番なことがあってホッとしました。でも、湯浴みももう今月で終了の予定です。ラ・メールが苦手とすることは何でしょう。

(小高)



 初泳ぎ
(2019年2月28日)
 

  
 
立春を過ぎると、生きものたちに春がやって来ます。人間にとっては2月なんてまだまだ寒い時期(埼玉は寒いんです)。それでも確実に春はやってきていて、インドクジャクがディスプレイの練習を始めたり、アカハナグマが相手を呼ぶ声を変えたりします。そして、大宮のカピバラ舎にも春がやって来ました。
この冬はコハル母さんのために、昨年の10月ごろから毎日のようにお湯を使ってきました。母さんのおかげで、ピースの背中もしっとりしていました。母さんがいない今は、少し広くなったコンテナで2頭ともゴロゴロして全身しっとりができるようになりました。でも、池に入りたい欲求は別のようです。午前中、まったりお湯に浸かっていた2頭でしたが、夕方の給餌の時にも全身濡れており、いつもの池の出口から東屋まで見事な水の跡がありました。コンテナのお湯が冷たくなったらそこはトイレに変身するので、全身ずぶ濡れという事は池で泳いだ証拠です。毎年、今頃コハル母さんは初泳ぎをしていました。寒いのになぁといつも思っていました。こんな所にも母さんのDNAが引き継がれているようです。今年の初泳ぎは2頭揃って2月26日でした。
(小高)



   動物が教えてくれること
(2019年2月15日)
 

  
2月13日の朝、野菜の入ったカゴと乾草を入れた袋を持ってカピバラ放飼場の扉を開けると、いつものように足元をピースとラ・メールがぐるぐる回って朝ごはんの催促をしてきましたが、やや離れたところからこちらを見ているはずのコハル母さんの姿がありませんでした。オヤ?と思って東屋をのぞいてみましたが、そこにも姿は見えません。行き違いになったかと後ろも見てみましたが、そこにもいません。持っているものを置き、放飼場の中を見回しても姿を発見できなかった時、私は最悪の事態を知りました。
昨年の夏から、たびたび食欲不振に陥り、毎日湯浴みをするようになってようやく体調不良を改善できたように思っていました。それでも、体重の減少は続いていたようで、最近は体つきが骨ばってきていました。食べることに関しては、食べるスピードはゆっくりになったものの、たくさん食べたい気持ちは誰よりももっていたと思います。体重増加に向け、メニューも変更したばかりでした。
急性心不全による水死。これが死亡に至った原因です。なぜ、池に入っていたのか?なぜ、こんなに急に体重が落ちたのか?外傷も打撲痕もありませんでした。7歳9か月。短くはありませんが、決して長くもありません。カピバラにとって少し厳しい環境ですが、ファミリーで仲良く暮らしていました。おそらく、不慮の事故が起こったのでしょう。でも、その原因まではわかりません。
私たちにはわからない、知りえないことがたくさんあります。だからこそ、今できることを精いっぱいやろうと再決意させるコハル母さんの死でした。
色々なことを教えてくれてありがとう。応援をいただいた皆様、ありがとうございました。 

(小高)



  くらべてみると
(2019年1月31日)
 

    

多くの方が経験されていると思いますが、カピバラは気持ちの良い所を触られると被毛が立ちます。人が触るだけではなく、他の個体だったり、他の種でも良いようで、様々な写真を目にします。ここでも同じですが、今回はいつもは目にできないチェリーのボアボアな姿をご紹介しましょう。
チェリーは今でも毎日朝夕2回の治療を続けています。なるべくストレスを感じさせないように、体を触ってやりながら観察したり、目薬を差したりします。また、よりやりやすいように、食器に入れた野菜を食べてもらったりします。おかげでとてもスムーズに作業が進みますし、この時間が大好きです。衛生面や治療の関係で群れの生活をさせてやれませんが、その分、毎日必ず人からマッサージを受けることができます。しかも、受けるのがとても上手。触れた途端にボア。撫でた途端にボアボア。舎内生活で暑さ寒さの影響が少ないせいか、チェリーの被毛は他の個体に比べると子供の頃のやわらかい感じが残っています。でも毛の長さは短い。色は茶色が濃い。個体差と言えば個体差なのかもしれませんが、他とちょっと違うチェリーです。そして、普通は嫌なことをされるので動物からは好かれることの少ない動物のお医者さん。でもチェリーは、いつもマッサージしてくれる獣医さん大好きです。

(小高)



  模様
(2019年1月15日)
 

   

 カピバラ舎と裏側のパドックを使って生活しているチェリーの顔に、しばらく前から模様ができてしまいました。初めは、メスなのに鼻の上がモリージョみたいに見えると思っていたのですが、そうではなく被毛が薄くなっていました。パドックの展示場側の角で、臭い付けをしている姿は良く見かけていました。カピバラ舎の壁に擦り跡で模様ができています。オスのカピバラはモリージョを使って臭い付けをします。でも擦るのはモリージョの部分だけなのでしょう、そのことで被毛が薄くなっているようには見えません。(ピースはあまり熱心に臭い付けをしないのであてにはなりませんが)縄張りの主張でしょうか?それともかゆいだけ?
治療が必要と言うわけではないので様子を見ている毎日です。

(小高)



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