智光山公園

秋の訪れは薬草園から

薬草園より

2021年9月8日(水)

センニンソウ(仙人草)
センニンソウの花が咲き始めると夏の終わりを意識するようになります。つる性植物なので他の植物に覆いかぶさるように広がり、開花中はひとかたまりの雲のようです。その様子を仙人が乗る雲に例えた、または開花後の種子に白い毛が生えているのを仙人のひげに例えたことから仙人草という名前で呼ばれるようになったなどの説があります。

薬草としては、扁桃腺の痛み止めに生の葉をもんで手首の内側に湿布するという使い方があるようですが、基本的には毒性が強く、かぶれや皮膚炎を起こすため安易に使用するものではないようです。
クレマチスと同じ仲間なので花は繊細でとても美しいのですが、見つけても摘んだり葉をちぎったりしないほうがよさそうですね。写真に収めて楽しみましょう。

オミナエシ(女郎花)
オトコエシ(男郎花)


シオン(紫苑)

オミナエシは秋の七草のひとつ。明るい草原などで見られ、古くから身近な花であったことが伺えますが、現在では埼玉県を含む19都道府県で絶滅危惧種となっています。たおやかな姿を女性に例えたオミナエシと対になるのはオトコエシ。花色は白で姿形はオミナエシと同じようにみえますが、全体的に大型でがっちりした印象です。どちらも消炎、解毒作用などがありますが、乾燥させると醤油が腐ったにおいがするのだとか・・・。薬として服用するにはちょっとためらってしまうかもしれません。
シオンの花は写真だけみると秋の野菊、といった雰囲気ですが、開花期には1.5~2メートルの高さとなり草としては高身長な種類です。咳止め効果がある薬草として大陸から渡ってきた植物ですが、花を観賞する目的でも栽培されてきました。源氏物語にもシオンの名が出てくるということから平安貴族の心をつかんだ花のひとつといえますね。
秋に開花する花が多い薬草園は、9月に入ると急にしみじみとした秋の風情が漂いはじめました。

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