さよならクロちゃん。
(2012年1月19日)



当園で飼育しているイエガラスの「クロちゃん」が1月11日に死亡しました。
イエガラスは基本的に日本にはすんでいない種のカラスです。私たちが日頃目にするカラスたちとは色や大きさも違います。
クロちゃんは7年前の2005年に大阪の天王寺動物園から来ました。それから7年、ヒトの言葉をまねて鳴くということから、たくさんのみなさんが話しかけている光景をよく見かけました。私も作業中によく声をかけていました。返事は気まぐれで、返してくれた時はうれしく、返ってこないとさびしく作業をしました。
来園してくれる皆さんも答えてもらいうれしく帰っていく方もいれば、返事が返ってこずにガックリ肩を落としていく方もいました。そんな中には再び声をかけに来てくださるみなさんも多くいらっしゃいました。たくさんの方に愛されていたのだなと感じました。
ここ数日は、小屋の前を通るみなさんが少々寂しげに感じられます。
今まで、たくさんの皆様に会いに来ていただき本当にありがとうございました。

(関根)


当園の隠れた人気者の「クロちゃん」が死亡しました。
なぜ隠れた人気者かというと、「おはよう」「こんにちは」「かーさん」「あほー」など、人のまねをして鳴くことがあったからなのです。テレビやラジオに出演したこともあるほどです。
もともと貨物船に紛れ込んでいたのか1981年に大阪港の近くで捕獲されました。その後、天王寺動物園で長く飼育されていました。そこで来園していた人の言葉をまねるようになったようです。捕獲された際にすでに大人だったので、少なくとも31才以上だと思われます。そう考えると天寿を全うしたのではないかと思います。(※HP担当注 クロちゃんはイエガラスでは世界最長飼育記録のようです)
なかなかのおしゃべり好きで「おはよう」と鳴くのもかわいらしかったり、おじさんのような声だったりと気分によって鳴き分けていたような節がありました。
キジ舎から聞こえる「オハヨ」の声がなくなりさびしくなってしまいましたが、在りし日のクロちゃんに負けない元気な挨拶をしに動物園にも遊びに来てください。

(元担当者 藪)




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