3月29日  天候:晴れ 気温:7.5度 水温:10度 時間:8時30分〜11時30分

 

午前7時をまわった頃から各公園を勝ち抜いた猛者が徐々に集まり始めた。
桜の開花を間近に控えたこの時期にしては風が冷たく感じ、水面の波が視覚的にも一層の寒さを感じさせる。
そんな中でもエントリーしているアングラーは堂々と、いやむしろ余裕さえ感じさせる雰囲気である。
それというのも予選を勝ち上がったと言う自信なのか?
それとも雰囲気に飲まれてはいけないと いう自分への暗示なのか。
ここ数日、大会に合わせ、このフィールドに何度となく足を運んだ者も数多くいる。
1人の欠場者もなく定員の20名が全てが出揃った。
午前8時半、開始を告げるけたたましいサイレンの音がこだまする。
はつかり丸と共にアングラーは自分との戦いの航海に出る。
寒さと風が幸いしたのか、開始直後からあちこちからドラッグの鈍い音がする。掛けた魚をばらす者がほとんどいないことからレベルの高さが伺える。
丹念にボトムを狙う者、リトリーブで勝負する者、その目付きは獲物を狙うハンターのようである。
あちらこちらでシルバーの魚体が宙を舞う。
開始1時間で10匹を越える者もいるが、みな独走は許さない。
時間がたち、普段は食いが渋る時間帯でもまるで魚が魔法にかかったように釣れて行く。
結局3時間という時間の中で試合を放棄する者は1人もおらず最後まで堂々と闘い抜いた。
結果、優勝者の25を筆頭に200以上のマスが釣り上げられ大会は無事に終了した。