肝っ玉母さんたちの夏
(2011年8月12日)

   

春になるといろいろな動物に赤ちゃんがうまれます。リスザルも例外ではなく、春になるとメスのお腹が膨れてきていました。
しかし、残念ながら今まではうまれてきても親が育児を放棄してしまったり、お乳の出が悪く、死んでしまったり、死産だったりとうまく繁殖できていませんでした。
今年も3頭いるメスはみな妊娠し、お腹も膨らんできました。そろそろ出産かな〜と思っていた、6月23日に1頭、6月25日と7月2日にもそれぞれ1頭うまれました。

6月23日にうまれた子は、残念ながら母親が育児を放棄してしまいました。そこで今回は私が母親の代わりとなり人工哺乳で育てることにしました。現在、すくすくと成長しています。
まだ先になりますが、みなさんにお披露目したいと思っていますので、楽しみに待っていてください。

残りの2頭は母親にしっかり育てられていましたが、7月17日の朝、係が部屋に行ってみると1頭の母親に2頭の赤ちゃんがしがみついていました。1頭を本当の母親に戻そうとも考えましたが、一度離してしまった子供を育てるとは限りません。また、捕まえることでパニックになり、今抱いている母親も自分の子どもも育てることをやめてしまうかもしれません。ですから、そのまま様子を見ることにしました。

すると、その母親はしっかり2頭におっぱいをあげ、赤ちゃんたちも交代で飲んでいました。ただ、飲んでいる量が足りなければ2頭とも弱ってしまうので、毎日ちゃんと飲めているか量が足りているかを注意深く観察しました。
現在、2頭とも順調に育っています。そんな心配は無用なようでした。
反対に、毎日成長する2頭を背負っている母親は、育児と暑さでお疲れのようで2頭を背中に乗せたまま床に腹ばいになって寝ていることがよくあります。

さぁ!夏は始まったばかり!まだまだ暑い日が続きますが暑さに負けず、かわいい2頭の赤ちゃんと、肝っ玉母さんに会いに来ませんか?


(藪)





 

生と死
(2009年6月29日)

  

6月11日の朝、いつものようにリスザルを展示場に出すと、妊娠中だったメスのお腹が前日よりも平たい…。しかも、お尻のほうに黒い細長いものが垂れ下がっている…。
「変だな?!」と思いよく見てみると、背中に小さな赤ちゃんを背負っていました。(垂れ下がっていたのはへその緒でした)
びっくりしつつ、うれしい気持ちでいっぱいになりながらしばらくの間観察をしました。

実は昨年も妊娠はしたのですが、母ザルが若かったため残念ながら流産してしまったのです。
今年はなんとか無事に出産してほしいと思い、妊娠に気付いてからは栄養の多い餌を与えたり、ストレスがかからないように注意したりしていました。

今回は初めての出産というのもあり、母ザルは少々神経質になっているようで、子ザルにちょっかいを出してくるほかのサルを威嚇して子ザルを守っていました。
子はおっぱいを飲むとき意外は小さな両手で母親の背中にしっかりしがみついていました。
母親も嫌がらずにおっぱいをあげていたので、順調に育ってくれるかと思った矢先の6月19日の朝、寝室の床に落ちているのが発見されました。獣医の処置もむなしく、昼過ぎには息を引き取りました。

解剖の結果頭を地面に強く打ち付けたのが直接の原因でした。おっぱいを飲んでいる姿は観察されていましたが、実際にはミルクの出が悪かったようです。2日間位ミルクが飲めておらず力尽きて頭から地面に落下してしまったようです。

せっかく産まれたのですが残念な結果となってしまいました。
この死が無駄にならないように今後の飼育に生かして生きたいと思います。


(担当 藪)




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