「シラコバトってどんなハト?」片寄飼育係(♀)

2017.10.14

 みなさんシラコバトって知っていますか?
 ハトといえば公園や駅やお家の近くでも見られる身近な鳥ですが、その種類や特徴と言われるとすぐに思い浮かぶ人はあまりいないと思います。 今回はそのハトのなかでも日本にすむシラコバトについてお話したいと思います。

 日本にすむ野生のハトは6種類います、一般的によくみることのできるのは翼や背に茶色のうろこ模様、首にしま模様のキジバト。 市街地で多くみることのできる、灰色やさまざまな色や模様のあるカワラバト(ドバト)。多くの方がハトとしてイメージするのがこの2種類のハトだと思います。 ちなみにこのカワラバトは飼われていたハトが野生化したものなので野鳥ではありません。
 では、シラコバトはどんなハトかというと…。キジバトよりやや小型で尾が長くほっそりしていて、 薄灰色の体に首に黒い横線が入っているのが特徴的です。実際に見てみると、ちょっと小さい印象を持たれるかもしれません。
 シラコバトは埼玉県の越谷市を中心に関東平野の一部で生息しています。埼玉県の「県民の鳥」であり『越ヶ谷のシラコバト』として国の天然記念物に指定されています。 一見普通のハトですが、過去に乱獲や環境の変化により個体数が激減しました。その後の保護対策の成果により徐々に個体数が増えてきましたが、 まだまだ個体数が少なく、私たちの生活の中ではあまり見ることのできないハトなのです。

シラコバトシラコバトに注目!

 動物園では正門を上がって最初に見える動物がシラコバトです。もう1ヵ所、クジャク舎の横でも展示しています。 「なんだ、ハトか。」と言わず、シラコバトを観察してみてください。キジバトやカワラバトとどこが違うでしょう?比べてみると新しい発見があるかもしれません。 そして、普段の生活の中でハトを見かけたら何の種か考えてみてください。そのハトは本当に「よく見るハト」ですか?
 

 
 

「なかよしになるためには・・・」田村(早)飼育係(♀)

2017.10.5

 はじめまして!今年の4月から、なかよしコーナーに配属になりました田村(早)です。 よろしくお願いします!なかよしコーナーでは、モルモットやウサギをはじめ、ミニブタ・ヤギなど家畜動物を中心としています。
とくに魅力的なのは「動物を身近に感じられる」ところではないでしょうか。そのなかで多くの来園者の方々が楽しみにしているひとつが動物とのふれあいだと思います。 実際に触れることができるのは家畜動物だからこそ!子ども達にとっても「ワクワク…、ドキドキ…。」たくさんの発見だらけの貴重な体験です。 ですが、なかよしコーナーだからといってすべての動物に触れるわけではありません。
 そんな動物のひとつがアヒルやシナガチョウなど「家禽」と呼ばれる鳥たち。「家禽」とは、肉・卵・羽毛など人間が利用するために品種改良された鳥のことをいいます。アヒルやシナガチョウは大きな翼をもっていますが、 体が大きくなるように改良されているため体が重く、ほとんど飛ぶことができません。基本的な移動方法は歩くことです。 おしりをフリフリさせながら一生懸命歩く姿はとても可愛らしいですが、そんな可愛らしさからか、アヒル達を触ろうとする来園者の方も多くいます。 もちろんアヒル達は逃げるのに必死!ようやく人が入れない場所まで来てひと安心…。なんて光景をよくみます。実は、同じ空間で飼育しているヤギやミニブタと違って、 人に触られるのは少し苦手。私たち飼育係でも近付くと逃げていきます。ついつい触りたくなる気持ちもわかりますが、同じ空間を共有するためにも、 人と動物の距離感はとても大切。すこし離れたところで観察することも時には必要です。
 なかよしコーナーに遊びにきた際は、それぞれの動物達に対して思いやりの気持ちをもって接してみてくださいね。

シナガチョウ自由に歩き回るシナガチョウたち

アヒルうたた寝中のアヒル

 

 
 

ヒメマーラが人工哺育で育ちました!竹沢飼育係(♀)

2017.9.25

 7月5日、ヒメマーラのお母さん(育)は出産間近のため、昼ごろからソワソワしていました。最初の1頭が生まれたのは午後1時ごろ。残念ながら死産でした。とても大きな赤ちゃんで、出産に時間がかかりお母さんは疲れきってしまいました。
2頭目が生まれたのは午後4時ごろ。生まれたての赤ちゃんは、疲れてしまったお母さんにほとんど世話をしてもらえず、弱々しく地面に寝ていました。すぐに取り上げて、園内の動物病院へ連れて行き人工哺育をすることになりました。体の小さなヒメマーラの赤ちゃんは体が冷え切ってしまうと死んでしまいます。いそいで温かいお湯で体がぽかぽかになるまで温めました。

ヒメマーラナナコという名前です

 次の日から飼育係が交代でミルクを与えました。みちがえるように元気になった赤ちゃんは力強くグビグビとミルクを飲むようになりました。本物のお母さんの真似をしてグルーミングは丁寧にしました。あごの下からお尻まで時間をかけて全身を優しくマッサージすると、赤ちゃんは気持ちよさそうにうっとりしていました。  1か月ちょうどで離乳をした赤ちゃんは今ヒメマーラの運動場で元気に暮らしています。7月5日生まれのメスなので「ナナコ」という名前になりました。探してみてくださいね。
 

 
 

「オオカンガルー個体識別奮闘中!」小林飼育係(♀)

2017.9.15

 東園の一番奥にあるカンガルーコーナーは、カンガルーが飼育されている場所に人が入るウォークスルー形式になっています。 そのためカンガルーを間近で観察することができます。現在、カンガルーコーナーではオス5頭、メス16頭のオオカンガルーを飼育しています。  私は今年の4月からオオカンガルーの担当になったのですが、最初の壁が「個体識別」でした。
個体識別は飼育しているオオカンガルーを管理するために必要なことです。1頭ずつ識別して生年月日や病歴などそれぞれの動物の情報を管理します。 個体識別の方法は、動物の種によって様々ですが、個体の特徴で見分ける方法や、鳥類では足環(あしかん)というリングを足につけてその色で識別したり、サルの仲間などは肌に入れ墨をしたり、 体の中にマイクロチップを埋め込んだりなどいくつかの方法があります
 当園のオオカンガルーは全頭マイクロチップを体内に埋め込んでいます。マイクロチップのデータを読み込む機械(リーダー)を使い個体番号を読み取ると、 その個体が誰なのかがわかる!という仕組みです。「簡単じゃん!それのどこが壁なの?」と、今の話で思いませんでしたか? 実はオオカンガルーの中にはリーダーを持って近づくと逃げてしまう個体がいるのです。普段からよく見るものではないので怖いのかもしれません。 その為、治療で捕まえたときなどはリーダーを使えますが、普段から気軽に使えるわけではありません。そこで、もう一つの個体識別の方法が役立ちます。 それは個体の特徴を見分ける方法です!  簡単に見分けられるのは、毛色が特徴的だったり、特別ほかの個体と体の大きさに差のある個体などです。 目立った特徴のない個体は顔で見分けます。「鼻筋がシュッと通っている、頬の毛がふわふわ、丸顔」などなど顔の特徴を見つけて識別します。 この顔で見分けるというのが難しくて…。実は4月から始めて5ヶ月ほどが経ちますが、メスの16頭のうち6頭をいまだに見分けることができていません。 オオカンガルーたちよ、ごめんなさい…。
 みなさんも、カンガルーを近くで観察して個体識別してみてくださいね!

カンガルーみんな違う顔

カンガルー鼻の下にホクロのあるミナ

 

 
 

「もうすぐレッサーパンダデー」藤嶋飼育係(♂)

2017.9.5

 毎年9月の第3土曜日は「レッサーパンダデー」です。今年は16日がその日にあたり、こども動物自然公園では16〜18日の3日間イベントをおこないます。ですが、そもそも「レッサーパンダデー」って何?と思っているみなさんも多いことでしょう。アメリカで活動している「Red Panda Network」が始めたイベントで、今年で8年目をむかえます。彼らは主にネパールにすむレッサーパンダの保護活動や募金を主におこなっていて、レッサーパンダを広く知ってもらうために「レッサーパンダデー」をつくりました。
 広く知ってもらうことが目的の一つであるイベントなので、動物園の目的とも一致するので、当園でも数年前から参加しています。保護のための活動というと難しく考えて敬遠しがちですが、まずはレッサーパンダのことをみんなで意識してもらうことが大切です。頭の片隅にでもレッサーパンダが思い浮かぶことが増えれば、彼らのことを考える機会が増えます。そういった輪を広げていけば多くの人がレッサーパンダや環境について考える機会が増えてくることでしょう。
イベントの内容はクイズラリーや飼育しているレッサーパンダに環境エンリッチメントをおこなったり、お面をつくったりとさまざまです。まだ企画の段階ですが、みなさんもまわりの友達に広めてもらいやすいようにフォトスポットも用意したいなぁとも考えています。
 この日をきっかけにぜひレッサーパンダについて考えてもらいたいです。

レッサーパンダデー去年の様子

レッサーパンダの赤ちゃん沢山のご参加をお待ちしております!

 

 
 

「汗のひ・み・つ」滝澤飼育係(♂)

2017.8.25

 毎日、暑い日が続きます。暑いと身体から出てくるものがありますね。そう「汗」です。今回は、その汗についてお話したいと思います。
 多くの動物は、汗腺の数が少なく、汗をあまりかかないため、急激な体温変化は起こりにくいと言われています。温泉に入るニホンザルやカピバラが湯冷めをしないのはそういった理由があるからです。人間は、皮膚の汗腺から汗を出し、その気化熱で体温を調節している為、湯上りに必要以上の熱を放出すると、体温が急激に下がり、湯冷めをしてしまうのです。
 そんななかで、人間と同じくらい汗をかく動物もいます。それは「馬」です。人間と馬は、動物の中でも特に汗をかくと言われています。しかし、発汗のしくみには人間と馬では違いがあります。馬は、アポクリン腺という汗腺に対し、人間の汗腺のほとんどはエクリン腺と呼ばれる汗腺です。馬のアポクリン腺は、運動したときや精神的に興奮することによって発汗につながります。人間のエクリン腺は、気温が上がり、皮膚が刺激を受けることによって、発汗につながるのです。つまり、馬は運動した時に上昇した体温を効率よく下げるために発汗し、人間は気温が高い時に体温を効率よく下げるために発汗しているのです。馬がたくさん汗をかく動物なのに夏の暑さには弱いのはこういう理由があるからです。
 どうですか?少し難しいお話でしたが、人間と馬の汗の違いについて知っていただけたでしょうか?まだまだ暑い日が続きます。私たち人間はいっぱい汗をかき、その分しっかりと水分をとって、暑い夏を乗り越えて行きましょうね!

ハニーハニーの汗

ウマ乗馬後の鞍下の汗

 

 
 

「トレーナーデビューに向けて!」須賀飼育係(♀)

2017.8.15

 みなさん、夏休みの宿題は順調に進んでいますか?計画的に進める「コツコツ派」の人、最後にまとめて終わらせる「追い込み派」の人、 それぞれがみんな「始業式」というゴールに向かって頑張っていると思います。実は、わたしも秋の「アニマルステージ」に向けて、取り組んでいることがあります。それは、動物のトレーニングです。
 こども動物自然公園では、動物の持っている能力や特技、そして日頃のトレーニングの成果を披露する「アニマルステージ」を春と秋に開催しています。今年の秋は、9月23日から11月19日までの毎週土・日曜日に行います。
 昨年の秋のステージで動物や道具を出し入れする「裏方」を行い、今年の春のステージでは動物のアジリティーの実況を行う「MC」を務めました。 そして、今回の秋のステージでは、動物の紹介やトレーニングのお話をしながら実際に動物を動かす「メインMC兼トレーナー」としてデビューできるよう、練習に励んでいます。パートナーのヤギは、なかよしコーナーで一番体の色が白いヤギ「ブン」です。
 ブンと共にトレーニングを始めた頃は、なかなか息を合わせることが出来ませんでした。ハードルに挑戦するときも、ブンが跳び越えてくれないことに対して焦るばかりで、「ブンがハードルを跳びたくなるようにするには?」ということを考えていませんでした。 なにより、トレーニングで最も大切な「楽しむ」ということを忘れていたのです。それに気が付いた時から、わたしもブンも変わりました!楽しみながら息をぴったり合わせて、大きさの違うハードルだって軽々跳べるようになりました!
 ステージではMCとして、お客さんに向けて喋りながらブンとトレーニングに挑みます。なかよしコーナーや野外ステージで、誰もいない客席に向かって、ぶつぶつと何かを呟きながらブンとトレーニングの練習をしている飼育係がいたら、心の中で「頑張れ〜!」って応援してくださいね。ステージデビューの日をお楽しみに!!

ヤギブン、がんばろうね!

ヤギジャンプ楽しくジャンプ!

 

 
 

「サイチョウの繁殖〜巣箱カメラの活用〜」 西田飼育係(♀)

2017.8.5

サイチョウのヒナとお母さん 今年のサイチョウのヒナとお母さん(奥)

 今年7月17日にサイチョウのヒナが巣立ちました! 当園でのサイチョウの繁殖は今年で3回目です。
 サイチョウはタイ南部、マレーシア、スマトラ島、ジャワ島、ボルネオ島に生息している、大型の鳥です。当園でサイチョウを飼育し始めたのは2005年 からで、2008年に現在のサイチョウ舎が完成し、展示が始まりました。
 サイチョウの繁殖行動はとても特徴的です。巣となる樹洞に、産卵前からメスがこもり、エサの受け渡しをするための隙間をのこして、自分のフンや土などで 入口をふさぐ「シーリング」をします。ヒナがある程度育つまでの約3か月間、メスは外に出ません。エサはというと、オスが運んできます。メスとヒナのために、 巣と果実のなる木を何度も往復します。ヒナが大きくなってくると、メスも外に出てオスと一緒にエサを運び、ヒナを育てます。ヒナは巣立ち後もしばらくは親鳥から エサをもらって生活します。
 2009年から繁殖行動が見られましたが、なかなかうまくいきませんでした。落ち着いて繁殖してもらうため、室内展示室のガラス窓をふさぎ、展示を中止。 舎内もスタッフの姿が見えないように、すべてカーテンで目隠しをしました。このほかにも、当時の飼育担当者がさまざまな工夫をして、やっと2015年に初繁殖! 1羽が無事に巣立ちました。
 この時は巣箱のある展示室内の様子がほとんど見えないため、音と雰囲気、飼育係の勘や過去の文献がたより。ヒナが孵化したかどうかは、ヒナの声で判断して いました。繁殖成功に至るまでは本当に大変だったと思います。

タマゴ2個見えます(巣箱内カメラ) タマゴ2個見えます(巣箱内カメラ)

 最近、動物園では動物の行動観察をするときに、監視カメラを利用することが増えています。動物に影響を与えることなく行動を観察することができますし、 録画しておけば、その場にいなくてもその時の内容が記録されること、何度でも再生ができることが利点です。2015年にサイチョウの繁殖が成功したことで、 くわしく繁殖行動を観察するために、2016年にサイチョウの室内展示室に3台、巣箱の中に1台、カメラを設置することにしました。
 カメラでの観察で、さまざまなことが発見できました。何よりも巣箱内カメラで産卵日と孵化日が確実に把握でき、ヒナの成長がしっかり観察できる安心感は絶大です。 普段はフルーツを主に食べる鳥ですが、ヒナが成長するにはピンクマウスなどの動物質のエサを必要とします。ヒナが孵化したその日から必要なエサを給餌できますし、 ヒナの成長に合わせて親鳥が動物質のエサからフルーツを与える割合が増えていくので、いつ、どのタイミングでエサを変えていけばいいのか、映像を確認しながら 調整することも可能になりました。観察していると、オスが運んできたエサがメスのほしいエサ(=ヒナが食べるエサ)ではない場合、オスが渡してもメスがなかなか受け取らず、最後にはオスが自分で食べ、違うエサを取りに行くという、とても興味深いやり取りも見られました。

2羽ふ化しました(点線でかこまれた部分) 2羽ふ化しました(点線でかこまれた部分)

 今年もまた3月上旬くらいからメスが巣箱に入りはじめ、3月22日、26日に産卵が確認できました。2016年も2卵産みましたが、孵化したのは1卵のみでした。 しかし!今年は4月28日、5月2日に2羽孵化したのです!! サイチョウのヒナが2羽孵化し巣立つことは野生ではめずらしいことですが、このまま育ってくれる ことを期待していました。
なのに!突然の巣箱内のカメラの不調…そして壊れました…一番大切なカメラが!! もう交換することもできないので、展示室のカメラ映像を注意深くみていくしか ありません。2羽がどう成長していくのか、観察できることをとても楽しみにしていたのに…

6月中旬、巣箱からヒナが顔を出すようになりました。そして、7月17日の巣立ちの日、メスが巣箱の前の止まり木で巣立ちを促し、オスは展示室の床近くにある 止まり木で待機。ヒナは巣箱から顔を出したりひっこめたり、しばらく外の様子をうかがっています。巣箱から顔と片方の翼を出した後、するっと勢いよく出てきました が、体が勢いよく出すぎてヒナは床に落下。しかし、ヒナが止まり木に上がれるまでの約20分間、親鳥が近くでしっかり見守っていました。
 現在、ヒナは外の展示場にいることが多く、とても上手に飛べるようになっています。今はまだヒナが甘えた声を出して、親鳥からエサをもらっていますが、もう少し したら、自分でエサが食べられるようになります。それまでは気を抜かず、観察を続けます。
 あとに孵化したもう1羽のヒナですが、残念ながら途中で死亡してしまったようです。巣箱内カメラの故障でどの時点で死亡したのかわかりませんが、来年は孵化した 2羽がちゃんと巣立ちできるように、これまでの映像データをもとにしっかりと次につなげていきたいと思います。

サイチョウファミリー左からお父さん、お母さん、ヒナ

お母さんからエサをもらいます お母さんからエサをもらいます

 

 
 

「オリジナルカレンダー」 野口(侑)飼育係(♀)

2017.7.26

 みなさん動物園で毎年販売しているカレンダーをご存じですか?今回は、毎年秋に動物園で販売する「オリジナルカレンダー」についてお話したいと思います。このオリジナルカレンダー、実は写真もイラストもレイアウトもすべて動物園のスタッフが考え作製しています。販売するのは秋ですが、作製は7月ごろから行っています。
 写真は毎年、園長や担当飼育係などが仕事の合間を縫って一生懸命撮影したものです。カレンダーに載せる写真はどこにも出してない写真でこのカレンダーを買った人しか見ることができません!とてもかわいい赤ちゃんの写真満載です!
 今年は酉年ということで表紙は園内で飼育している鳥、中は各月に園内で見られる野鳥のイラストを載せました。野鳥のプチ情報も載っています。このように動物園ならではのカレンダーを毎年作製しています!来年度のカレンダーも動物園ならではのカレンダーになっていますので、発売しましたらぜひお求めください!

カレンダーカレンダーの中のデザインです。

カレンダーカレンダーの表紙のデザインです。

 

 
 

「サスケ、フリー計画邁進中」 寺内飼育係(♀)

2017.7.14

 いつの間にか7月も半ば!もうすぐ夏休み!お休みの計画を立てるのもとってもワクワクしますよね。 私もワクワク、そしてうーんと悩みながら計画を立てていることがあります。それは鳥たちのトレーニング。
 なかよしコーナーでは、猛禽類とインコのフライトトレーニングも行なっています。昨年、一昨年の冬にはバードステージとしてお披露目することができました。 しかし、昨年末からは鳥インフルエンザのため、なかなかみなさんの前に登場できず…。
 その間、季節が変わり、担当スタッフも入れ替わりました。鳥たちのコンディションも日々変わります。とっても繊細な鳥たちは、馴れた環境でも何かひとつ違うと気にして飛び立たないこともあるほどです。 いつものトレーニングも、鳥や周りの様子を見て、記録して、過去と比べたりもしながら、じゃあ今日はここまでやってみよう!と計画を立てて行っています。 頭を悩ませることの連続ですが、だからこそ達成感はひとしおです。
 さあ、そんな中での大きな一歩をご紹介!先日、ハリスホーク(モモアカノスリ)のサスケの「フリーフライト」を再開しました! 鳥インフルエンザでの非公開期間以降、鳥が遠くまでそれてしまわないよう、紐をつけてフライトを行なっていました。その最中もとても調子が良かったサスケ。 体重やトレーニング中の様子を見ながら、約半年ぶりに紐を外しました。反応はばっちり!まっすぐにグローブまで飛んできてくれています。 マゼランワシミミズクのクーバー、ルリコンゴウインコのラズも、それぞれがんばっていますよ!
 日によってトレーニングの内容は変わることがありますが、野外ステージや自由広場でトレーニングを行なっています。見かけたら、じっくり観察して、たくさん応援してあげてくださいね。 鳥が飛ぶ、というシンプルなことにも、きっと新たな発見が待っていますよ!

ハリスホークキャッチしっかりとグローブにかえってきます

ハリスホークフライト行け!サスケ!

ルリコンゴウインコルリコンゴウインコのラズです!

ルリコンゴウインコフライト紐付きで筋トレ中!

 

 
 

「蝉時雨」豊田獣医(♂)

2017.7.5

 夏の風物詩といえば、みなさんは何を思い浮かべますか?カキ氷、海水浴、高校野球、ビールと枝豆(大人限定)などなど…色々連想できますよね。 動物園で夏の風物詩といえば、「セミ」です。園内では梅雨の終わり頃から、まず先陣を切ってニイニイゼミが鳴き始めます。
 「ニイニイが鳴き出しましたねぇ」
 「えっ、もう3日前くらいから鳴いてるよ」
 「いやいや、私は1週間前から聴いてますよ」
 この時期になると、虫好きの職員の間では決まって、誰が最初にニイニイゼミの鳴き声を聴いたか合戦が始まります。
 そうこうしている間に梅雨が明けると、アブラゼミ、ミンミンゼミ、ヒグラシ、ツクツクボウシといったセミ達が一斉に鳴き始めます。 蝉時雨(せみしぐれ)は、多くのセミが一斉に鳴き立てることを時雨に見立てた風情のある夏の季語です。園内を歩いているとまさにこの蝉時雨を体感することができます。
 ただ、なぜ雨なのか?…木の上の方から降りかかるセミの声…炎天下の中、外で作業していると、雨に打たれたかのように身体は汗でビショビショ…なるほど、 この言葉を作った人もきっと私と同じ汗っかきだったんだな…と勝手な妄想を膨らませながらセミの声を楽しむのが夏の醍醐味です。

ニイニイゼミの羽化ニイニイゼミの羽化

ニイニイゼミの成虫ニイニイゼミの成虫

 

 
 

「そうじ!!」和久井飼育係(♂)

2017.6.23

 みなさん、お久しぶりです。去年の11月ぶりのキリン飼育担当の和久井です。
 今回はキリン舎の掃除を紹介しようと思います。
 皆さんが動物舎の掃除風景を目にする機会はなかなかないんじゃないでしょうか。 キリンの部屋は全部で3部屋ありますが、1週間に1回の頻度でひとつの部屋を掃除をします。キリン達を放飼場に出した後、部屋中に散らかっている敷ワラをすべて捨てます。 部屋の広さは縦横6メートルくらいあり、オシッコをしっかり吸ったワラをかき集めて運ぶのはなかなかの重労働です。 全部出し終わったら今度は床を水で洗い流していきます。床にはキリンが肢を滑らさないよう、ザラザラに滑り止め加工をしているので、 細かいワラや踏まれた糞がたくさんこびりついています。ここまでの作業で約1時間半かかります。
 続いて、ほどよくきれいになったら新しいワラを敷きます。ブロック状に梱包されたワラは見た目は小さいですが、約40キロあります。これを塊が残らないようにきれいにほぐしていきます。機械で圧縮されているので簡単にはほぐれてくれません。ほぐすだけで1時間近くかかります。 1体ほぐし終わる頃には腕がパンパンになり、握力が無くなりそう・・・。手間のかかる作業ですが、もし塊が残っていたら、それをキリンが踏んでしまって、肢を「グキッ」とくじいてしまっては大変です。 なのでほぐす作業は手が抜けません。最後にほぐしたワラを部屋の中心に均等に広げて完成!
 他にも毎日シマウマの掃除もしています。その他の作業もたくさんあるので、飼育係の朝は大忙しです。もっと手早く作業できるように頑張らなくては!

掃除前の部屋たくさん積めるように箱をつけます

たくさん藁を積めるように改良した一輪車掃除前はこんな感じ

水洗いワラはこの状態で保管されています

ワラ1梱包こびりついた汚れを水洗い

広げたワラ掃除が終わった舎内

完成ほぐすとこんなにふくらみます

 

 
 

「ウシのつめ切り」 小川飼育係(♂)

2017.6.15

 みなさん、爪はちゃんと切っていますか?人と同じようにウシもちゃんと爪を切ります。ウシには蹄があり一か月で5〜7oほど伸びます。伸びたままにすると、立ち方や歩き方が悪くなり蹄の病気になることがあります。その為乳牛コーナーではウシの健康のために三か月に一回、削蹄と呼ばれるつめ切りを行っています。
 蹄を切るのは専門家の削蹄師の方に来てもらいます。ウシは蹄を切られるのが実はあまり好きではないので蹄を切る削蹄師が苦手です。削蹄師が枠場という蹄を切る場所にウシを連れてこようとすると嫌がって動かないことがあります。そんな時は、飼育員が交代して「おいで、いくよー」とやさしく声をかけると安心してついてきます。そんなかわいいウシを見て飼育員は癒されています。切った後はウシも疲れた様子でしたが、写真のようにこんなにきれいになりました。
 乳牛コーナーに来た時は、ぜひウシの蹄にも注目してみてください。体重700kg前後を支えている蹄を観察するのも面白いですよ!

削蹄師さんの仕事風景です削蹄師さんの仕事風景です

キルトの蹄が綺麗になりました!キルトの蹄が綺麗になりました!

 

 
 

「コアラの赤ちゃん『ニーナ』の成長」二場飼育係(♀)

2017.6.5

 コアラの赤ちゃん「ニーナ」はご覧になりましたか?今はお母さんのおなかや背中にしがみついていて、見えることが多くなり、かわいい盛りです。
 ニーナは昨年の9月27日うまれのメスで、お父さんは「コタロウ」、お母さんは「ドリー」です。名前は来園者の皆さんに投票していただいて決まった、 誕生日(27日)にちなんだ名前です。

 コアラの赤ちゃんは目が見えず、毛も生えていないとても未熟な状態でうまれます。それでも自力でお母さんのおなかにあるふくろの中まで這って行き、 その中でおっぱいを飲んで育ちます。今年3月9日に初めてふくろから顔を出し、そのあと3月30日に全身が出てきたのを確認しました。
 うまれて7か月過ぎくらいから、ふくろの中には戻らなくなり、5月はじめにはほんの短い距離ですが、お母さんから離れて冒険をはじめました。 お母さんがユーカリを食べていると同じユーカリを一生懸命引き寄せて食べるようになってきました。

全身が出てきたころのニーナ全身が出てきたころ

うまれたばかりのニーナうまれたばかりはこんなにちっちゃい!

 お母さんのドリーはニーナがおなかのふくろの中にいて重そうだった時から、あまり気にしていないかのように、ジャンプしたり歩き回ったりしていて、 見ている方が心配になるくらいだったのですが、ニーナがおなかや背中にしがみついている今も遠慮なく動き回っています。 それでもニーナは落ちずにくっついていますからたいしたものです。
 ニーナが日々成長していき、いろいろなことができるようになっていくのを観察できるのは毎日とても楽しみです。 近くでカメラを向けると興味しんしんでこちらに前肢を伸ばしてきます。これからますますこの好奇心旺盛さで、行動範囲を広げていくんでしょう。
 これから少しずつお母さんから離れて過ごす時間も増えていく時期になってきます。まだまだお母さんに甘えていることが多いですが、 小さいながらも一生懸命木を登ったり枝を移動したりと冒険する姿や、お母さんから大きなユーカリの葉っぱを奪い取って食べている姿など、 見るたびに成長していくニーナを是非見に来てくださいね。

お母さんから離れて冒険する様子お母さんから離れてちょっと冒険

カメラに興味を持つ様子カメラに興味津々!!

 

 
 

「クセになりますよ」細谷飼育係(♀)

2017.5.25

 みなさんヘビはお好きですか?「ヘビだけは無理!」「気持ち悪い!」「絶対さわりたくない!」などなど・・・なかよしコーナーでふれあいをしていると、そんなマイナスな言葉をよく耳にします。ウサギ、モルモットのふれあいが大人気の横で、ヘビのふれあいでは、たまにひとりぼっちになってしまうこともしばしば・・・。
 なぜに!ヘビは嫌われてしまうのだろうと調べてみると、どうやら人間の祖先であるサルは天敵のひとつであるヘビを恐れていたことが関係しているそうです。驚くことに、物心つかない赤ちゃんも、どんなにお父さんがヘビをさわらせようとしても、頑なに手を引っ込めて拒絶します。「細長くてうねうねしたもの」は危険!と本能でわかっているようです。
 そして、物語の中や映画などではもっぱら悪役のヘビ、実際に毒をもっている種類もいますし、それらの知識もプラスされて嫌われてしまうのでしょうか。
 しかし、しかし、危険なものがどういうものなのか、知っておいた方がよくありませんか?当然野生のヘビにさわることは危険が多いですが、動物園でふれあいをしているヘビはしっかり馴らしてあるヘビです。やさしくさわれば、咬むことはほとんどありません。(生き物なので絶対とは言いません!)
 だまされたと思って、ぜひさわってみてください!その感触は、とてもなめらかでスベスベ、サラサラ。ウロコの表面は固いのですが体は弾力がありやわらかいのです。言葉で表現しても伝わりづらいと思いますが、とにかく気持ちのいいさわり心地です。
 そして、このアオダイショウは時々ふれあいに登場する「アミダ」という名前のヘビです。写真(左)は2013年に撮ったものと同じ場所で撮ってみました。レンガの大きさと比べてみると、だいぶ成長したのがわかります。

アオダイショウ2017年のアミダ

アオダイショウ2013年のアミダ

ボールパイソンよくみると顔も可愛いボールパイソン

 ヘビのふれあいは冬期以外、土日祝日の天気のいい日に登場します。(ヘビの状態によっては変更もあります。)一度さわるとやみつきになります。
 クセになること間違いなしです!ぜひ、勇気を出してさわってみてください、新しい世界がひろがりますよ。
 

 
 

「かじるのだいすき!」 内野飼育係(♀)

2017.5.14

 「でっぱもく、だって!」 いやいや、違います。げっしもく(げっ歯目)です! たまにラベルを見て、「でっぱもく」という方がいますが、げっ歯目と言って、わかりやすく言うとネズミのことです。 げっ歯目の動物たちと言えば、一生伸び続ける前歯が特徴です。しかしこの一生伸び続ける歯、放っておけば伸びすぎて、 餌が食べられなくなってしまいます。その為、常に歯のお手入れは必須です。木をかじったり、種子などの硬い餌を食べたりして、歯を削っています。
 こういったネズミのかじる行為、ネズミにとっては歯に良いし、楽しい事かもしれません。担当飼育係としても、ネズミ達のかじりっぷりは気持ち良いくらいですが、たまに残念な気持ちになる時があります。 それはかじられた巣箱を見た時です。個体差や種類による違いはありますが、ボロボロにすることが多々あります。新しいものを入れてあげると、いつの間にか穴が開き、 次第にバランスが悪くなって、巣箱が斜めになっています。ひどい時は、もう箱とは言えないほどになってしまいます。それならと、かじる用の木を入れてみましたが、 木をかじりつつも、巣箱もしっかりかじっていました。巣箱がかじりたいのでしょうか...。
 こんなことを繰り返していますが、なんだかんだでネズミのかじっている姿、私は好きです。こんなネズミの魅力が伝わる展示ができるよう、これからも頑張ります。

巣箱の穴穴からこんにちは

ネズミと巣箱天井に穴が!

 

 
 

「未知の世界」 松野飼育係(♀)

2017.5.4

 GWも終盤になり、そろそろお出かけ疲れが出てきた頃ではないでしょうか?  こども動物自然公園では、明日5月5日(金)のこどもの日に37回目の誕生日を迎えます。
 開園記念日にちなみオープニングセレモニーが開催されます。この情報はホームページの最新情報に載っています。
 私の仕事の一つに、HPの更新があります。今年のGW情報のページは私が作りました。 といってもプログラミングなどの知識は皆無で、4月からHPの更新という作業を始めました。初めてHP編集用の画面を見た時は、 映画などで見かけるハッキングされたパソコンのようだと思いました。謎の英語と記号の羅列の間に、 よく見ると日本語が混ざっています。目がついていけず、気が遠くなりました。現在、HPの編集に詳しい先輩飼育係に一つ一つ教わりながら更新作業を行っています。
 つい最近トップ画面のバナーが巨大化した事がありましたが、それは私の仕業です。大半は更新前にプレビューができるので公には出ませんが、  まだまだ失敗ばかりしています。恐ろしく時間がかかっていますが、HPを見て頂いたみなさんに早く新情報を提供できるように頑張ります。
HP以外にも動物園の新情報はFacebookでもご確認できます。ご来園される際は、ぜひイベントやニュースを確認してからお越しくださいね!

一人ぼっち作業もうみんな帰っちゃいましたよ

HTMLの画面ですHTMLの画面です。なにこれ?

 

 
 

「衣替えの季節」 田村ひ飼育係(♀)

2017.4.25

 すっかり春ですね。暖かくなり過ごしやすくなってきました。最近ではまだ4月というのに汗ばむ日もあり、衣替えした人も多いのではないでしょうか。
 衣替えといえば、ポニーたちもこの時期衣替えをするんです。夏に向けて冬毛から夏毛に生え換わります。 毎日ブラッシングをしていますが、暖かくなってくると切りがないほどに毛がじゃんじゃん抜け始めます。 ブラシをかけ終わり気づくと足元には大量の毛が…。まるで刈ったみたいになっています。私たち飼育係も毛まみれに…。 こんなに抜けてもまだまだ抜け続けているので、完全に夏毛に生え換わるまでもうしばらくかかりそうです。
 秋になれば、今度は少しずつ冬毛に換わりまたフサフサになります。夏のポニーと冬のポニーとでは見た目が全然違うんですよ。
 「そろそろ衣替えだな〜」なんて思い始めたらぜひ動物園に来て、新たな楽しみ方としてそんなところにも注目してみてください!

こんな時はコロコロローラーの出番ですねこんな時はコロコロローラーの出番ですね

抜けても抜けてもまだ落ちる…抜けても抜けてもまだ落ちる…

 

 
 

「パスタの挑戦!」 佐藤飼育係(♀)

2017.4.15

パスタです。パスタです。

 暖かい春の季節になってきました。春といえば新しいことに挑戦する季節だと思います。
 なかよしコーナーでは、デグーの「パスタ」がアニマルステージに初出演するべく、特訓をしています!!! デグーとは、南米チリのアンデス山脈に住むネズミの仲間です。岩場の多い荒野に生息しています。そのため、ジャンプが得意なんです。 険しい岩場の中でも、しっぽでバランスをとりながらピョンピョンと跳んでいきます。そんなデグー本来の姿を皆さんにお見せするために、 トレーニングをしているんです。
 室内でトレーニングしているときは、あっという間に障害物のハードルをジャンプし、階段を駆け上がるパスタ。 器用な前肢を使って旗上げもすることができます。ですが、人前に出ると緊張してしまい、ピタッと動かなくなってしまうことも・・・。
 アニマルステージに出演するには、たくさんのお客様の前でパスタがジャンプする姿を見せなくてはいけません。 いつの日か皆さんの前で立派にデグーの能力を披露できるよう、日々トレーニングを続けていきます!!
 楽しみに待っていてくださいね。

器用な両前肢を使って旗揚げ!器用な両前肢を使って旗揚げ!

階段を順調に駆け上がっています!階段を順調に駆け上がっています!

 

 
 

「ニューフェイス」 田中園長(♀)

2017.4.6
 4月です。あらたな1年がまた始まりました。みなさんの中にも、新しい学校、新しい職場でスタートした方もいるでしょう。 ワクワクしている人、不安でいっぱいの人、今まわりにはそんな人がたくさんいますね。
 動物園にも、そんなスタッフが園内のあちらこちらにいます。改札ゲート、キリン売店、彩ポッポ、そして飼育係。先輩から教わったことを覚え、 間違えないように早く一人前にならなくては、といろんなことが頭を巡り、笑顔がちょっとひきつっているかもしれません。
 でもフレッシュな仲間たちがまた新しいエネルギーを吹き込んでくれるはずです。そして新しい動物たちも仲間入りします。うまれてくる新たな仲間、やってくる新たな仲間。 今年はどんなニューフェイスが登場するのか楽しみにしてくださいね!

スタッフ売店や広報の新人です!

新人飼育係新人飼育係です!

マーラの赤ちゃんマーラの赤ちゃん

ヤギの赤ちゃんヤギの赤ちゃん

 

 
 

「ペットにできないネコ」 藤嶋飼育係(♂)

2017.3.24
 みなさん、マヌルネコって知っていますか?モフモフした毛に、短く見える四肢、ちょっとつぶれたような顔立ちですが、くりっとした瞳はまん丸です。大きさもイエネコほどでちょっと飼えてしまいそう。実際に多くのみなさんの彼らを見た反応が「かわいい」「飼ってみたい」という感じです。しかし彼らはれっきとした野生動物。イエネコとは分類学的に違う種です。さまざまな品種がいるイエネコの中には似たような姿のものもいますので、つい間違えてしまいますよね。
 そのため動物園では、意外と展示方法に悩んでしまうことが多いのです。自然物で配置してもちょっと殺風景になりがちですが、あまり人工物の多い展示にするとイエネコのように飼いたいなと思わせてしまうことがあります。野生動物であることを強調したいので、当園でも今まではどちらかというとなるべく野生に近く見えるような展示をしていました。  しかし最近、できるだけ退屈でないくらしをしてもらいたいという思いから、段ボールのおもちゃなどを入れることにしました。ネコの仲間の習性として穴や隙間があるとそこに獲物になる小動物がいないかと前肢で探ったり潜り込んだりします。マヌルネコも一緒です。ずっと置いておくとすぐに飽きてしまいますが、毎日短時間だけ入れてあげると長い期間利用してくれます。これによってより魅力的な行動を見ていただけるようになったと思います。

段ボールとマヌルネコ段ボールに入るマヌルネコ

 彼らの魅力は引き出せたかもしれませんが、段ボールの遊具などはイエネコでもよく使われています。やはり彼らを飼ってみたいと思わせる展示では、密猟や生息地の分断によって生息数が減ってしまっている問題を伝えることはできません。そこで、ちょっと考えてもらえるような看板を設置してみました。どんな看板かは実際にマヌルネコ舎にお越しになって見てください。実物のマヌルネコを見た後で開いてみたほうが、しっかり心に響くと思いますから。
 

 
 

「TV撮影の裏側」 玉飼育係(♀)

2017.3.15

 3月13日(月)のプーズーの赤ちゃん生放送ご覧になりましたか?日本で初めての繁殖ということで、動物園からの「うまれました」のおしらせに、 新聞にTVにとたくさんの取材申し込みがありました。1日に2回も生放送をしたのは、園で初めてではないかと思います。 今日はそんな生放送の裏側をちょこっとお伝えします。
 生放送は4〜5分ほど、見ているとあっという間に終わってしまいます。しかし、放送局のスタッフさんは放送予定の4時間前には園に到着し、 中継車を配置し電波チェックしたり、ケーブルを引いたり、照明や音声など準備に追われます。人数も10名くらいの大所帯です。 準備が整うと園のスタッフも入って動きを確認したり、リポートの時間を計ったり、リハーサルを数回行います。
 そしていざ本番!!プーズーの親子が撮影しやすい場所に来てくれるかは、運しだいです。結果は、朝は元気に動き回り木の葉を食べる姿を、 夕方はねむくてあくびをするかわいい赤ちゃんの姿を電波にのせてもらうことができました。アナウンサーさんリポーターさん、 そのほかの画面に映らないたくさんのスタッフさんありがとうございました。TVの前でかわいいと思ったみなさん。実際見るとその何倍もかわいいですよ。 大きくなる前に親子に会いに来てくださいね。

放送当日の赤ちゃん放送当日の赤ちゃん

たくさん掲載された体重測定の様子たくさん掲載された体重測定の様子

 

 
 

「牛舎の2階の謎に迫ります」 小川飼育係(♂)

2017.3.3

 乳牛コーナーの牛舎には2階があるのをご存知でしょうか?時々、お客さんから「2階には何があるの?」と聞かれることがあります。 2階はスタッフしか入れないので、今日は牛舎の2階について紹介したいと思います。
 実はいろんなものが置いてあります。2階の大部分は乾草という干し草が山のように積んであります。乾草は牛のごはんです。 牛は体が大きいのでたくさん餌を食べます。そのため、たくさんの乾草が必要なのです。牛だけではなく、マーラや他のコーナーの動物にも使われます。
 一個の乾草が約30sもあり、在庫がなくなると一度になんと900個の乾草が業者の方によって運ばれてきます。今はだんだん少なくなってきて200個ぐらいです。
 使うときは上から落として下に並べておきます。たまにドーンと大きな音が聞こえても安心してください。乾草を1階に落としている音です。
 他には夏に使用する大きな扇風機があります。牛は暑さに弱いのでこれがないと夏バテになってしまいます。そのほかにイベント等で使う道具なども置いてあります。
 そして、実はカンムリシロムクという鳥もいます。カンムリシロムク舎で繁殖した個体を2階で飼育しています。 下から2階を見てみると鳥インフルエンザ対策でネットを張ってあるのがわかると思います。(2階のカンムリシロムクは近々別の舎へ移動する予定です。)
 どうでしたか?牛舎の2階の謎がこれで解けましたね。牛舎にはスタッフがいつもいますので、気になったことがありましたら気軽に話しかけてみてください。

2階の乾草風景2階の乾草風景

2階のカンムリシロムク2階のカンムリシロムク

 

 
 

「プーズーの看板」 野口(侑)飼育係(♀)

2017.2.25

 みなさんはもうプーズーをご覧になりましたか?
3月3日(金)からプーズーの赤ちゃんが日本初公開になりますね!うまれた時の大きさは、両手のひらに乗るくらい小さくてとてもかわいい赤ちゃんです。  これにちなんで、私が携わった仕事の一つ、プーズー舎の横にある看板についてお話しようと思います。

看板のラフ案看板のラフ案

 この看板はプーズーの公開に伴い制作されました。私が担当したのは、看板のデザインです。まず、看板の内容とラフ案をもらい、それをもとに考えていきます。
 最低2案ぐらい作り、園長や課長、係長などに見てもらいます。案が決まったら、それを詰めていきます。見やすいレイアウトや色合い、文の調整など様々なことを考えながら作っていきます。
 作っているのは、パソコンでイラストを描いたり、デザインしたりするのには欠かせないイラストレーターとフォトショップを使っています。画像はフォトショップで切り抜きしたり、加工したりします。 その画像をイラストレーターに持ってきて配置します。デザインそのものはイラストレーターで一から作っています。
 プーズーが日本初公開ということもあり、いろんな印刷物の締め切りに追われながらなんとか完成させることができました。プーズーの看板の設置と合わせて、ペンギンヒルズの看板もリニューアルしました。
 プーズーを見に来た際は、ぜひ看板も見てみてください!

プーズーの看板プーズーの看板

ペンギンヒルズの看板ペンギンヒルズの看板

 

 
 

「動物園のご長寿イベント“ズーオリエンテーリング”」 細谷飼育係(♀)

2017.2.15
 今年もやりますよ〜!「ズーオリエンテーリング」!!
 このイベントはスタッフの間で通称「ズーオリ」と呼ばれていて、今回で75回目になる息の長いイベントのひとつです。
 ズーオリエンテーリングとは、スタンプラリーの要領です。入口でもらった用紙を手に、園内の5つのポイントを回りスタンプを集めるというものです。 スタンプを押すだけではなく、各ポイントの場所には「ハンズオン」という、手で触れたり操作したりして体験しながら学べる展示物も必ず設置しています。
 動物園の歴史の中には様々なイベントがありましたが、夜の動物園教室はナイトズーになり、サマースクールは飼育チャレンジになり、 ホタルの夕べという新しいものも始まったりと進化を続けています。
 現在まで同じようなスタイルのまま続いているものは少なくなってきましたが、ズーオリは昔ながらの方法のまま。 大人でも子供でもスタンプを押すのって楽しいですよね!そんなシンプルさが長寿の秘訣なのかな〜と思っています。
 しかし、ズーオリだって進化していないわけではありませんよ!以前の縦長に折る用紙の形の時には、なかよしコーナーのヤギが目ざとく見つけて、 ムシャムシャ・・・。なんてこともありました。そこで、用紙をもっとハンディなタイプに変更!カバンにしまいやすくなり、ヤギに見つかりにくくなりました。
 スタンプだって進化しています!以前はインクをつけて押すタイプでしたが、それだとGWなど、お客さんがたくさん来てくれた日には、ポイントが長蛇の列に!! これは、ワンタッチで押せる、シャチハタのスタンプに変更し時短に成功しました。
 そして、初期のズーオリにはなかった最大の進化は、各ポイントで5つのパスワードを集めると、 なんと!なんと!抽選で100名の方に動物園オリジナルグッズが当たっちゃうんです!!
 しかし、一番重要なのはやはり中身です。毎年、毎年担当者みんなであれやこれや頭を悩ませ、アイデアをひねり出し、 みなさんに伝えたいメッセージを形にしていきます。
 そして今まさに〆切に追われている真っ最中!!まるで漫画家さんのような状態になっています。生みの苦しみはありますが、 出来上がった時の達成感も感じられるズーオリです。(実は、初期のころは年に4回も作っていたそうです!気が遠くなりそう・・・)
 そんなズーオリ、持って帰ってもう一度読むことができる数少ないイベントです。パスワードを集め、プレゼントに応募したら、 もう一度おうちに帰ってから読み返してみて下さい。私たち飼育係から、みなさんの心に響く「なにか」を見つけてもらえたらうれしいです!

ヤギに狙われやすかった用紙ヤギに狙われやすかった用紙

初期の頃の用紙初期の頃の用紙

今回の原稿作成中今回の原稿作成中

最近の用紙最近の用紙

 

 
 

「動物園の隠れた仕事」 濱田飼育係(♂)

2017.2.5
 乗馬体験をしている時、ウマに乗っている子供たちから、「砂の上にウマの足跡がたくさんある!」とよく言われます。 今回はあまり知られていない仕事のひとつ、ウマがたくさん歩いた後の乗馬コースについて、紹介したいと思います。
 動物園が一番混雑するゴールデンウィーク。1日の間に900人ものお客さんがウマに乗りに来てくれることもあります。 何度も同じコースを歩くので、たくさん人を乗せた後はウマの歩いた所がへこみ、砂も左右に寄り、乗馬コースはたった1日でデコボコになってしまいます。
 そのまま何もせず1か月、1年と乗馬を続けていたら乗馬コースのデコボコはますますひどくなってしまいます。そうなると、ウマが歩いている時につまずいたり、 雨が降ると水たまりができてしまいます。この乗馬コースは今まで使ってきたように、これからも使っていく大切な施設のひとつです。 少しでも綺麗に長く使えるように、ウマがつまずいてしまわないように、人がたくさん乗った後にはコース整備を行っています。

これがレーキですこれがレーキです

 青春時代をテニスや野球にささげた人は、特に身に覚えがあるのではないでしょうか?コース整備は「レーキ」と呼ばれる道具を使います。 レーキとは、大きなくしのような刃を持つ道具で、土の中のゴミや草の根も取ることができます。砂が盛り上がっているところをレーキで崩して、 へこんでいるところに戻します。そして最後に平らになるようにならします。
 そんなの簡単じゃ〜ん!!と思う人が多いとは思いますが、コース整備をした後は、寒い日でも上着を脱ぎたくなってしまうほど体力を使い、 そして時に腰が悲鳴をあげてしまうことがあります。このような地道な作業も、安全に乗馬コースを使用し、安心して長く使っていくために必要なことのひとつです。
 動物園にはこのように動物と直接かかわらず、大切な作業がたくさん隠れているので、その作業を見た時には、 動物園の仕事にはこんなこともあるんだな〜と感じてみてください。

整備後整備後

整備前整備前

 

 
 

「冬のあったか大作戦」 竹沢飼育係(♀)

2017.1.25
 毎日寒い日が続きますね。今年の冬は動物園の鳥たちを鳥インフルエンザから守るため、展示を中止している施設がいくつかあります。 サイチョウ舎もその1つでなかなか見づらくなっています。ごめんなさい。
 最近はサイチョウ達に恐竜を感じる少年たちが多いようで、掃除をしていると「めっちゃカッコイイ!」という声が聞こえてきたりして。 「そうでしょ、そうでしょ〜」なんてこっそりニヤニヤ喜んでいたのですが、今は本当に寂しいかぎりです。このままサイチョウ達の繁殖シーズンに突入してしまうと、 ガラス窓さえも完全に覆ってしまうので早く何とかお見せしたいなと思っています。
 さてここまでお話しておいてなんですが、今回の主役はオウギバトです。
 サイチョウ舎のフライングケージにはオウギバト(♂)が1羽います。昨年、広いフライングケージでのびのび暮らして欲しいとのことで東園から移動してきました。 オウギバトはフライングケージでの先住鳥達の手荒い歓迎を受けつつも、体の大きさを生かし見事に自分の居場所を手に入れました。 その堂々たるやフライングケージの地面のぬしのよう。自分のエサを食べる前に他のエサのチェックと味見も忘れない図々しさ。 オウギバトの体はこの冬一回り大きくなりました。
 向かうところ敵なしのオウギバトだったのですが、実は寒さには弱くて足がしもやけになりやすいと前担当者より忠告がありました。 サイチョウ舎の柱は金属で出来ていて冬はキンキンに冷えてしまいます。私は急いでオウギバト専用のホットスポットを作ることにしました。 屋根とヒーターを組み合わせたシェルターを作製し、オウギバトのお気に入りの場所にドンと設置してみると・・・
 いつもの場所を、得体の知れない大きな建造物に乗っ取られてしまったオウギバト。ピューっと隅っこの方に逃げて隠れてしまいました。 それから1週間。オウギバトはシェルターを見ないようにしているのか上手に避けて歩きます。1度屋根の下に入れば温かいのに頑なに入らないオウギバト。

シェルターを使ってくれたオウギバトシェルターを使ってくれたオウギバト

 えぇ〜い!ちょっと強めの手段に出てみます。思い切ってエサをシェルターの下に置くと、なんとオウギバトは抵抗なく屋根の下でエサを食べたのです。 これはシェルターを怖がらなくなってきている証拠です。観察を続けるとオウギバトの日なたぼっこの位置も毎日じわじわとシェルターに寄ってきていることに気付きました。
 ある寒い夕方、サイチョウ舎の脇を通ると、真っ暗な中にヒーターの光でぼうっと照らされるまんまるの影。よかったー!シャイなオウギバトは人知れず ヒーターに当っていたのです。私の作ったシェルターで暖をとるオウギバトの姿にほくほくしながら、ほっと胸をなでおろした出来事でした。
 

 
 

「毎朝の重大任務!?」 管理課中井川(♀)

2017.1.14

撮るのがむずかしいニホンリス撮るのがむずかしいニホンリス

 みなさんはじめまして。管理課の中井川です。
管理課というと、うーん・・・なに?という方がほとんどだと思います。管理課の仕事は、事務作業が中心です。 とはいっても電話対応や広報活動、はたまた駐車場業務にも出動する、なんでも屋だったりもします。 そんな数ある仕事の中でも私がメインとなって行っているのが、朝のフェイスブック投稿です。
 みなさんは動物園のフェイスブックで毎朝「おはようございます。」からはじまるものが投稿されているのをご存じでしょうか? 通常の投稿はほとんどが飼育係によるものですが、実は、朝の投稿は管理課が任されているのです! 毎朝今日は何を撮ろうかな〜と考えながら園内をぐるぐる歩き回っています。
 はじめのうちは動物を撮ることに慣れておらず、なかなか苦労しました。私もみなさんと同じように、ケージや柵越しに写真を撮っています。 そのため、時にはものすごく無理のあるポーズで撮影をし、腰を痛めたりしたことも・・・。そんな苦戦する日々のなかでも強敵だったのは、 どんぐりの森にいる二ホンリスたちです。とにかく動きが素早いので、ブレるブレる・・・。最終的に収得した心得はプロのカメラマンにでもなった気分で、 根気よく待つのみでした。みなさんもレッツチャレンジ!
 そして、毎朝の投稿では動物だけではなく、園内の植物や風景の季節感も伝わるような写真も撮っています。こども動物自然公園の魅力は動物だけはないのですよ!
これからも動物園の楽しい情報をお届けできるよう頑張ってまいりますので、ぜひフェイスブックページもご覧になってみてください。 (いいね!ボタンをポチっと押すのをお忘れなく!)

園内でよく出会うマーラ園内でよく出会うマーラ

季節の植物も撮ってます!季節の植物も撮ってます!

 

 
 

>「退屈なんてさせません!」  桑原飼育係(♂)

2017.1.5

シチメンチョウの砂場シチメンチョウの砂場

 皆さん、あけましておめでとうございます!今年は酉年ということもあり、鳥に焦点をあてたイベントを用意していましたが…皆さんもご存じの通り、 現在は鳥インフルエンザが猛威を振るっています。動物園で飼育している鳥たちを病気から守るため、お客さんからは見づらくなってしまったり、 見えなくなったりしています。
 私の担当しているエミューとシチメンチョウも、普段はなかよしコーナーの運動場に出ていますが、今は病気から守るために一日中動物舎の中で過ごしています。 ずっと部屋の中で過ごしていると退屈ですし、他の病気にかかってしまうかもしれません。そこで、退屈な時間を少しでも減らせたらと思い、 ちょっとした工夫をしてみました。
 シチメンチョウの部屋には木枠に砂を敷きました。この砂の中に時々大好物の虫を入れておくと、シチメンチョウたちは足で砂を蹴り蹴り、中にいる虫を探します。 さらに砂浴びをして、体をきれいにすることもできます。

餌入れが出てきます餌入れが出てきます

引っ張ると・・・引っ張ると・・・

 エミューの部屋にはこんなものが…。これはエミューのために手作りしたフィーダー(餌入れ)です。竹筒の中にはエサが入ったペットボトルが入っていて、 紐を引っ張るとエサが落ちてくる仕組みになっています。ただ餌をあげるだけではあっという間に食べ終わってしまいますから、 少しでも時間をかけて採食できるように工夫しました。

興味深々興味深々

 エミューの「ミュウ」はこれが大好き!見つけると紐を勢いよく引っ張ってくれます。フィーダーから出たエサは落ちる時に室内で散らばるので、 エミューはエサを探すため、部屋の中を歩き回るのでちょっとした運動にもなっています。少しでも退屈を紛らわすことが出来ていたら、嬉しいですね。
 鳥インフルエンザが落ち着いたら、再び元気な姿の鳥たちを皆さんの前に見せたいと思います。
 

 
 

2015-2016年