「Reuse(リユース)パート2」和久井飼育係(♂)

2018.6.15

 今年の3月にカピバラ・ワラビ―で行っているリユース(一度使ったものをゴミとして捨てるのではなく再利用する)について「飼育係から」に書かれていたと思います。(まだ読んでいない方はぜひ読んでみてくださいね!)が、今回はキリンのリユースを紹介したいと思います。
 当園ではコアラを飼育しています。コアラはユーカリの葉っぱしか食べない動物です。しかも自分の気に入った葉っぱしか食べません。そんなコアラのお腹をいっぱいにするには大量のユーカリが必要になります。ユーカリを毎日交換してあげて、その中から気に入った葉っぱを選んで食べてもらっています。そのため食べ残したユーカリが沢山でます。  この食べ残したユーカリをキリンにもあげています。
毎日放飼場にユーカリの束が数カ所付けられているのですが、気付いた人いましたか? このユーカリだけではキリンはお腹いっぱいにはならないので、他にも牧草などもあげていますが、キリンは本来木の葉っぱを食べる動物です。お腹いっぱいにはならないけど、毎日葉っぱを食べさせてあげられるのはコアラを飼育している動物園の特権かもしれませんね。
葉っぱを食べるところをよく見てもらうために、なるべくみなさんに近い位置に設置していますので、今度じっくり観察してみてください。
さ、そろそろ明日の分のユーカリが届いている頃なので、準備してこよっと。

放飼場に設置したユーカリキリンが食べたユーカリ

コアラに使ったユーカリコアラに使ったユーカリ

キリンが食べたユーカリみなさんに近い位置に設置しています

 

 
 

「こんなこともしています」二場飼育係(♀)

2018.6.5

仔ガメ1月うまれと5月うまれで
これだけ大きさに差があります

 コアラ舎の動物たちの担当になって2年目になりました。昨年から今年にかけて、フタユビナマケモノ、コアラ、シマオイワワラビーの赤ちゃんがうまれ、コアラ舎はとてもにぎやかです。以前ホームページやフェイスブックでお知らせしましたが、実はもう1種、ホウシャガメの赤ちゃんもうまれました。今のところ子ガメ達は展示しておらず、皆さんにはご覧いただけていないのですが、人工的に孵化(ふか)させた5頭の子ガメ達が元気に育っています。
 コアラ舎では、屋外放飼場でホウシャガメを展示していて、カメ達はここで土を掘って卵をうみます。日本の気温では低すぎるため(ホウシャガメは熱帯に属するマダガスカル島に生息しています)、土に埋められた卵を取り出して人工的に温めました。9月から温めていた卵のうち、3つが12、1月に無事かえり、1月にもういちど産卵があり、こちらも温めて4、5月に2つかえりました。赤ちゃんガメは元気に動き回り、餌の小松菜や野草をよく食べています。
 卵の世話は、一定の温度と湿度を保つこと以外はひたすらかえるのを待つのみです。かえるまで約4ヶ月ほどかかるので根気よく待っていると、硬い卵の殻を割ってかわいい赤ちゃんガメが誕生します。数日間はまだお腹に小さくなった卵黄を抱えていて、その栄養で何も食べずに過ごします。卵黄を使い切ると、だんだんと葉っぱを食べ始めます。 
 当園では初めて繁殖したホウシャガメを、卵の時から観察できて、とても幸運でした。ゴルフボールくらいの小さな赤ちゃんガメは、驚くほどすくすく成長しています。草食のカメを担当すると、いつもおいしそうな草や木を探すのが日課になってしまいますが、おいしい草をたくさん食べてもらい、健康に育ってくれればその甲斐があります。
 これからの暑い季節は大人のカメたちも活発に動いています。運が良ければ、産卵しているところを見られるかもしれません。後ろあしで上手に硬い地面を掘って卵を埋める様子は見事ですよ。

A孵化A孵化がはじまりました。がんばれー!

@孵化までもう少し@孵化までもう少し

C葉っぱをもりもりC葉っぱをもりもり

B出てきましたB出てきました

 

 
 

「テンジクネズミのおはなし」田村飼育係(♀)

2018.5.25

 なかよしコーナーでは、さまざまな動物を身近に感じることができます。そのなかでも「モルモットのふれあい」も人気イベントのひとつです。来園者の多くの人は、一度は体験したことがあるのではないでしょうか?しかし、ふれあい中に「あ!ハムスターだ!」なんて声もちらほら。大人の方でも間違えている事も意外と多いです。
 当園の種別ラベルでは「テンジクネズミ」と表記しています。モルモットと姿がよく似ていて、違いがわからないという声もよく聞きますが、実は同じなんです。「モルモット」というのは俗称。正式な和名は「テンジクネズミ」といいます。動物園では、より認知度が高い「モルモット」で呼ぶことが多いです。

 ふれあい以外にも、人気のイベントのひとつが「橋わたり」です。ふれあいを終えたモルモットたちが、橋を渡っておうちにかえります。列になって歩く姿は、とても可愛らしく見ていて飽きません。これは、上手に列になるようにトレーニングしたわけではありません。実は、モルモットの習性を利用しています。上下運動があまり得意ではないので、橋の上からわざわざ降りません。もうひとつは、集団で行動する動物なので、1頭が歩いていくと、その後ろにくっついて歩いていきます。そして、スタッフが橋を準備している段階で、それまで大人しくしていたモルモットたちも、そわそわ…。橋=おうちにかえる時間だとしっかりと学習しています。しかし、いくら習性とはいえ最初からスムーズにはできません。最初は、先輩達のお尻を、一生懸命追いかけて徐々に慣れていきます。新入りさんを見つけたらぜひ応援してあげてくださいね!

 今回、紹介した以外にもまだまだ「テンジクネズミ」のヒミツはたくさんあります!今度遊びにきた際に、今までより少しでも興味をもってもらえるきっかけになれたら嬉しいです。

橋を渡るモルモットおうちまで一直線!

モルモットたち橋わたり前の様子

並ぶモルモットたち仲間と一緒なら安心

みんなで橋をわたるモルモット列になって帰ります

 

 
 

「イベント開催の裏側」小林飼育係(♀)

2018.5.15

 ゴールデンウィークはどこかへお出かけしましたか?様々な場所で様々なイベントが行われていたと思います。動物園でも5月5日に開園記念日のイベントを行いました!
 ところで、私が今働いているのは動物園の中でも「企画・調整係」という部署です。ここでは、動物の飼育よりもイベントの企画・管理や事務仕事がメインになります。
今回はイベントの宣伝も兼ねて!5月26・27日に行う「2daysオージー」のお話をします!

 「2daysオージー」とは“来園者の皆様にオーストラリアの動物と文化に興味を持ってもらうきっかけとなるように行うイベント”の名前です。このイベント名を決めるのにも紆余曲折を経ました…。ちなみにボツ案には「なるほど・ザ・オーストラリア」なんてものもありました。(お父さん、お母さんは元ネタを知っている方もいるかと思います!)
 イベントの内容を決めていくのと同時進行で、動物園のデザイン担当スタッフがチラシを作成していきます。「これは決定!この件はもう確認とれた!?」などなどたくさんやり取りしながら、いろんなパターンのデザイン案を作って上司からOKをもらい、素敵なチラシが出来上がりました。
 実は「2daysオージー」は動物園のスタッフだけで開催するイベントではありません。オーストラリアにちなんだ食べ物やグッズの販売、オーストラリアで人気のスポーツ「ラグビー」のミニゲーム体験。専門学校の学生さんたちによるクイズラリーや写真展。そして「トールペインティング」でオーストラリアの動物を描くワークショップなどなど!様々な企画を外部の団体の皆さんにご協力していただき、開催します!
 楽しみながらオーストラリアについて知っていただく良いイベントになるように、頑張ります!5月25・26日は動物園に来ていっぱい体験してください!

↓↓↓↓イベント詳細はこちらから!↓↓↓↓

2daysオージー詳細はこちら

 

 
 

「愛チョウ週間?」天野獣医(♂)

2018.5.04

 みなさんこんにちは。ゴールデンウィークをいかがお過ごしでしょうか?4月のうちから夏のようなに暑い日があったりしましたが、一応季節は春です。世間では、5月10日から16日を愛鳥週間と言って野鳥保護思想普及のために設定された期間としています。
 そこで、実は野鳥が大好きな私は野鳥たちに関係する話を書こうと思いました。しかし、残念なカメラしか持っていない私には記事に添える写真が撮れず…(今園内には美しいキビタキやオオルリといったステキな鳥たちが来ているというのに!)仕方なくダジャレで攻めることにしました。3日間悩んだ末に上記の表題を思いつき、毎年この時期に園内に出現するチョウ(蝶)について書くことにしました。(実は虫も好き。)
 国内では250種類ほどのチョウが確認されているそうですが、その見た目も暮らしぶりも実に様々です。今日はそのなかでも、この季節にだけ現れるいくつかの種類のチョウをご紹介しようと思います。
 あと10日もすると園内の林でオレンジ色の2pほどのチョウがよく見られるようになります。一番多いのがアカシジミ。翅の裏に黒い縞がたくさん入っているのはウラナミアカシジミと言います。そのあと1週間くらいすると、今度は白っぽいチョウが雑木林の下草に止まっていたりするのが見られるようになります。これはミズイロオナガシジミと言います。それと少し灰色っぽい色で大型のものにオオミドリシジミというチョウもいます。これらのチョウは木の上で暮らし、1年のうち、この季節に1回しか現れません。チョウの研究者たちはこのような習性をもつチョウを「ゼフィルス」と呼んでいます。
 私は研究者ではありませんが、毎年この季節になるとゼフィルスに会えるのが楽しみになります。「今年も出てきたなぁ」とうれしい気持ちになると同時に生き物たちを通じて「もうすぐ初夏だな」と季節を感じられるのは幸せだと思います。
 このチョウたちは1年に1度しか卵を産みません。幼虫が育つ木が切られれば彼らは一生に一度の繁殖のチャンスを断たれ、死に絶えるしかありません。そんな彼らが毎年舞い遊ぶ、昔ながらの自然がこの動物園には残されているのです。
 皆さんも5月、6月に動物園にお越しの際は、1年に1度しか会えないこの小さなチョウたちにも目を向けてみてはいかがでしょう。可憐なその姿の中にあるたくましさと、その背後にある豊かな自然にも気付いていただけるととても嬉しいです。

ウラナミアカシジミウラナミアカシジミ

アカシジミアカシジミ

オオミドリシジミオオミドリシジミ

ミズイロオナガシジミミズイロオナガシジミ

 

 
 

「シャーロック・ホームズの言葉」立野飼育係(♂)

2018.4.25

 新年度が始まり1ヶ月がたとうとしていますね。もう1ヶ月、まだ1ヶ月と感じ方は人それぞれだと思いますが、 最近の気温は上がったり下がったりと不安定なので体調には気を付けて元気よく過ごしてください。
 ところで、僕は4月から新しく飼育係としてなかよしコーナーで働いています。突然ですが、みなさん、シャーロック・ホームズを知っていますか?日本でも有名な、 イギリスの小説家アーサー・コナン・ドイルという方が書いた小説の主人公であり、名探偵です。シャーロック・ホームズは、とても観察する能力が高い探偵で、 小説の中でホームズはこんな言葉を残しています。
 「見るのと観察するのとでは、大きな違いなんだ」と。どうゆう意味?と思うかもしれませんが、こんな話があります。
 ホームズが友人にこんなことを聞きました。「君は家の階段を見たことはあるか?」 そして友人は「もちろん、毎日のように見ているよ。」と答えるのです。 しかし、次に「その階段は何段あるの?」と聞くと、友人は答えることができなかったのです。 毎日のように見ていて、上り下りもしているにも関わらず、階段の段数が友人は分からなかったのです。このように自分が当たり前のように見ていたり、 使ったりしているものでも実は見逃していることがあるのです。
 では僕がシャーロック・ホームズになってみなさんに質問したいと思います。モルモットを見たことがありますか?多くの方がもしかしたら見たことがあるかもしれません。 では、モルモットのあしを見たことがありますか?指が何本あるか知っていますか?案外知らない方が多いのではないでしょうか。 実は、前あしは4本あるのに、後あしは3本なのです。こんな身近な動物の体のことでさえ、気づいていないことがあるのです。 動物の体はとても不思議で、こんな小さいところにも魅力を感じざるを得ません。
 なかよしコーナーでは、1日3回モルモットとウサギとふれあえる時間があります。ぜひ、モルモットやウサギをよくよく観察してみてください。ウサギの指は前後何本ずつあるでしょうか? また、どんな行動しているでしょうか?鳴き声はどんな声でしょうか?しっぽは生えているでしょうか?あしの裏はどんな感じになっているでしょうか?
 知っているようで、知らない動物の体や習性(行動)は、僕が挙げた以外にまだまだあると思います。見つけたら、教えてください!
 こんな些細なことの中からでも、動物たちとたくさん触れ合える貴重な時間をより有意義にして、楽しんで、そして動物の素敵なところ、 触れ合えるからこそ感じることができることがたくさんあると思いますので探してみてください!ご来園を楽しみに、お待ちしております!
 ちなみに、僕はシャーロック・ホームズの小説を読んだことはありません(笑)

コアラのユーカリモルモットの後あし

レッサーパンダの竹モルモットの前あし

カピバラ桶風呂後あしはどうなってる?

ウシウサギの前あしの指は何本かな?

 

 
 

「飼育係は大工さん」小川飼育係(♂)

2018.4.14

乳牛コーナーの鳥舎乳牛コーナーの鳥舎(カンムリシロムク舎)

 季節は春。だんだんと気温が上がり過ごしやすくなってきましたね。
 春といえば多くの動物たちの繁殖シーズンです。担当している乳牛コーナーにいる鳥たちも、巣を作ったり卵を産んだりとにぎやかになってきました。ですが、今の鳥舎ではスペースが足りず、繁殖したとしても繁殖した鳥を飼育するところがありません。そこで、乳牛コーナーに新しく鳥舎を作ることにしました。
 大工経験がない素人である自分にできるのか…と不安でしたが、鳥たちのために!と、挑戦することに。

 設計図を作り! 必要な材料を集めて…。 よし作るぞ!

 と、意気込んで始めたは良いものの、さっそく問題発生です!基礎にするブロックを水平に並べることができませんでした。1人ではどうにもならず、先輩にアドバイスをいただいて、なんとか基礎が完成しました。
 基礎が出来たら次は柱を立てていきます。頑丈にできるように木材を組み合わせるのですが…、これも難しい。またもや先輩にアドバイスをいただき、柱もなんとか完成。

木材の組み立て木材を組み立てるのも難しいんです

基礎を水平に並べる基礎を水平に並べるのが難しいんです




 少しずつ小屋らしくなってきました。動物の小屋を建てる時は、動物の事を第一に考えて作るのだと教わり、いろいろ工夫をしてみました。金網は尖った部分で鳥が傷つけないように設置し、屋根は日光や雨が適度に入るように取り付けます。扉にも一工夫、餌をつける時に、大きい扉を開けると鳥がびっくりするので小さい窓をつけてみました。
 だいぶ完成に近づいてきました!次に動物が入るスペースの手前にもう1つ空間を作ります。
 これは、セカンドキャッチといって、中の扉を開けた時に万が一動物がすり抜けても外に逃げないようにする仕組みです。カピバラ・ワラビー広場やペンギンヒルズなども同じ理由で出入り口に2枚の扉があります。

セカンドキャッチ左の3分の1がセカンドキャッチ部分です

大きい扉の中に小さい窓大きい扉の中に小さい窓


 

完成目前の鳥舎完成目前!ここまで長かった・・

 この新しい鳥舎は昨年から作り始め、今年の3月に完成予定だったのですが、予想以上に時間がかかり、実はまだ完成していません…。 しかし、完成は目の前です!
 新しい鳥舎は牛舎の裏にあるので、残念ながらみなさんからは見えませんが、飼育係は見えないところでも努力しています。時には大工さんにもなります。
 繁殖した鳥が快適に過ごせるように作ったので、鳥たちが気に入ってくれますように。
 

 
 

「ぴょんぴょん村ができるまで」佐藤飼育係(♀)

2018.4.5

モデルとなったベルリン動物園モデルとなったベルリン動物園

 4月になり、景色もすっかり春らしくなってきました。
 昨年の11月にオープンした「ぴょんぴょん村」の芝生からも新芽がニョキニョキと顔を見せてくれています。
 今回は、ウサギたちのいるぴょんぴょん村がどのようにして、作られたのかをご紹介します。

 @“ぴょんぴょん村にはモデルがあった!?”
 ぴょんぴょん村をつくるにあたってモデルとなった動物園があることをご存知でしょうか?
 モデルとなったのは、ドイツにあるベルリン動物園なんです。

園長が作ったイメージ図園長が作ったイメージ図

 お客さんはウサギたちのいる広場に入ることができて、ゆっくりとウサギを観察できるような展示がされています。

 A“イメージ図は○○さんが制作”
 大人も子どもも誰もがゆっくりウサギを観察することができる場所を当園にも作りたいと考えて、イメージ図が制作されました。
 なんとイメージ図を制作したのは、園長なんです!!

スタッフの手作業による色塗りスタッフの手作業による色塗り


 B“スタッフもがんばりました”
 ぴょんぴょん村は業者さんだけでなく、当園のスタッフもたくさん関わっています。
 芝生を張ったり、家の色を塗ったり、木の柵を作ったり、  といった作業は私たちスタッフの手によってつくられました。この、どことなく手作りな雰囲気を感じ取っていただけているのではないかと思います。

 C“のんびり過ごしています”
 完成したぴょんぴょん村のなかでウサギたちはのびのびと生活しています。朝一番は干し草を食べ、お昼はのんびり寝っころがり、 夕方は追いかけっこや穴掘りを楽しんでいます。
 時間によって移り変わるウサギたちののびのびとした姿をぜひ観察しに来てください。
 ベンチに座り、ウサギたちを眺めるだけでもリラックス効果抜群!!かもしれません。

走るウサギ走るウサギ!

のびのびウサギのびのびウサギ

 

 
 

「REUSE(リユース)」榎飼育係(♀)

2018.3.15

 3月も半ばに入り、ぽかぽかと暖かい日が続いています。春の気配を感じてか、カピバラ達も心なしか眠たそうにしています。
 さて、お題の『リユース』ですが、最近ではよく耳にする言葉になりました。「一度使ったものをゴミとして捨てるのではなく再利用する」 という意味です。今回は私の担当する、カピバラ・ワラビー広場で行っている『リユース』について紹介します。
 まず一つ目は、カピバラに朝ごはんとして与えている竹!実はこれ、一度レッサーパンダに与えたものを再利用しているんです。レッサーパンダが食べた後の竹は、まだ葉がふさふさでもったいない! 捨ててしまえばゴミですが、食べ残された笹の葉もカピバラ達にはご馳走なのです。同様に、コアラが食べなかったユーカリもワラビーの贅沢なおやつになっています。 コアラはとってもグルメで、ユーカリの葉のおいしい部分しか食べません。
 さらに、カピバラやワラビーに与えて、もう食べるところのなくなった竹やユーカリは、粉砕されて今度はウッドチップとして使われます。
 今年はもう一つ、大きなリユースを行いました。それはカピバラ温泉で大活躍した桶風呂!実はあの桶、乳牛コーナーで使われなくなったものを再利用しているんです。 かつて牛に餌を与えるために使っていた大きな木の桶は、いつしかプラスチックの器に取って代わられ、長い間倉庫で眠っていました。そんな桶は、カピバラ達が入るにはぴったりの大きさで、取り合いになるほど大人気です!
 一人ひとりがゴミを減らすことで、野生の動物が生きていく環境を守ることができます。身の回りのリユース、みんなで意識していきたいですね。

コアラのユーカリコアラからのリユース

レッサーパンダの竹レッサーパンダからのリユース

カピバラ桶風呂カピバラのお風呂に!

ウシウシの飼葉桶は・・・

 

 
 

牛が健康で過ごすには 渡辺飼育係(♂)

2018.3.2

体重測定の様子静かにしている間に体重をはかります

 乳牛コーナーでは毎月1回全頭のウシの体重測定をしています。ウシを引き綱につないで体重計に乗せて静止させている間に体重を測っていきます。
 4月に初めて私が担当になって一番苦労したのが、ウシを連れてきておとなしく体重計に乗せておくことです。ウシも犬と同じように群れで生活するので順位があり、最初は新人の私の言うことを聞いてくれませんでした。ウシの体重は軽自動車くらいの重さがあるので、途中で止まってしまうとびくともせず引くだけでも大変でした。
 毎月体重を測ることによって、エサをしっかり食べているかどうかが分かります。ウシも人間と同じで好き嫌いがあって、中でも牧草を乾燥させてギュッと四角く圧縮したヘイキューブという飼料を残すことが多いです。
 特に牛乳を搾るウシはエネルギーが必要なので栄養価の高いエサを食べてくれないと痩せていってしまいます。健康のためには残さず食べてほしいので、ヘイキューブをお湯につけてふやかしたり、粉砕したり、あげるタイミングや量を変えてみたりと工夫して食べてもらえるように考えています。
これからもエサを残さずたくさん食べて健康に過ごしてほしいです。

 

 
 

ヤギ舎の増設 桑原飼育係(♂)

2018.2.25

 2月も終わりに近づき遠足シーズンが始まり、やって来る子供たちの声で賑わってきました。正門から真っ直ぐ進むと噴水広場があり、広場の角にはヤギがいます。朝清掃をしていると「何かいる!」という声や「ヤギだー!」と元気に駆け寄ってくる子供たちがいます。
 私は今、ポニーの乗馬とこのヤギたちの担当をしています。去年の夏に新しく仲間が増え、現在6頭のヤギがここで暮らしています。元々の放飼場に6頭では狭すぎるため、新たに放飼場を増設することとなりました。それが現在噴水広場から向かって奥側、ビアトリクスポター資料館やなかよしコーナーに向かう坂の横に出来た放飼場です。最初は何もなかった場所に砂を入れ、小屋を立て、柵を張り、丸太でアスレチックを作ったり等、普段の仕事の合間や休園日を使いながら少しずつ作っていきました。今では元々あった放飼場と増設した放飼場を自由に行き来できるようになり更に広くなりました。
 ここにいるヤギたちには餌やりも出来ますが、餌やりだけではなく、ヤギの運動能力の高さや日向でのんびりする姿、ヤギ同士で力比べをしている姿等々観察してみてください。 新しい発見があるかもしれません。
 これからも皆さんが見て楽しめるような、そしてヤギたちも楽しめるようなものを作っていきたいと思います。

ザーネン広くなった放飼場でヤギたちものびのび!

えさやり場増設中…

 

 
 

「ポニー達の食事」 長谷川飼育係(♀)

2018.2.14

ポニー乾草食べてます。

 はじめまして!去年の12月からポニー乗馬コーナーに入りました長谷川です。 頑張って仕事を覚えるうちにあっという間にもう2月です。寒さも少し和らいできましたね。
 さて、暖かくても寒くてもポニーたちは乗馬やふれあいのお仕事があります。ポニーのふれあいをしていると、ポニーって何を食べているの?と聞かれることがあります。今回はそんなポニーの餌について紹介したいと思います。ポニーたちも私たちと同じように朝、昼、晩と3回餌を食べています。朝食べるのは牧草を乾燥させた「乾草」です。ポニーたちが餌を取り合ってけんかしないように放飼場の何ヶ所かに分けて与えています。お昼も同じように乾草を与えます。閉園が近づくとポニーも自分たちの部屋に帰ります。夜に部屋で食べるのは、ふすまをお湯でふやかして混ぜたもの、ニンジン、乾草です。ふすまというのは、小麦の皮の部分を細かく粉末状にしたものです。さらにビタミンやカルシウムを添加して与えています。また、高齢のポニーには夜に特別メニューも用意しています。高齢になると歯の調子が悪くなることが多く、乾草をそのまま食べるのは少し大変になってきます。そのため乾草を細かく切ってから与えたり、他のメニューにプラスでふやかしたヘイキューブという餌を与えています。ヘイキューブとは、干し草を角形に固形化したものです。これで、乾草があまり食べられなくても他のポニーと同じように栄養が取れるのです。
 夕方、ポニーが部屋に帰った後餌を食べるところも見ることができるので、ぜひ見に来てくださいね!土日祝日には餌やり体験も行っています。お客さんから大好物のニンジンを貰うとボリボリといい音を立てて食べてくれます。ポニーがどんな餌をどんなふうに食べているのか観察してみるのも面白いかもしれませんよ。

ヘイキューブふやかしたヘイキューブ

馬のエサ夕方のエサ

 

 
 

動物園の見えないお仕事 高玉飼育係(♀)

2018.2.5

 2月2日、埼玉は今年2回目の大雪になりました。当日は開園時間に間に合うように、スタッフ総出で雪かきです。みなさんもお家の雪かきや出勤大変でしたか?
 さて、1回目の降雪もかなりの量で、関東では高速道路の長時間の渋滞がニュースになりました。実はニュースになった高速道路の山手トンネル、私は年に数回仕事で使っています。それは飛行機を使って動物たちをお引越しさせるときです。動物を送り出すときは出発時間に間に合うかヒヤヒヤしながら、迎え入れるときは、遠くからの移動で動物が疲れていないかドキドキしながら、高速道路を走ります。今回、ニュースになった山手トンネルは、埼玉・羽田空港間を走るにはとても便利です。トンネルができる前は車線変更が多く、かなり緊張しました。走行時間も大幅に短縮されました。ところが、便利なため交通量が多いせいか、今までもちょこちょことした渋滞に巻き込まれていました。トンネルがなが〜いため「長時間の渋滞は勘弁!」と感じていたので、今回の大渋滞を体験した人たちは本当に疲れただろうなと思います。
 動物がお引越しをするときはHPでお知らせしていますので、お知らせを見かけたときは、動物たちが無事に新天地に出発したり、園に到着したりしたんだな、と少し裏舞台を想像してみてください。

ラッピングカー羽田空港に向かっていざ出発!

雪景色こんな日は引っ越しは延期です

 

 
 

「かわいさ+α」 佐々木飼育係(♂)

2018.1.25

 寒さが厳しい時期になりましたね。寒い日の中に暖かい日がたまに紛れ込むものだから、寒暖差にまいってしまいますね。こんな時期は毛がモコモコの動物を見るとうらやましくなるものです。

 例えば僕が担当しているニホンカモシカもそう。夏毛と冬毛があるので、冬毛の時期はモコモコしています。モコモコの動物を見るとついつい「かわいいー!」と反応してしまいますが、 動物は別にかわいさを追求するためにモコモコしているわけではありません。ニホンカモシカの場合は標高の高い寒いところでも暮らしている動物なので、モコモコでなければ生き抜け ないのでしょう。野生で暮らす環境を想像すると「凄いなあ」と感心させられます。ぜひ、動物を見るときは「かわいさ+α」に注目して、「+α」をたくさん発見してみてください!

 ところで、ニホンカモシカと言えば昨年の6月には待望の赤ちゃん(♀:サツキ)がうまれましたが、ご覧いただけましたか?
 サツキはスクスクと成長を続けていて、親と並んでいると子どもだと分かる大きさですが、1頭でいると「子どもはどこだろうねー」と言われてしまうこともあります。
 そんなサツキ、はじめはお母さんの「ナデシコ」にべったりくっついて行動していましたが、最近は離れて行動することも増えました。ナデシコとサツキは夜間同じ部屋で過ごしていますが、 朝一番に放飼すると、サツキはナデシコを置いてパァーッと放飼場まで駆けて行くことも。

カモシカのこども動物は"かわいい"だけじゃないですよ

 「早く外に出たかったのか。かわいいなあ。」なんて思うこともありますが、そこは「+α」に注目し、「0歳のうちからお母さんのもとを離れて行動できるとは凄いなあ。」とヒトとの 違いに感心。
 「+α」を発見するポイントの1つに、僕たちヒトと目の前の動物を比べる、動物の立場になって考える、といったことも挙げられそうですね。みなさん、動物園をもっともっと楽しんで みてくださいね!
 

 
 

「モズのはやにえ」 天野飼育係(♂)

2018.1.15

 年も明けてどんどん寒くなってきました。木々の葉はどんどん落ちて林はスカスカになっています。園内のそんな森を眺めながら歩いていると、フェンスの上の有刺鉄線のトゲに何か刺さっています。「おや?」と思って近づいてみると、オンブバッタです。オンブバッタは成虫で越冬する虫ではありませんから、秋ごろに何者かに捕まってトゲに刺されてしまったようです。
 いったい誰が、何のためにこんなことをするのでしょう? 今の若い人にはあまりなじみがないかもしれませんが、これは「モズのはやにえ」と言われるものです。モズって何?はやにえって何?聞きなれない単語の連続ですね。  モズというのは鳥の名前です。スズメよりひと回り大きくて尾羽がちょっと長く、秋になると木のてっぺんなどで「キチキチキチ、ギュン、ギュン、ギュン!!」と大きな声で鳴きます。これを昔から「モズの高鳴き」といい、秋の風物詩として人々は季節を感じていました。
 このモズは小さいけれど気が強い肉食性の鳥で、昆虫はもちろん、カエルやトカゲ、小さなネズミやスズメくらいの大きさの小鳥まで捕まえて食べてしまいます。そして、変わった習性があり、捕らえた獲物を木や有刺鉄線のトゲに刺すことがあるのです。  これを「モズのはやにえ」と呼ぶのです。はやにえを何故作るのかははっきりわかっていないのですが、モズは猛禽類と違って脚は強靭ではないためトゲに刺して餌を固定して食べるためとか、縄張りの誇示のためとか、冬に備えての保存食だとか、諸説あるようです。
 私は子供のころ庭のサンショウの木に毎年アマガエルやカナヘビが刺さっているのをよく見ていましたが、大人になってからあんまり見ることが無くなってしまったなぁとこの時気づきました。モズも、はやにえにされる昆虫たちも、いつの間にかすむ場所が無くなってひっそりと姿を消し始めているのでしょうか…。いつまでもモズの高鳴きやはやにえで季節を感じられる環境を残してきたいものですね。

モズのはやにえモズのはやにえ

モズモズ

 

 
 

「ダチョウ?いいえ、エミューです!」 石坂飼育係(♀)

2018.1.5

 皆さんは走ることが得意で大きい鳥と聞いてどんな鳥を思い浮かべますか?なかよしコーナーには「ミュウ」という名前のエミューがいるのですが、ダチョウと間違えられてしまうことが多いのです…。
 そこで今日はエミューとダチョウの見分け方を紹介したいと思います!エミューもダチョウも走ることが得意な、空は飛べない鳥、「走鳥類」といいます。一目で見分ける場所は指の数です。エミューの指の数は3本、ダチョウの指の数は2本なんです!
 さらに翼にも違いがあります。飛べない鳥といっても、翼はちゃんとあります!エミューの翼は退化して小さくなり、羽毛に埋もれているため見た目だけではわかりません。それに比べダチョウの翼は見た目でわかるだけの大きさがあり、時にはパタパタと広げることもあるんです。
 このような違いがエミューとダチョウにはあるので、なかよしコーナーに来る際にはエミューの体をよーく見てみてくださいね!(現在、ダチョウの飼育はしていません)

ダチョウダチョウの翼はけっこう大きい

エミューの翼エミューの翼はコレ!

ダチョウの指ダチョウは2本指

エミューの指エミューは3本指

 

 
 

「企画調整係のお仕事」 小島飼育係(♀)

2017.12.25

イベント看板パネル作成中

 皆さんこんにちは。動物園に務めて約7か月の新米飼育係です。今までポニーやヤギのお世話をしてきました。現在は企画調整係という部署にいるので、そこでの仕事をご紹介します。
 ここでの仕事は、事務所で飼育しているアシボソキエリボウシインコ・オカメインコと、どんぐりの森で飼育しているニホンリス・モリフクロウ・シロフクロウ・マレーモリフクロウのお世話をしていますが、動物のお世話をするだけでなく、野菜やペレットなどの飼料の管理やポスターの作成、イベントの準備なども行います。企画調整係はそういった事務での仕事も行っています。
 11月18・19日と2日間開催した南米動物スタンプラリー「カピバラの仲間さがし」というイベントではスタンプラリー用紙を私が作成しました。この用紙は、イラストレーターというイラスト専門のソフトウェアを使って作成しましたが、使い方が難しく苦戦しました。およそ500名以上の方がこのイベントに参加され、実際にスタンプラリーを終えた子供たちがプレゼントの缶バッチをもらいに来てうれしそうにしている姿を見て、大変でしたが用紙を頑張って作ったかいがあったと思いました。
 つい最近では、エントランスのニュースやイベント情報のパネルを新しいものに取り替えました。全て手作りなので、切ったベニヤ板にやすりがけをするところから作りました。写真は塗装中と完成後です。来園した際は入り口のニュースやイベント情報の看板をぜひチェックして下さいね!

スタンプラリー用紙スタンプラリーの用紙です。

完成したパネルです。完成したパネルです

 

 
 

「チビフクロモモンガのお世話」齊藤(ゆ)飼育係(♀)

2017.12.15

チビフクロモモンガチビフクロモモンガ

 動物園での餌は、野生で食べているものと同じものを与えられることが好ましいです。しかし、そういったものはなかなか手に入らなかったり、または継続的に手に入れることができないものが多いです。そこで、栄養のバランスを考えた上で代わりとなる物を餌にしています。また、その動物が食べやすい餌の与え方や餌の大きさも考えています。
 例えば、チビフクロモモンガは、野生では花の蜜や樹液を食べています。しかし、それは常に用意できないので、体の小さい彼らに合わせて細かく切ったリンゴや煮たサツマイモなどを与えます。それに加えて、蜂蜜を溶かした物も与えています。生花を毎日のように用意することは難しいですが、代わりに蜂蜜を与えることで一年中、蜜を飲むことができます。
 チビフクロモモンガの素早い動きに驚くお客さんの声をよく耳にします。もちろん、その速さで展示のガラスを這っていたり、木から木へ飛び移っていく姿も面白いですが、展示の奥で止まって蜂蜜を飲んでいる彼らを見ながら、野生でどのように花の蜜を飲んでいるのかを想像してみるのもお勧めです。

チビフクロモモンガボトルからハチミツを舐めています

ハチミツボトル特製ハチミツボトルです

 

 
 

「どたばたのカピバラ温泉準備」中村(た)飼育係(♂)

2017.12.5

カピバラゆず湯ゆったりゆず湯につかっています

 12月に入り、より一層寒い日々が続いておりますが、カピバラ・ワラビー広場では毎年恒例のイベントとなった「カピバラ温泉」が始まっています。
 もともと南アメリカ大陸東部の温暖な水辺に生息するカピバラですが、日本の寒い冬場に冷たい水の中へは入ってくれません。当園では皮ふの乾燥を防ぐため、 暖かい温泉に浸かってもらい健康を保っています。
 さてこのカピバラ温泉は11月18日(土)から始まっていますが、その準備は1ヶ月以上も前から始まっています。イベントをするにあたって必要なものをリスト化し、 不備はないかの確認作業。今年度から働きはじめた私はずっと右往左往してしまいました。
 足湯体験で使用する道具の修繕を任されたとき、1ヶ月も先のことだからと後回しにしていたら気がつけば、イベントが始まる1週間前!結局大慌てで仕上げました。
 今、一番苦戦しているのはカピバラ温泉にて行うカピバラのお話です。わかりやすく話すというのは難しく、緊張も相まってガチガチのデビューになってしまいました。多くの人がよりカピバラに興味をもってもらえるように、 わかりやすく伝わりやすいお話が出来るように成長したいと思います。またカピバラが温泉に浸かる姿を、温まりつつ近くで見られる「足湯体験」のご参加もお待ちしております! (広場内でぴょんぴょん跳ねているベネットアカクビワラビーのことも忘れないであげてね)

ベネットアカクビワラビーワラビーもお忘れなく

カピバラ打たせ湯打たせ湯を楽しみ中

 

 
 

「ウシのお父さん」齊藤(か)飼育係(♀)

2017.11.24

人工授精人工授精中

   寒さが身にしみるこの季節、乳牛コーナーでは、今年も出産ラッシュを迎えています。乳搾りや仔ウシの哺乳体験はお母さんウシの頑張りがあってこそ。約10カ月間赤ちゃんをお腹の中で大事に育て、出産してからは赤ちゃんだけでなくわたしたち人間のためにもたくさんの牛乳をだしてくれます。どんな動物もそうですが、母はほんとうに偉大です。
 ではでは、お父さんウシはどうしているのか?というと、実は動物園には大人のオスウシはいません。動物園だけではなく乳牛を飼うほとんどの牧場はメスしか飼っていません。その理由は、オスウシの管理の大変さだけではなく、より多くの牛乳を出すウシや性格のおだやかなウシを、人工授精により計画的に出産させるためです。
 動物園でもお産が負担にならないように夏の出産をさけたり、毎日乳搾り体験をしてもらえるように、1頭ずつ時期をずらしてまんべんなく牛乳が搾れるようにしたり調整しています。
 お父さんウシから取った種は液体窒素の中で、凍結した状態で保存されています。ほんとうのお父さんウシはとても優秀なオスだけがいくつかの決められた機関で飼育されています。優秀であるかどうかの検査では子ども(メス)の能力などもみるため、結果が出るまで何年もかかるそうです。そこで得られた種(精液)が日本中に渡っていくのです。 お父さん選びはパンフレットをみて行います。動物園ではうまれてくる仔ウシの性格や柄を重視して選んでいます。(写真)
 種付けは獣医さんや人工授精師がお父さんウシの代わりになって行います。先日、自分が人工授精をしたウシの妊娠を初めて確認し、とても嬉しい気持ちになりました。お父さんにはなったことはないけれど、きっとこんな気持ちなんだろうなとわくわくしています。出産までまだまだ長いですが、楽しみに待ちたいです。

パンフレットこのパンフレットでお父さんを選びます。

液体窒素液体窒素の中で保存されているお父さんウシの種

 

 
 

「実りの秋を蓄えて」齊藤(ゆ)飼育係(♀)

2017.11.15

ムササビのサビですムササビのサビです

 園内の木々の紅葉した葉も落ちはじめ、秋も終盤になってきました。皆さんは、この秋いろいろな旬の味覚を楽しみましたか?
 なかよしコーナーにいるムササビの「サビ」はたくさん秋の味覚を楽しんでいます。
 野生のムササビは木の上で生活し、エサも樹上のものです。木の葉・花・実などその季節に応じた植物を食べています。飼育下でもできるだけ 季節に採れる植物を給餌するようにしています。幸いなことにこの動物園は自然豊富な山の中なので、園内を歩いている時は木の上を見回しながら 「サビ」のエサになりそうなものを探します。
 秋は、ドングリ・栗・ツバキの花などいろいろなものがあり、私もワクワクしてしまいます。先月は、台風のあとに園路にたくさん落ちたドングリを 「サビ」は食べ放題気分で、夢中になって食べていました。
 秋は、気温が下がり食欲が増します。そして、タイミングよく美味しいものがたくさんあります。「サビ」も実りの秋を蓄え、寒い冬にむけて準備しています。 皆さんも、秋の味覚を蓄え過ぎない程度に満喫して体調を整えてはいかがですか。
 ちなみに、「サビ」は展示をしていません。なかよしコーナーのふれあい時間に不定期にでてくるか、滑空の練習を時々行っていますので、タイミングが よければ会えるかもしれませんよ。

サビの滑空サビの滑空

秋の味覚、花や実など秋の味覚、花や実など

 

 
 

「フクロウのもり?!」中村飼育係(♀)

2017.11.2

 陽が短くなり、あっという間に秋の気配になってきましたね。1年を振り返ることも増えてくる時期ですが、皆さんにとってはどんな1年でしたか?
 私にとってはとても大きな変化の1年となりました。動物園で働き始めて12年間、(ちょうど干支が一回りを迎えた年です)ずっと現場で動物の飼育を 担当してきましたが、4月の異動で「企画調整係」へ。
 どんな仕事内容かというと…、動物園で飼育している全ての動物たちのエサの発注や、在庫確認、納品書などの 伝票整理、イベントの企画・運営、動物を他の動物園へ引っ越しする際の書類作成や他園との調整、飼育職員全員の勤務整理簿の作製、そして「どんぐりのもり」にいる モリフクロウやニホンリスの飼育などなど。今年は特にイベントが多く、先輩たちにも「今年の忙しさは特別だよ〜」と言われるくらいでした。

モリフクロウどんぐりのもりにいるモリフクロウ

 新しい業務に翻弄される毎日の中、どんぐりのもりに新たな仲間、シロフクロウとマレーモリフクロウ1羽ずつが 園内の他のコーナーから引っ越して来ることになりました。そのため新しい展示場の整備を自分たちで行いました。とまり木(とまり丸太)を設置したり、 植栽を植えたり…新しい動物のことを考えながらの作業はとてもワクワクします。「ここにとまっていてくれたらいいなぁ」とか「ここで砂浴びできるかな」 など様々なことを考えながらの作業でした。
 そして、ついに10月中旬に引っ越しを行いました!フクロウたちは最初は戸惑った様子でしたが今では新しい環境に慣れ、思い思いに落ち着く場所で過ごしている様に感じます。 元々展示を行っている「モリフクロウ」と合わせて3種類のフクロウを見ることができるどんぐりのもり、ぜひ来園した際には足を運んで楽しんでみてください!

マレーモリフクロウ同じく引っ越してきたマレーモリフクロウ

シロフクロウ引っ越してきたシロフクロウ

 

 
 

「ポニー乗馬コーナーの隠れた人気者」芦澤飼育係(♀)

2017.10.25

ケヅメリクガメの小屋ケヅメリクガメの小屋、ここにあります

 ここ数日の雨や、台風で急に寒くなりましたね。ポニーたちもすっかり冬毛に変わりました。 今回は冬毛に変わったポニーたちの話・・ではなく、カメの話をしたいと思います。

 乗馬コースの横、手洗い場の柵の向こうに通路があります。そこにリクガメがいることをご存知でしょうか。 今の時期は大体この小屋の中にいます。写真を撮っていたら出てきてくれました。彼がポニーコーナーの隠れた人気者ケヅメリクガメです。

ケヅメリクガメが出てきたところ出てきました!

 ケヅメリクガメを見た方の第一声は「でかい。」がほとんどです。それもそのはず。ケヅメリクガメは、リクガメの中で3番目に大きくなる種類です。 そして歩き回る姿を見ると「意外と速い。」といった声も聞こえます。体が大きく、体重は50s以上ありますが、それを感じさせない速さです。 大きな体で颯爽と歩き回り、草をもりもり食べる姿は大人にも子どもにも人気です。

 そんなケヅメリクガメがいる小屋にこんなラベルが貼ってあります。

ケヅメリクガメのラベルこんなラベルが貼ってあります


 ケヅメリクガメはアフリカに生息するカメなので寒さが苦手です。晴れて暖かい日や、日が当たる時間になると出てくることもありますが、 冬になると小屋の中にいることの方が多くなります。小屋の中の温度が下がってしまわないように、このように扉を締めきってしまう日も増えてきます。 なので冬は文字通り隠れた人気者になってしまっていますが、ポニー乗馬コーナーに来る際にはぜひケヅメリクガメのことをチェックしてみてください!

ケヅメリクガメお食事中ケヅメリクガメお食事中

ケヅメリクガメお食事中文字通り"隠れた人気者"

 

 
 

「シラコバトってどんなハト?」片寄飼育係(♀)

2017.10.14

 みなさんシラコバトって知っていますか?
 ハトといえば公園や駅やお家の近くでも見られる身近な鳥ですが、その種類や特徴と言われるとすぐに思い浮かぶ人はあまりいないと思います。 今回はそのハトのなかでも日本にすむシラコバトについてお話したいと思います。

 日本にすむ野生のハトは6種類います、一般的によくみることのできるのは翼や背に茶色のうろこ模様、首にしま模様のキジバト。 市街地で多くみることのできる、灰色やさまざまな色や模様のあるカワラバト(ドバト)。多くの方がハトとしてイメージするのがこの2種類のハトだと思います。 ちなみにこのカワラバトは飼われていたハトが野生化したものなので野鳥ではありません。
 では、シラコバトはどんなハトかというと…。キジバトよりやや小型で尾が長くほっそりしていて、 薄灰色の体に首に黒い横線が入っているのが特徴的です。実際に見てみると、ちょっと小さい印象を持たれるかもしれません。
 シラコバトは埼玉県の越谷市を中心に関東平野の一部で生息しています。埼玉県の「県民の鳥」であり『越ヶ谷のシラコバト』として国の天然記念物に指定されています。 一見普通のハトですが、過去に乱獲や環境の変化により個体数が激減しました。その後の保護対策の成果により徐々に個体数が増えてきましたが、 まだまだ個体数が少なく、私たちの生活の中ではあまり見ることのできないハトなのです。

シラコバトシラコバトに注目!

 動物園では正門を上がって最初に見える動物がシラコバトです。もう1ヵ所、クジャク舎の横でも展示しています。 「なんだ、ハトか。」と言わず、シラコバトを観察してみてください。キジバトやカワラバトとどこが違うでしょう?比べてみると新しい発見があるかもしれません。 そして、普段の生活の中でハトを見かけたら何の種か考えてみてください。そのハトは本当に「よく見るハト」ですか?
 

 
 

「なかよしになるためには・・・」田村(早)飼育係(♀)

2017.10.5

 はじめまして!今年の4月から、なかよしコーナーに配属になりました田村(早)です。 よろしくお願いします!なかよしコーナーでは、モルモットやウサギをはじめ、ミニブタ・ヤギなど家畜動物を中心としています。
とくに魅力的なのは「動物を身近に感じられる」ところではないでしょうか。そのなかで多くの来園者の方々が楽しみにしているひとつが動物とのふれあいだと思います。 実際に触れることができるのは家畜動物だからこそ!子ども達にとっても「ワクワク…、ドキドキ…。」たくさんの発見だらけの貴重な体験です。 ですが、なかよしコーナーだからといってすべての動物に触れるわけではありません。
 そんな動物のひとつがアヒルやシナガチョウなど「家禽」と呼ばれる鳥たち。「家禽」とは、肉・卵・羽毛など人間が利用するために品種改良された鳥のことをいいます。アヒルやシナガチョウは大きな翼をもっていますが、 体が大きくなるように改良されているため体が重く、ほとんど飛ぶことができません。基本的な移動方法は歩くことです。 おしりをフリフリさせながら一生懸命歩く姿はとても可愛らしいですが、そんな可愛らしさからか、アヒル達を触ろうとする来園者の方も多くいます。 もちろんアヒル達は逃げるのに必死!ようやく人が入れない場所まで来てひと安心…。なんて光景をよくみます。実は、同じ空間で飼育しているヤギやミニブタと違って、 人に触られるのは少し苦手。私たち飼育係でも近付くと逃げていきます。ついつい触りたくなる気持ちもわかりますが、同じ空間を共有するためにも、 人と動物の距離感はとても大切。すこし離れたところで観察することも時には必要です。
 なかよしコーナーに遊びにきた際は、それぞれの動物達に対して思いやりの気持ちをもって接してみてくださいね。

シナガチョウ自由に歩き回るシナガチョウたち

アヒルうたた寝中のアヒル

 

 
 

ヒメマーラが人工哺育で育ちました!竹沢飼育係(♀)

2017.9.25

 7月5日、ヒメマーラのお母さん(育)は出産間近のため、昼ごろからソワソワしていました。最初の1頭が生まれたのは午後1時ごろ。残念ながら死産でした。とても大きな赤ちゃんで、出産に時間がかかりお母さんは疲れきってしまいました。
2頭目が生まれたのは午後4時ごろ。生まれたての赤ちゃんは、疲れてしまったお母さんにほとんど世話をしてもらえず、弱々しく地面に寝ていました。すぐに取り上げて、園内の動物病院へ連れて行き人工哺育をすることになりました。体の小さなヒメマーラの赤ちゃんは体が冷え切ってしまうと死んでしまいます。いそいで温かいお湯で体がぽかぽかになるまで温めました。

ヒメマーラナナコという名前です

 次の日から飼育係が交代でミルクを与えました。みちがえるように元気になった赤ちゃんは力強くグビグビとミルクを飲むようになりました。本物のお母さんの真似をしてグルーミングは丁寧にしました。あごの下からお尻まで時間をかけて全身を優しくマッサージすると、赤ちゃんは気持ちよさそうにうっとりしていました。  1か月ちょうどで離乳をした赤ちゃんは今ヒメマーラの運動場で元気に暮らしています。7月5日生まれのメスなので「ナナコ」という名前になりました。探してみてくださいね。
 

 
 

「オオカンガルー個体識別奮闘中!」小林飼育係(♀)

2017.9.15

 東園の一番奥にあるカンガルーコーナーは、カンガルーが飼育されている場所に人が入るウォークスルー形式になっています。 そのためカンガルーを間近で観察することができます。現在、カンガルーコーナーではオス5頭、メス16頭のオオカンガルーを飼育しています。  私は今年の4月からオオカンガルーの担当になったのですが、最初の壁が「個体識別」でした。
個体識別は飼育しているオオカンガルーを管理するために必要なことです。1頭ずつ識別して生年月日や病歴などそれぞれの動物の情報を管理します。 個体識別の方法は、動物の種によって様々ですが、個体の特徴で見分ける方法や、鳥類では足環(あしかん)というリングを足につけてその色で識別したり、サルの仲間などは肌に入れ墨をしたり、 体の中にマイクロチップを埋め込んだりなどいくつかの方法があります
 当園のオオカンガルーは全頭マイクロチップを体内に埋め込んでいます。マイクロチップのデータを読み込む機械(リーダー)を使い個体番号を読み取ると、 その個体が誰なのかがわかる!という仕組みです。「簡単じゃん!それのどこが壁なの?」と、今の話で思いませんでしたか? 実はオオカンガルーの中にはリーダーを持って近づくと逃げてしまう個体がいるのです。普段からよく見るものではないので怖いのかもしれません。 その為、治療で捕まえたときなどはリーダーを使えますが、普段から気軽に使えるわけではありません。そこで、もう一つの個体識別の方法が役立ちます。 それは個体の特徴を見分ける方法です!  簡単に見分けられるのは、毛色が特徴的だったり、特別ほかの個体と体の大きさに差のある個体などです。 目立った特徴のない個体は顔で見分けます。「鼻筋がシュッと通っている、頬の毛がふわふわ、丸顔」などなど顔の特徴を見つけて識別します。 この顔で見分けるというのが難しくて…。実は4月から始めて5ヶ月ほどが経ちますが、メスの16頭のうち6頭をいまだに見分けることができていません。 オオカンガルーたちよ、ごめんなさい…。
 みなさんも、カンガルーを近くで観察して個体識別してみてくださいね!

カンガルーみんな違う顔

カンガルー鼻の下にホクロのあるミナ

 

 
 

「もうすぐレッサーパンダデー」藤嶋飼育係(♂)

2017.9.5

 毎年9月の第3土曜日は「レッサーパンダデー」です。今年は16日がその日にあたり、こども動物自然公園では16〜18日の3日間イベントをおこないます。ですが、そもそも「レッサーパンダデー」って何?と思っているみなさんも多いことでしょう。アメリカで活動している「Red Panda Network」が始めたイベントで、今年で8年目をむかえます。彼らは主にネパールにすむレッサーパンダの保護活動や募金を主におこなっていて、レッサーパンダを広く知ってもらうために「レッサーパンダデー」をつくりました。
 広く知ってもらうことが目的の一つであるイベントなので、動物園の目的とも一致するので、当園でも数年前から参加しています。保護のための活動というと難しく考えて敬遠しがちですが、まずはレッサーパンダのことをみんなで意識してもらうことが大切です。頭の片隅にでもレッサーパンダが思い浮かぶことが増えれば、彼らのことを考える機会が増えます。そういった輪を広げていけば多くの人がレッサーパンダや環境について考える機会が増えてくることでしょう。
イベントの内容はクイズラリーや飼育しているレッサーパンダに環境エンリッチメントをおこなったり、お面をつくったりとさまざまです。まだ企画の段階ですが、みなさんもまわりの友達に広めてもらいやすいようにフォトスポットも用意したいなぁとも考えています。
 この日をきっかけにぜひレッサーパンダについて考えてもらいたいです。

レッサーパンダデー去年の様子

レッサーパンダの赤ちゃん沢山のご参加をお待ちしております!

 

 
 

「汗のひ・み・つ」滝澤飼育係(♂)

2017.8.25

 毎日、暑い日が続きます。暑いと身体から出てくるものがありますね。そう「汗」です。今回は、その汗についてお話したいと思います。
 多くの動物は、汗腺の数が少なく、汗をあまりかかないため、急激な体温変化は起こりにくいと言われています。温泉に入るニホンザルやカピバラが湯冷めをしないのはそういった理由があるからです。人間は、皮膚の汗腺から汗を出し、その気化熱で体温を調節している為、湯上りに必要以上の熱を放出すると、体温が急激に下がり、湯冷めをしてしまうのです。
 そんななかで、人間と同じくらい汗をかく動物もいます。それは「馬」です。人間と馬は、動物の中でも特に汗をかくと言われています。しかし、発汗のしくみには人間と馬では違いがあります。馬は、アポクリン腺という汗腺に対し、人間の汗腺のほとんどはエクリン腺と呼ばれる汗腺です。馬のアポクリン腺は、運動したときや精神的に興奮することによって発汗につながります。人間のエクリン腺は、気温が上がり、皮膚が刺激を受けることによって、発汗につながるのです。つまり、馬は運動した時に上昇した体温を効率よく下げるために発汗し、人間は気温が高い時に体温を効率よく下げるために発汗しているのです。馬がたくさん汗をかく動物なのに夏の暑さには弱いのはこういう理由があるからです。
 どうですか?少し難しいお話でしたが、人間と馬の汗の違いについて知っていただけたでしょうか?まだまだ暑い日が続きます。私たち人間はいっぱい汗をかき、その分しっかりと水分をとって、暑い夏を乗り越えて行きましょうね!

ハニーハニーの汗

ウマ乗馬後の鞍下の汗

 

 
 

「トレーナーデビューに向けて!」須賀飼育係(♀)

2017.8.15

 みなさん、夏休みの宿題は順調に進んでいますか?計画的に進める「コツコツ派」の人、最後にまとめて終わらせる「追い込み派」の人、 それぞれがみんな「始業式」というゴールに向かって頑張っていると思います。実は、わたしも秋の「アニマルステージ」に向けて、取り組んでいることがあります。それは、動物のトレーニングです。
 こども動物自然公園では、動物の持っている能力や特技、そして日頃のトレーニングの成果を披露する「アニマルステージ」を春と秋に開催しています。今年の秋は、9月23日から11月19日までの毎週土・日曜日に行います。
 昨年の秋のステージで動物や道具を出し入れする「裏方」を行い、今年の春のステージでは動物のアジリティーの実況を行う「MC」を務めました。 そして、今回の秋のステージでは、動物の紹介やトレーニングのお話をしながら実際に動物を動かす「メインMC兼トレーナー」としてデビューできるよう、練習に励んでいます。パートナーのヤギは、なかよしコーナーで一番体の色が白いヤギ「ブン」です。
 ブンと共にトレーニングを始めた頃は、なかなか息を合わせることが出来ませんでした。ハードルに挑戦するときも、ブンが跳び越えてくれないことに対して焦るばかりで、「ブンがハードルを跳びたくなるようにするには?」ということを考えていませんでした。 なにより、トレーニングで最も大切な「楽しむ」ということを忘れていたのです。それに気が付いた時から、わたしもブンも変わりました!楽しみながら息をぴったり合わせて、大きさの違うハードルだって軽々跳べるようになりました!
 ステージではMCとして、お客さんに向けて喋りながらブンとトレーニングに挑みます。なかよしコーナーや野外ステージで、誰もいない客席に向かって、ぶつぶつと何かを呟きながらブンとトレーニングの練習をしている飼育係がいたら、心の中で「頑張れ〜!」って応援してくださいね。ステージデビューの日をお楽しみに!!

ヤギブン、がんばろうね!

ヤギジャンプ楽しくジャンプ!

 

 
 

「サイチョウの繁殖〜巣箱カメラの活用〜」 西田飼育係(♀)

2017.8.5

サイチョウのヒナとお母さん 今年のサイチョウのヒナとお母さん(奥)

 今年7月17日にサイチョウのヒナが巣立ちました! 当園でのサイチョウの繁殖は今年で3回目です。
 サイチョウはタイ南部、マレーシア、スマトラ島、ジャワ島、ボルネオ島に生息している、大型の鳥です。当園でサイチョウを飼育し始めたのは2005年 からで、2008年に現在のサイチョウ舎が完成し、展示が始まりました。
 サイチョウの繁殖行動はとても特徴的です。巣となる樹洞に、産卵前からメスがこもり、エサの受け渡しをするための隙間をのこして、自分のフンや土などで 入口をふさぐ「シーリング」をします。ヒナがある程度育つまでの約3か月間、メスは外に出ません。エサはというと、オスが運んできます。メスとヒナのために、 巣と果実のなる木を何度も往復します。ヒナが大きくなってくると、メスも外に出てオスと一緒にエサを運び、ヒナを育てます。ヒナは巣立ち後もしばらくは親鳥から エサをもらって生活します。
 2009年から繁殖行動が見られましたが、なかなかうまくいきませんでした。落ち着いて繁殖してもらうため、室内展示室のガラス窓をふさぎ、展示を中止。 舎内もスタッフの姿が見えないように、すべてカーテンで目隠しをしました。このほかにも、当時の飼育担当者がさまざまな工夫をして、やっと2015年に初繁殖! 1羽が無事に巣立ちました。
 この時は巣箱のある展示室内の様子がほとんど見えないため、音と雰囲気、飼育係の勘や過去の文献がたより。ヒナが孵化したかどうかは、ヒナの声で判断して いました。繁殖成功に至るまでは本当に大変だったと思います。

タマゴ2個見えます(巣箱内カメラ) タマゴ2個見えます(巣箱内カメラ)

 最近、動物園では動物の行動観察をするときに、監視カメラを利用することが増えています。動物に影響を与えることなく行動を観察することができますし、 録画しておけば、その場にいなくてもその時の内容が記録されること、何度でも再生ができることが利点です。2015年にサイチョウの繁殖が成功したことで、 くわしく繁殖行動を観察するために、2016年にサイチョウの室内展示室に3台、巣箱の中に1台、カメラを設置することにしました。
 カメラでの観察で、さまざまなことが発見できました。何よりも巣箱内カメラで産卵日と孵化日が確実に把握でき、ヒナの成長がしっかり観察できる安心感は絶大です。 普段はフルーツを主に食べる鳥ですが、ヒナが成長するにはピンクマウスなどの動物質のエサを必要とします。ヒナが孵化したその日から必要なエサを給餌できますし、 ヒナの成長に合わせて親鳥が動物質のエサからフルーツを与える割合が増えていくので、いつ、どのタイミングでエサを変えていけばいいのか、映像を確認しながら 調整することも可能になりました。観察していると、オスが運んできたエサがメスのほしいエサ(=ヒナが食べるエサ)ではない場合、オスが渡してもメスがなかなか受け取らず、最後にはオスが自分で食べ、違うエサを取りに行くという、とても興味深いやり取りも見られました。

2羽ふ化しました(点線でかこまれた部分) 2羽ふ化しました(点線でかこまれた部分)

 今年もまた3月上旬くらいからメスが巣箱に入りはじめ、3月22日、26日に産卵が確認できました。2016年も2卵産みましたが、孵化したのは1卵のみでした。 しかし!今年は4月28日、5月2日に2羽孵化したのです!! サイチョウのヒナが2羽孵化し巣立つことは野生ではめずらしいことですが、このまま育ってくれる ことを期待していました。
なのに!突然の巣箱内のカメラの不調…そして壊れました…一番大切なカメラが!! もう交換することもできないので、展示室のカメラ映像を注意深くみていくしか ありません。2羽がどう成長していくのか、観察できることをとても楽しみにしていたのに…

6月中旬、巣箱からヒナが顔を出すようになりました。そして、7月17日の巣立ちの日、メスが巣箱の前の止まり木で巣立ちを促し、オスは展示室の床近くにある 止まり木で待機。ヒナは巣箱から顔を出したりひっこめたり、しばらく外の様子をうかがっています。巣箱から顔と片方の翼を出した後、するっと勢いよく出てきました が、体が勢いよく出すぎてヒナは床に落下。しかし、ヒナが止まり木に上がれるまでの約20分間、親鳥が近くでしっかり見守っていました。
 現在、ヒナは外の展示場にいることが多く、とても上手に飛べるようになっています。今はまだヒナが甘えた声を出して、親鳥からエサをもらっていますが、もう少し したら、自分でエサが食べられるようになります。それまでは気を抜かず、観察を続けます。
 あとに孵化したもう1羽のヒナですが、残念ながら途中で死亡してしまったようです。巣箱内カメラの故障でどの時点で死亡したのかわかりませんが、来年は孵化した 2羽がちゃんと巣立ちできるように、これまでの映像データをもとにしっかりと次につなげていきたいと思います。

サイチョウファミリー左からお父さん、お母さん、ヒナ

お母さんからエサをもらいます お母さんからエサをもらいます

 

 
 

「オリジナルカレンダー」 野口(侑)飼育係(♀)

2017.7.26

 みなさん動物園で毎年販売しているカレンダーをご存じですか?今回は、毎年秋に動物園で販売する「オリジナルカレンダー」についてお話したいと思います。このオリジナルカレンダー、実は写真もイラストもレイアウトもすべて動物園のスタッフが考え作製しています。販売するのは秋ですが、作製は7月ごろから行っています。
 写真は毎年、園長や担当飼育係などが仕事の合間を縫って一生懸命撮影したものです。カレンダーに載せる写真はどこにも出してない写真でこのカレンダーを買った人しか見ることができません!とてもかわいい赤ちゃんの写真満載です!
 今年は酉年ということで表紙は園内で飼育している鳥、中は各月に園内で見られる野鳥のイラストを載せました。野鳥のプチ情報も載っています。このように動物園ならではのカレンダーを毎年作製しています!来年度のカレンダーも動物園ならではのカレンダーになっていますので、発売しましたらぜひお求めください!

カレンダーカレンダーの中のデザインです。

カレンダーカレンダーの表紙のデザインです。

 

 
 

「サスケ、フリー計画邁進中」 寺内飼育係(♀)

2017.7.14

 いつの間にか7月も半ば!もうすぐ夏休み!お休みの計画を立てるのもとってもワクワクしますよね。 私もワクワク、そしてうーんと悩みながら計画を立てていることがあります。それは鳥たちのトレーニング。
 なかよしコーナーでは、猛禽類とインコのフライトトレーニングも行なっています。昨年、一昨年の冬にはバードステージとしてお披露目することができました。 しかし、昨年末からは鳥インフルエンザのため、なかなかみなさんの前に登場できず…。
 その間、季節が変わり、担当スタッフも入れ替わりました。鳥たちのコンディションも日々変わります。とっても繊細な鳥たちは、馴れた環境でも何かひとつ違うと気にして飛び立たないこともあるほどです。 いつものトレーニングも、鳥や周りの様子を見て、記録して、過去と比べたりもしながら、じゃあ今日はここまでやってみよう!と計画を立てて行っています。 頭を悩ませることの連続ですが、だからこそ達成感はひとしおです。
 さあ、そんな中での大きな一歩をご紹介!先日、ハリスホーク(モモアカノスリ)のサスケの「フリーフライト」を再開しました! 鳥インフルエンザでの非公開期間以降、鳥が遠くまでそれてしまわないよう、紐をつけてフライトを行なっていました。その最中もとても調子が良かったサスケ。 体重やトレーニング中の様子を見ながら、約半年ぶりに紐を外しました。反応はばっちり!まっすぐにグローブまで飛んできてくれています。 マゼランワシミミズクのクーバー、ルリコンゴウインコのラズも、それぞれがんばっていますよ!
 日によってトレーニングの内容は変わることがありますが、野外ステージや自由広場でトレーニングを行なっています。見かけたら、じっくり観察して、たくさん応援してあげてくださいね。 鳥が飛ぶ、というシンプルなことにも、きっと新たな発見が待っていますよ!

ハリスホークキャッチしっかりとグローブにかえってきます

ハリスホークフライト行け!サスケ!

ルリコンゴウインコルリコンゴウインコのラズです!

ルリコンゴウインコフライト紐付きで筋トレ中!

 

 
 

「蝉時雨」豊田獣医(♂)

2017.7.5

 夏の風物詩といえば、みなさんは何を思い浮かべますか?カキ氷、海水浴、高校野球、ビールと枝豆(大人限定)などなど…色々連想できますよね。 動物園で夏の風物詩といえば、「セミ」です。園内では梅雨の終わり頃から、まず先陣を切ってニイニイゼミが鳴き始めます。
 「ニイニイが鳴き出しましたねぇ」
 「えっ、もう3日前くらいから鳴いてるよ」
 「いやいや、私は1週間前から聴いてますよ」
 この時期になると、虫好きの職員の間では決まって、誰が最初にニイニイゼミの鳴き声を聴いたか合戦が始まります。
 そうこうしている間に梅雨が明けると、アブラゼミ、ミンミンゼミ、ヒグラシ、ツクツクボウシといったセミ達が一斉に鳴き始めます。 蝉時雨(せみしぐれ)は、多くのセミが一斉に鳴き立てることを時雨に見立てた風情のある夏の季語です。園内を歩いているとまさにこの蝉時雨を体感することができます。
 ただ、なぜ雨なのか?…木の上の方から降りかかるセミの声…炎天下の中、外で作業していると、雨に打たれたかのように身体は汗でビショビショ…なるほど、 この言葉を作った人もきっと私と同じ汗っかきだったんだな…と勝手な妄想を膨らませながらセミの声を楽しむのが夏の醍醐味です。

ニイニイゼミの羽化ニイニイゼミの羽化

ニイニイゼミの成虫ニイニイゼミの成虫

 

 
 

「そうじ!!」和久井飼育係(♂)

2017.6.23

 みなさん、お久しぶりです。去年の11月ぶりのキリン飼育担当の和久井です。
 今回はキリン舎の掃除を紹介しようと思います。
 皆さんが動物舎の掃除風景を目にする機会はなかなかないんじゃないでしょうか。 キリンの部屋は全部で3部屋ありますが、1週間に1回の頻度でひとつの部屋を掃除をします。キリン達を放飼場に出した後、部屋中に散らかっている敷ワラをすべて捨てます。 部屋の広さは縦横6メートルくらいあり、オシッコをしっかり吸ったワラをかき集めて運ぶのはなかなかの重労働です。 全部出し終わったら今度は床を水で洗い流していきます。床にはキリンが肢を滑らさないよう、ザラザラに滑り止め加工をしているので、 細かいワラや踏まれた糞がたくさんこびりついています。ここまでの作業で約1時間半かかります。
 続いて、ほどよくきれいになったら新しいワラを敷きます。ブロック状に梱包されたワラは見た目は小さいですが、約40キロあります。これを塊が残らないようにきれいにほぐしていきます。機械で圧縮されているので簡単にはほぐれてくれません。ほぐすだけで1時間近くかかります。 1体ほぐし終わる頃には腕がパンパンになり、握力が無くなりそう・・・。手間のかかる作業ですが、もし塊が残っていたら、それをキリンが踏んでしまって、肢を「グキッ」とくじいてしまっては大変です。 なのでほぐす作業は手が抜けません。最後にほぐしたワラを部屋の中心に均等に広げて完成!
 他にも毎日シマウマの掃除もしています。その他の作業もたくさんあるので、飼育係の朝は大忙しです。もっと手早く作業できるように頑張らなくては!

掃除前の部屋たくさん積めるように箱をつけます

たくさん藁を積めるように改良した一輪車掃除前はこんな感じ

水洗いワラはこの状態で保管されています

ワラ1梱包こびりついた汚れを水洗い

広げたワラ掃除が終わった舎内

完成ほぐすとこんなにふくらみます

 

 
 

「ウシのつめ切り」 小川飼育係(♂)

2017.6.15

 みなさん、爪はちゃんと切っていますか?人と同じようにウシもちゃんと爪を切ります。ウシには蹄があり一か月で5〜7oほど伸びます。伸びたままにすると、立ち方や歩き方が悪くなり蹄の病気になることがあります。その為乳牛コーナーではウシの健康のために三か月に一回、削蹄と呼ばれるつめ切りを行っています。
 蹄を切るのは専門家の削蹄師の方に来てもらいます。ウシは蹄を切られるのが実はあまり好きではないので蹄を切る削蹄師が苦手です。削蹄師が枠場という蹄を切る場所にウシを連れてこようとすると嫌がって動かないことがあります。そんな時は、飼育員が交代して「おいで、いくよー」とやさしく声をかけると安心してついてきます。そんなかわいいウシを見て飼育員は癒されています。切った後はウシも疲れた様子でしたが、写真のようにこんなにきれいになりました。
 乳牛コーナーに来た時は、ぜひウシの蹄にも注目してみてください。体重700kg前後を支えている蹄を観察するのも面白いですよ!

削蹄師さんの仕事風景です削蹄師さんの仕事風景です

キルトの蹄が綺麗になりました!キルトの蹄が綺麗になりました!

 

 
 

「コアラの赤ちゃん『ニーナ』の成長」二場飼育係(♀)

2017.6.5

 コアラの赤ちゃん「ニーナ」はご覧になりましたか?今はお母さんのおなかや背中にしがみついていて、見えることが多くなり、かわいい盛りです。
 ニーナは昨年の9月27日うまれのメスで、お父さんは「コタロウ」、お母さんは「ドリー」です。名前は来園者の皆さんに投票していただいて決まった、 誕生日(27日)にちなんだ名前です。

 コアラの赤ちゃんは目が見えず、毛も生えていないとても未熟な状態でうまれます。それでも自力でお母さんのおなかにあるふくろの中まで這って行き、 その中でおっぱいを飲んで育ちます。今年3月9日に初めてふくろから顔を出し、そのあと3月30日に全身が出てきたのを確認しました。
 うまれて7か月過ぎくらいから、ふくろの中には戻らなくなり、5月はじめにはほんの短い距離ですが、お母さんから離れて冒険をはじめました。 お母さんがユーカリを食べていると同じユーカリを一生懸命引き寄せて食べるようになってきました。

全身が出てきたころのニーナ全身が出てきたころ

うまれたばかりのニーナうまれたばかりはこんなにちっちゃい!

 お母さんのドリーはニーナがおなかのふくろの中にいて重そうだった時から、あまり気にしていないかのように、ジャンプしたり歩き回ったりしていて、 見ている方が心配になるくらいだったのですが、ニーナがおなかや背中にしがみついている今も遠慮なく動き回っています。 それでもニーナは落ちずにくっついていますからたいしたものです。
 ニーナが日々成長していき、いろいろなことができるようになっていくのを観察できるのは毎日とても楽しみです。 近くでカメラを向けると興味しんしんでこちらに前肢を伸ばしてきます。これからますますこの好奇心旺盛さで、行動範囲を広げていくんでしょう。
 これから少しずつお母さんから離れて過ごす時間も増えていく時期になってきます。まだまだお母さんに甘えていることが多いですが、 小さいながらも一生懸命木を登ったり枝を移動したりと冒険する姿や、お母さんから大きなユーカリの葉っぱを奪い取って食べている姿など、 見るたびに成長していくニーナを是非見に来てくださいね。

お母さんから離れて冒険する様子お母さんから離れてちょっと冒険

カメラに興味を持つ様子カメラに興味津々!!

 

 
 

「クセになりますよ」細谷飼育係(♀)

2017.5.25

 みなさんヘビはお好きですか?「ヘビだけは無理!」「気持ち悪い!」「絶対さわりたくない!」などなど・・・なかよしコーナーでふれあいをしていると、そんなマイナスな言葉をよく耳にします。ウサギ、モルモットのふれあいが大人気の横で、ヘビのふれあいでは、たまにひとりぼっちになってしまうこともしばしば・・・。
 なぜに!ヘビは嫌われてしまうのだろうと調べてみると、どうやら人間の祖先であるサルは天敵のひとつであるヘビを恐れていたことが関係しているそうです。驚くことに、物心つかない赤ちゃんも、どんなにお父さんがヘビをさわらせようとしても、頑なに手を引っ込めて拒絶します。「細長くてうねうねしたもの」は危険!と本能でわかっているようです。
 そして、物語の中や映画などではもっぱら悪役のヘビ、実際に毒をもっている種類もいますし、それらの知識もプラスされて嫌われてしまうのでしょうか。
 しかし、しかし、危険なものがどういうものなのか、知っておいた方がよくありませんか?当然野生のヘビにさわることは危険が多いですが、動物園でふれあいをしているヘビはしっかり馴らしてあるヘビです。やさしくさわれば、咬むことはほとんどありません。(生き物なので絶対とは言いません!)
 だまされたと思って、ぜひさわってみてください!その感触は、とてもなめらかでスベスベ、サラサラ。ウロコの表面は固いのですが体は弾力がありやわらかいのです。言葉で表現しても伝わりづらいと思いますが、とにかく気持ちのいいさわり心地です。
 そして、このアオダイショウは時々ふれあいに登場する「アミダ」という名前のヘビです。写真(左)は2013年に撮ったものと同じ場所で撮ってみました。レンガの大きさと比べてみると、だいぶ成長したのがわかります。

アオダイショウ2017年のアミダ

アオダイショウ2013年のアミダ

ボールパイソンよくみると顔も可愛いボールパイソン

 ヘビのふれあいは冬期以外、土日祝日の天気のいい日に登場します。(ヘビの状態によっては変更もあります。)一度さわるとやみつきになります。
 クセになること間違いなしです!ぜひ、勇気を出してさわってみてください、新しい世界がひろがりますよ。
 

 
 

「かじるのだいすき!」 内野飼育係(♀)

2017.5.14

 「でっぱもく、だって!」 いやいや、違います。げっしもく(げっ歯目)です! たまにラベルを見て、「でっぱもく」という方がいますが、げっ歯目と言って、わかりやすく言うとネズミのことです。 げっ歯目の動物たちと言えば、一生伸び続ける前歯が特徴です。しかしこの一生伸び続ける歯、放っておけば伸びすぎて、 餌が食べられなくなってしまいます。その為、常に歯のお手入れは必須です。木をかじったり、種子などの硬い餌を食べたりして、歯を削っています。
 こういったネズミのかじる行為、ネズミにとっては歯に良いし、楽しい事かもしれません。担当飼育係としても、ネズミ達のかじりっぷりは気持ち良いくらいですが、たまに残念な気持ちになる時があります。 それはかじられた巣箱を見た時です。個体差や種類による違いはありますが、ボロボロにすることが多々あります。新しいものを入れてあげると、いつの間にか穴が開き、 次第にバランスが悪くなって、巣箱が斜めになっています。ひどい時は、もう箱とは言えないほどになってしまいます。それならと、かじる用の木を入れてみましたが、 木をかじりつつも、巣箱もしっかりかじっていました。巣箱がかじりたいのでしょうか...。
 こんなことを繰り返していますが、なんだかんだでネズミのかじっている姿、私は好きです。こんなネズミの魅力が伝わる展示ができるよう、これからも頑張ります。

巣箱の穴穴からこんにちは

ネズミと巣箱天井に穴が!

 

 
 

「未知の世界」 松野飼育係(♀)

2017.5.4

 GWも終盤になり、そろそろお出かけ疲れが出てきた頃ではないでしょうか?  こども動物自然公園では、明日5月5日(金)のこどもの日に37回目の誕生日を迎えます。
 開園記念日にちなみオープニングセレモニーが開催されます。この情報はホームページの最新情報に載っています。
 私の仕事の一つに、HPの更新があります。今年のGW情報のページは私が作りました。 といってもプログラミングなどの知識は皆無で、4月からHPの更新という作業を始めました。初めてHP編集用の画面を見た時は、 映画などで見かけるハッキングされたパソコンのようだと思いました。謎の英語と記号の羅列の間に、 よく見ると日本語が混ざっています。目がついていけず、気が遠くなりました。現在、HPの編集に詳しい先輩飼育係に一つ一つ教わりながら更新作業を行っています。
 つい最近トップ画面のバナーが巨大化した事がありましたが、それは私の仕業です。大半は更新前にプレビューができるので公には出ませんが、  まだまだ失敗ばかりしています。恐ろしく時間がかかっていますが、HPを見て頂いたみなさんに早く新情報を提供できるように頑張ります。
HP以外にも動物園の新情報はFacebookでもご確認できます。ご来園される際は、ぜひイベントやニュースを確認してからお越しくださいね!

一人ぼっち作業もうみんな帰っちゃいましたよ

HTMLの画面ですHTMLの画面です。なにこれ?

 

 
 

「衣替えの季節」 田村ひ飼育係(♀)

2017.4.25

 すっかり春ですね。暖かくなり過ごしやすくなってきました。最近ではまだ4月というのに汗ばむ日もあり、衣替えした人も多いのではないでしょうか。
 衣替えといえば、ポニーたちもこの時期衣替えをするんです。夏に向けて冬毛から夏毛に生え換わります。 毎日ブラッシングをしていますが、暖かくなってくると切りがないほどに毛がじゃんじゃん抜け始めます。 ブラシをかけ終わり気づくと足元には大量の毛が…。まるで刈ったみたいになっています。私たち飼育係も毛まみれに…。 こんなに抜けてもまだまだ抜け続けているので、完全に夏毛に生え換わるまでもうしばらくかかりそうです。
 秋になれば、今度は少しずつ冬毛に換わりまたフサフサになります。夏のポニーと冬のポニーとでは見た目が全然違うんですよ。
 「そろそろ衣替えだな〜」なんて思い始めたらぜひ動物園に来て、新たな楽しみ方としてそんなところにも注目してみてください!

こんな時はコロコロローラーの出番ですねこんな時はコロコロローラーの出番ですね

抜けても抜けてもまだ落ちる…抜けても抜けてもまだ落ちる…

 

 
 

「パスタの挑戦!」 佐藤飼育係(♀)

2017.4.15

パスタです。パスタです。

 暖かい春の季節になってきました。春といえば新しいことに挑戦する季節だと思います。
 なかよしコーナーでは、デグーの「パスタ」がアニマルステージに初出演するべく、特訓をしています!!! デグーとは、南米チリのアンデス山脈に住むネズミの仲間です。岩場の多い荒野に生息しています。そのため、ジャンプが得意なんです。 険しい岩場の中でも、しっぽでバランスをとりながらピョンピョンと跳んでいきます。そんなデグー本来の姿を皆さんにお見せするために、 トレーニングをしているんです。
 室内でトレーニングしているときは、あっという間に障害物のハードルをジャンプし、階段を駆け上がるパスタ。 器用な前肢を使って旗上げもすることができます。ですが、人前に出ると緊張してしまい、ピタッと動かなくなってしまうことも・・・。
 アニマルステージに出演するには、たくさんのお客様の前でパスタがジャンプする姿を見せなくてはいけません。 いつの日か皆さんの前で立派にデグーの能力を披露できるよう、日々トレーニングを続けていきます!!
 楽しみに待っていてくださいね。

器用な両前肢を使って旗揚げ!器用な両前肢を使って旗揚げ!

階段を順調に駆け上がっています!階段を順調に駆け上がっています!

 

 
 

「ニューフェイス」 田中園長(♀)

2017.4.6
 4月です。あらたな1年がまた始まりました。みなさんの中にも、新しい学校、新しい職場でスタートした方もいるでしょう。 ワクワクしている人、不安でいっぱいの人、今まわりにはそんな人がたくさんいますね。
 動物園にも、そんなスタッフが園内のあちらこちらにいます。改札ゲート、キリン売店、彩ポッポ、そして飼育係。先輩から教わったことを覚え、 間違えないように早く一人前にならなくては、といろんなことが頭を巡り、笑顔がちょっとひきつっているかもしれません。
 でもフレッシュな仲間たちがまた新しいエネルギーを吹き込んでくれるはずです。そして新しい動物たちも仲間入りします。うまれてくる新たな仲間、やってくる新たな仲間。 今年はどんなニューフェイスが登場するのか楽しみにしてくださいね!

スタッフ売店や広報の新人です!

新人飼育係新人飼育係です!

マーラの赤ちゃんマーラの赤ちゃん

ヤギの赤ちゃんヤギの赤ちゃん

 

 
 

「ペットにできないネコ」 藤嶋飼育係(♂)

2017.3.24
 みなさん、マヌルネコって知っていますか?モフモフした毛に、短く見える四肢、ちょっとつぶれたような顔立ちですが、くりっとした瞳はまん丸です。大きさもイエネコほどでちょっと飼えてしまいそう。実際に多くのみなさんの彼らを見た反応が「かわいい」「飼ってみたい」という感じです。しかし彼らはれっきとした野生動物。イエネコとは分類学的に違う種です。さまざまな品種がいるイエネコの中には似たような姿のものもいますので、つい間違えてしまいますよね。
 そのため動物園では、意外と展示方法に悩んでしまうことが多いのです。自然物で配置してもちょっと殺風景になりがちですが、あまり人工物の多い展示にするとイエネコのように飼いたいなと思わせてしまうことがあります。野生動物であることを強調したいので、当園でも今まではどちらかというとなるべく野生に近く見えるような展示をしていました。  しかし最近、できるだけ退屈でないくらしをしてもらいたいという思いから、段ボールのおもちゃなどを入れることにしました。ネコの仲間の習性として穴や隙間があるとそこに獲物になる小動物がいないかと前肢で探ったり潜り込んだりします。マヌルネコも一緒です。ずっと置いておくとすぐに飽きてしまいますが、毎日短時間だけ入れてあげると長い期間利用してくれます。これによってより魅力的な行動を見ていただけるようになったと思います。

段ボールとマヌルネコ段ボールに入るマヌルネコ

 彼らの魅力は引き出せたかもしれませんが、段ボールの遊具などはイエネコでもよく使われています。やはり彼らを飼ってみたいと思わせる展示では、密猟や生息地の分断によって生息数が減ってしまっている問題を伝えることはできません。そこで、ちょっと考えてもらえるような看板を設置してみました。どんな看板かは実際にマヌルネコ舎にお越しになって見てください。実物のマヌルネコを見た後で開いてみたほうが、しっかり心に響くと思いますから。
 

 
 

「TV撮影の裏側」 玉飼育係(♀)

2017.3.15

 3月13日(月)のプーズーの赤ちゃん生放送ご覧になりましたか?日本で初めての繁殖ということで、動物園からの「うまれました」のおしらせに、 新聞にTVにとたくさんの取材申し込みがありました。1日に2回も生放送をしたのは、園で初めてではないかと思います。 今日はそんな生放送の裏側をちょこっとお伝えします。
 生放送は4〜5分ほど、見ているとあっという間に終わってしまいます。しかし、放送局のスタッフさんは放送予定の4時間前には園に到着し、 中継車を配置し電波チェックしたり、ケーブルを引いたり、照明や音声など準備に追われます。人数も10名くらいの大所帯です。 準備が整うと園のスタッフも入って動きを確認したり、リポートの時間を計ったり、リハーサルを数回行います。
 そしていざ本番!!プーズーの親子が撮影しやすい場所に来てくれるかは、運しだいです。結果は、朝は元気に動き回り木の葉を食べる姿を、 夕方はねむくてあくびをするかわいい赤ちゃんの姿を電波にのせてもらうことができました。アナウンサーさんリポーターさん、 そのほかの画面に映らないたくさんのスタッフさんありがとうございました。TVの前でかわいいと思ったみなさん。実際見るとその何倍もかわいいですよ。 大きくなる前に親子に会いに来てくださいね。

放送当日の赤ちゃん放送当日の赤ちゃん

たくさん掲載された体重測定の様子たくさん掲載された体重測定の様子

 

 
 

「牛舎の2階の謎に迫ります」 小川飼育係(♂)

2017.3.3

 乳牛コーナーの牛舎には2階があるのをご存知でしょうか?時々、お客さんから「2階には何があるの?」と聞かれることがあります。 2階はスタッフしか入れないので、今日は牛舎の2階について紹介したいと思います。
 実はいろんなものが置いてあります。2階の大部分は乾草という干し草が山のように積んであります。乾草は牛のごはんです。 牛は体が大きいのでたくさん餌を食べます。そのため、たくさんの乾草が必要なのです。牛だけではなく、マーラや他のコーナーの動物にも使われます。
 一個の乾草が約30sもあり、在庫がなくなると一度になんと900個の乾草が業者の方によって運ばれてきます。今はだんだん少なくなってきて200個ぐらいです。
 使うときは上から落として下に並べておきます。たまにドーンと大きな音が聞こえても安心してください。乾草を1階に落としている音です。
 他には夏に使用する大きな扇風機があります。牛は暑さに弱いのでこれがないと夏バテになってしまいます。そのほかにイベント等で使う道具なども置いてあります。
 そして、実はカンムリシロムクという鳥もいます。カンムリシロムク舎で繁殖した個体を2階で飼育しています。 下から2階を見てみると鳥インフルエンザ対策でネットを張ってあるのがわかると思います。(2階のカンムリシロムクは近々別の舎へ移動する予定です。)
 どうでしたか?牛舎の2階の謎がこれで解けましたね。牛舎にはスタッフがいつもいますので、気になったことがありましたら気軽に話しかけてみてください。

2階の乾草風景2階の乾草風景

2階のカンムリシロムク2階のカンムリシロムク

 

 
 

「プーズーの看板」 野口(侑)飼育係(♀)

2017.2.25

 みなさんはもうプーズーをご覧になりましたか?
3月3日(金)からプーズーの赤ちゃんが日本初公開になりますね!うまれた時の大きさは、両手のひらに乗るくらい小さくてとてもかわいい赤ちゃんです。  これにちなんで、私が携わった仕事の一つ、プーズー舎の横にある看板についてお話しようと思います。

看板のラフ案看板のラフ案

 この看板はプーズーの公開に伴い制作されました。私が担当したのは、看板のデザインです。まず、看板の内容とラフ案をもらい、それをもとに考えていきます。
 最低2案ぐらい作り、園長や課長、係長などに見てもらいます。案が決まったら、それを詰めていきます。見やすいレイアウトや色合い、文の調整など様々なことを考えながら作っていきます。
 作っているのは、パソコンでイラストを描いたり、デザインしたりするのには欠かせないイラストレーターとフォトショップを使っています。画像はフォトショップで切り抜きしたり、加工したりします。 その画像をイラストレーターに持ってきて配置します。デザインそのものはイラストレーターで一から作っています。
 プーズーが日本初公開ということもあり、いろんな印刷物の締め切りに追われながらなんとか完成させることができました。プーズーの看板の設置と合わせて、ペンギンヒルズの看板もリニューアルしました。
 プーズーを見に来た際は、ぜひ看板も見てみてください!

プーズーの看板プーズーの看板

ペンギンヒルズの看板ペンギンヒルズの看板

 

 
 

「動物園のご長寿イベント“ズーオリエンテーリング”」 細谷飼育係(♀)

2017.2.15
 今年もやりますよ〜!「ズーオリエンテーリング」!!
 このイベントはスタッフの間で通称「ズーオリ」と呼ばれていて、今回で75回目になる息の長いイベントのひとつです。
 ズーオリエンテーリングとは、スタンプラリーの要領です。入口でもらった用紙を手に、園内の5つのポイントを回りスタンプを集めるというものです。 スタンプを押すだけではなく、各ポイントの場所には「ハンズオン」という、手で触れたり操作したりして体験しながら学べる展示物も必ず設置しています。
 動物園の歴史の中には様々なイベントがありましたが、夜の動物園教室はナイトズーになり、サマースクールは飼育チャレンジになり、 ホタルの夕べという新しいものも始まったりと進化を続けています。
 現在まで同じようなスタイルのまま続いているものは少なくなってきましたが、ズーオリは昔ながらの方法のまま。 大人でも子供でもスタンプを押すのって楽しいですよね!そんなシンプルさが長寿の秘訣なのかな〜と思っています。
 しかし、ズーオリだって進化していないわけではありませんよ!以前の縦長に折る用紙の形の時には、なかよしコーナーのヤギが目ざとく見つけて、 ムシャムシャ・・・。なんてこともありました。そこで、用紙をもっとハンディなタイプに変更!カバンにしまいやすくなり、ヤギに見つかりにくくなりました。
 スタンプだって進化しています!以前はインクをつけて押すタイプでしたが、それだとGWなど、お客さんがたくさん来てくれた日には、ポイントが長蛇の列に!! これは、ワンタッチで押せる、シャチハタのスタンプに変更し時短に成功しました。
 そして、初期のズーオリにはなかった最大の進化は、各ポイントで5つのパスワードを集めると、 なんと!なんと!抽選で100名の方に動物園オリジナルグッズが当たっちゃうんです!!
 しかし、一番重要なのはやはり中身です。毎年、毎年担当者みんなであれやこれや頭を悩ませ、アイデアをひねり出し、 みなさんに伝えたいメッセージを形にしていきます。
 そして今まさに〆切に追われている真っ最中!!まるで漫画家さんのような状態になっています。生みの苦しみはありますが、 出来上がった時の達成感も感じられるズーオリです。(実は、初期のころは年に4回も作っていたそうです!気が遠くなりそう・・・)
 そんなズーオリ、持って帰ってもう一度読むことができる数少ないイベントです。パスワードを集め、プレゼントに応募したら、 もう一度おうちに帰ってから読み返してみて下さい。私たち飼育係から、みなさんの心に響く「なにか」を見つけてもらえたらうれしいです!

ヤギに狙われやすかった用紙ヤギに狙われやすかった用紙

初期の頃の用紙初期の頃の用紙

今回の原稿作成中今回の原稿作成中

最近の用紙最近の用紙

 

 
 

「動物園の隠れた仕事」 濱田飼育係(♂)

2017.2.5
 乗馬体験をしている時、ウマに乗っている子供たちから、「砂の上にウマの足跡がたくさんある!」とよく言われます。 今回はあまり知られていない仕事のひとつ、ウマがたくさん歩いた後の乗馬コースについて、紹介したいと思います。
 動物園が一番混雑するゴールデンウィーク。1日の間に900人ものお客さんがウマに乗りに来てくれることもあります。 何度も同じコースを歩くので、たくさん人を乗せた後はウマの歩いた所がへこみ、砂も左右に寄り、乗馬コースはたった1日でデコボコになってしまいます。
 そのまま何もせず1か月、1年と乗馬を続けていたら乗馬コースのデコボコはますますひどくなってしまいます。そうなると、ウマが歩いている時につまずいたり、 雨が降ると水たまりができてしまいます。この乗馬コースは今まで使ってきたように、これからも使っていく大切な施設のひとつです。 少しでも綺麗に長く使えるように、ウマがつまずいてしまわないように、人がたくさん乗った後にはコース整備を行っています。

これがレーキですこれがレーキです

 青春時代をテニスや野球にささげた人は、特に身に覚えがあるのではないでしょうか?コース整備は「レーキ」と呼ばれる道具を使います。 レーキとは、大きなくしのような刃を持つ道具で、土の中のゴミや草の根も取ることができます。砂が盛り上がっているところをレーキで崩して、 へこんでいるところに戻します。そして最後に平らになるようにならします。
 そんなの簡単じゃ〜ん!!と思う人が多いとは思いますが、コース整備をした後は、寒い日でも上着を脱ぎたくなってしまうほど体力を使い、 そして時に腰が悲鳴をあげてしまうことがあります。このような地道な作業も、安全に乗馬コースを使用し、安心して長く使っていくために必要なことのひとつです。
 動物園にはこのように動物と直接かかわらず、大切な作業がたくさん隠れているので、その作業を見た時には、 動物園の仕事にはこんなこともあるんだな〜と感じてみてください。

整備後整備後

整備前整備前

 

 
 

「冬のあったか大作戦」 竹沢飼育係(♀)

2017.1.25
 毎日寒い日が続きますね。今年の冬は動物園の鳥たちを鳥インフルエンザから守るため、展示を中止している施設がいくつかあります。 サイチョウ舎もその1つでなかなか見づらくなっています。ごめんなさい。
 最近はサイチョウ達に恐竜を感じる少年たちが多いようで、掃除をしていると「めっちゃカッコイイ!」という声が聞こえてきたりして。 「そうでしょ、そうでしょ〜」なんてこっそりニヤニヤ喜んでいたのですが、今は本当に寂しいかぎりです。このままサイチョウ達の繁殖シーズンに突入してしまうと、 ガラス窓さえも完全に覆ってしまうので早く何とかお見せしたいなと思っています。
 さてここまでお話しておいてなんですが、今回の主役はオウギバトです。
 サイチョウ舎のフライングケージにはオウギバト(♂)が1羽います。昨年、広いフライングケージでのびのび暮らして欲しいとのことで東園から移動してきました。 オウギバトはフライングケージでの先住鳥達の手荒い歓迎を受けつつも、体の大きさを生かし見事に自分の居場所を手に入れました。 その堂々たるやフライングケージの地面のぬしのよう。自分のエサを食べる前に他のエサのチェックと味見も忘れない図々しさ。 オウギバトの体はこの冬一回り大きくなりました。
 向かうところ敵なしのオウギバトだったのですが、実は寒さには弱くて足がしもやけになりやすいと前担当者より忠告がありました。 サイチョウ舎の柱は金属で出来ていて冬はキンキンに冷えてしまいます。私は急いでオウギバト専用のホットスポットを作ることにしました。 屋根とヒーターを組み合わせたシェルターを作製し、オウギバトのお気に入りの場所にドンと設置してみると・・・
 いつもの場所を、得体の知れない大きな建造物に乗っ取られてしまったオウギバト。ピューっと隅っこの方に逃げて隠れてしまいました。 それから1週間。オウギバトはシェルターを見ないようにしているのか上手に避けて歩きます。1度屋根の下に入れば温かいのに頑なに入らないオウギバト。

シェルターを使ってくれたオウギバトシェルターを使ってくれたオウギバト

 えぇ〜い!ちょっと強めの手段に出てみます。思い切ってエサをシェルターの下に置くと、なんとオウギバトは抵抗なく屋根の下でエサを食べたのです。 これはシェルターを怖がらなくなってきている証拠です。観察を続けるとオウギバトの日なたぼっこの位置も毎日じわじわとシェルターに寄ってきていることに気付きました。
 ある寒い夕方、サイチョウ舎の脇を通ると、真っ暗な中にヒーターの光でぼうっと照らされるまんまるの影。よかったー!シャイなオウギバトは人知れず ヒーターに当っていたのです。私の作ったシェルターで暖をとるオウギバトの姿にほくほくしながら、ほっと胸をなでおろした出来事でした。
 

 
 

「毎朝の重大任務!?」 管理課中井川(♀)

2017.1.14

撮るのがむずかしいニホンリス撮るのがむずかしいニホンリス

 みなさんはじめまして。管理課の中井川です。
管理課というと、うーん・・・なに?という方がほとんどだと思います。管理課の仕事は、事務作業が中心です。 とはいっても電話対応や広報活動、はたまた駐車場業務にも出動する、なんでも屋だったりもします。 そんな数ある仕事の中でも私がメインとなって行っているのが、朝のフェイスブック投稿です。
 みなさんは動物園のフェイスブックで毎朝「おはようございます。」からはじまるものが投稿されているのをご存じでしょうか? 通常の投稿はほとんどが飼育係によるものですが、実は、朝の投稿は管理課が任されているのです! 毎朝今日は何を撮ろうかな〜と考えながら園内をぐるぐる歩き回っています。
 はじめのうちは動物を撮ることに慣れておらず、なかなか苦労しました。私もみなさんと同じように、ケージや柵越しに写真を撮っています。 そのため、時にはものすごく無理のあるポーズで撮影をし、腰を痛めたりしたことも・・・。そんな苦戦する日々のなかでも強敵だったのは、 どんぐりの森にいる二ホンリスたちです。とにかく動きが素早いので、ブレるブレる・・・。最終的に収得した心得はプロのカメラマンにでもなった気分で、 根気よく待つのみでした。みなさんもレッツチャレンジ!
 そして、毎朝の投稿では動物だけではなく、園内の植物や風景の季節感も伝わるような写真も撮っています。こども動物自然公園の魅力は動物だけはないのですよ!
これからも動物園の楽しい情報をお届けできるよう頑張ってまいりますので、ぜひフェイスブックページもご覧になってみてください。 (いいね!ボタンをポチっと押すのをお忘れなく!)

園内でよく出会うマーラ園内でよく出会うマーラ

季節の植物も撮ってます!季節の植物も撮ってます!

 

 
 

>「退屈なんてさせません!」  桑原飼育係(♂)

2017.1.5

シチメンチョウの砂場シチメンチョウの砂場

 皆さん、あけましておめでとうございます!今年は酉年ということもあり、鳥に焦点をあてたイベントを用意していましたが…皆さんもご存じの通り、 現在は鳥インフルエンザが猛威を振るっています。動物園で飼育している鳥たちを病気から守るため、お客さんからは見づらくなってしまったり、 見えなくなったりしています。
 私の担当しているエミューとシチメンチョウも、普段はなかよしコーナーの運動場に出ていますが、今は病気から守るために一日中動物舎の中で過ごしています。 ずっと部屋の中で過ごしていると退屈ですし、他の病気にかかってしまうかもしれません。そこで、退屈な時間を少しでも減らせたらと思い、 ちょっとした工夫をしてみました。
 シチメンチョウの部屋には木枠に砂を敷きました。この砂の中に時々大好物の虫を入れておくと、シチメンチョウたちは足で砂を蹴り蹴り、中にいる虫を探します。 さらに砂浴びをして、体をきれいにすることもできます。

餌入れが出てきます餌入れが出てきます

引っ張ると・・・引っ張ると・・・

 エミューの部屋にはこんなものが…。これはエミューのために手作りしたフィーダー(餌入れ)です。竹筒の中にはエサが入ったペットボトルが入っていて、 紐を引っ張るとエサが落ちてくる仕組みになっています。ただ餌をあげるだけではあっという間に食べ終わってしまいますから、 少しでも時間をかけて採食できるように工夫しました。

興味深々興味深々

 エミューの「ミュウ」はこれが大好き!見つけると紐を勢いよく引っ張ってくれます。フィーダーから出たエサは落ちる時に室内で散らばるので、 エミューはエサを探すため、部屋の中を歩き回るのでちょっとした運動にもなっています。少しでも退屈を紛らわすことが出来ていたら、嬉しいですね。
 鳥インフルエンザが落ち着いたら、再び元気な姿の鳥たちを皆さんの前に見せたいと思います。
 

 
 

2015-2016年