『春は大忙し』天野飼育係(♂)

2020.5.24

 この冬は記録的な暖冬でしたが、春になってからなんだか肌寒い日が多かったり、25℃を超える夏日になったりと体調管理にも気を配らなければならない毎日ですね。
 さて動物園の動物たちの体調管理の一環として動物病院の重要な春のお仕事があります。
その一つが「予防接種」です。みなさんもインフルエンザなどの予防接種を受けられたことがある方は多いと思いますが、予防接種とは、その病気にならないようにするための「ワクチン」を注射することです。残念ながらすべての病気にワクチンがあるわけではないのですべてを防ぐことはできませんが、かかってしまうと高い確率で死んでしまう恐ろしい病気や、ものすごい伝染力を持っていて、ほかの動物に次々とうつってしまう病気など、いくつかの病気をこの予防接種で防ぐことができるのです。
 病気によって冬に流行るものや夏に流行るものなど様々ですが、動物たちは春になるとこの予防接種の時期を迎えます。それはなぜかというと、動物では蚊やサシバエなどの血を吸う昆虫が運んでくる(媒介といいます)病気が多いからです。人間でも日本脳炎という病気は蚊が媒介しますが、動物ではウマが日本脳炎にかかりやすいと言われ、感染すると死んでしまうこともあるので動物園のポニーたちも、蚊が出始めるこの時期に全頭予防接種を受けています。またウシたちもこれらの昆虫が媒介するウイルスによって死亡したり流産したりする病気が2種類あるため、大人のウシは全頭ワクチンを2種類うたなくてはなりません。
 人間の場合、ワクチンによっては「生涯免疫」といって、子供のころに一回予防接種を受けるだけで生涯その病気にかからないものがたくさんありますが、動物では生涯免疫ができないものが多いので、毎年予防接種を受けなければなりません。しかもこの2種類のワクチンを同じ日にうつことはできず、1種類打つと別のもう1種類をうてるのは早くても2週間後です。ですからウシたちには気の毒ですが、2回注射を受けてもらわなくてはなりません。しかも、毎年です。
 ですから毎年5月ごろになるとウシたちほぼ全頭に予防接種2回、ウマ全頭に1回の予防接種を行っています。
 しかもそれだけではありません。食肉目(イヌやネコに近い仲間)の心臓に寄生する「フィラリア」という寄生虫もいて、これまた蚊が媒介してくるのでこれも予防しなければなりません。これにはワクチンがないので、毎月一回駆虫薬を飲ませたり、皮膚に滴下したりしています。レッサーパンダやコツメカワウソ、フェネック、ヤブイヌなどが投薬を受けていますが、この時期から涼しくなって蚊が居なくなる12月ごろまで毎月続きます。
 さらに同じフィラリアの仲間の虫でヤギやヒツジに感染するものもいて、これに感染すると下半身不随になってしまうのでこれも毎年12月まで毎年投薬して予防しています。
 だから…「春は大忙し」なのです。でも冬になるとミニブタやマヌルネコの予防接種があったりして…次回は「冬も大忙し」っていうブログを書くかもしれません…。

予防薬やワクチン予防薬やワクチン

牛の予防接種の様子牛の予防接種の様子

 

 
 

『動物園オリジナル商品の通信販売』野口飼育係(♀)

2020.5.15

 最近は夏並みに暑かったり、雨が降って寒かったり、気温差が激しいことが多いですね。体調を崩さないように気をつけてくださいね。
 休園中の動物園では最近、キリン売店で販売している動物園オリジナル商品の通信販売を始めました。通信販売で初めて販売する商品もあるので見てみてください!特に「マヌルネコの日」にちなんで販売を始めた、キーホルダーとマヌルネコのつめ(柿の種)はご好評頂いております。商品に使われている写真はすべて動物園のスタッフが撮ったもので、こども動物自然公園ならではのデザインになっています。
 商品の中でもおすすめなのが、「動物園に行ったつもりお土産セット」と「家で遊ぼうセット」です!この2つのセットには「こども動物自然公園に行ったつもりすごろく」が付いています。すごろくのマスにはスタッフが撮影した動画が見られたり、面白いお題があったり、名前の通り動物園に行ったつもりになれるすごろくになっています!お家にいることが多い今、遊んでみてね!  キリン売店ではクオッカ公開に合わせて新しい商品も作製中です!お楽しみに!

キーホルダー・マヌルネコのつめキーホルダー・マヌルネコのつめ

動物園に行ったつもりセット動物園に行ったつもりセット

家であそぼうセット家であそぼうセット

セットについているすごろくすごろく

 

 
 

『今日は記念日』和久井飼育係(♂)

2020.5.5

 今日5月5日は、こども動物自然公園の誕生日です。
しかも今年は動物園も私も40周年という記念すべき年。
皆さんと一緒に記念イベントで盛大に盛り上がりたかったところですが、残念ながら動物園は今も休園中です。
 残念ですが、誰も経験したことがないほどの緊急事態ですからしょうがないです。
今はじっと我慢の時です。
 というわけで、今回は記念イベントの様子などを紹介しようと思っていたのに、出来なくなってしまったので、またキリンのお話をしたいと思います。
 キリンの放飼場にはケヤキなどの樹木が植えられています。
この樹木は身体のかゆいところを擦り付けて掻いたり、夏の暑い日に木陰で休んだりと、とても重要な役割を果たしてくれます。
 この樹木にはプラスチック製のネット巻かれているの気付きましたか?
なんのために巻いてあるのかというと、キリンから樹木を守るためです。
 キリンは木の葉や、木の皮が大好物です。そのままでは食べられてしまい、樹木が枯れてしまいます。
 でも、キリンよりも背が高いので、葉っぱが食べられてしまう心配はありません。
問題は皮です。そこで、皮を食べられないように丈夫なネットを巻いて保護しています。しかし、丈夫なネットとはいえ、あの巨体で毎日のように体を擦り付けられたり、いじられたりしてしまうとだんだん劣化してしまうので、定期的に補修や交換をします。
 開園中はなかなかこういった作業は出来ないので、この休園中に高いとこはちょっと苦手ですが、頑張って補修、交換をしています。
 まだ、いつ再開園できるかわかりませんが、皆さんにまた遊びに来てもらえることをキリンと一緒に首を長〜くしてお待ちしています。

角で掻いたりいじるステップ角で掻いたりいじるステップ

ネットが破れた所から顔を突っ込むマルネットが破れた所から顔を突っ込むマル

キリンを収容してから補修ですキリンを収容してから補修です

こんな風に破れたり、めくれてしまったこんな風に破れたり、めくれてしまった

 

 
 

『2頭のおばあちゃんウシ』内野飼育係(♀)

2020.4.26

 タイトルを見ただけで、もう誰のことだかわかった方もいるのではないでしょうか。
そうです!今回は、コビトコブウシのニアコとチャイについて紹介したいと思います。
 埼玉県こども動物自然公園では現在2頭のコビトコブウシ、ニアコとチャイがいます。実は、当園でうまれ育った動物の中では一番年上で、ニアコが24才、チャイが20才です。ウシの寿命は約20才と言われているので、もう2頭ともおばあちゃんウシです。しかし、来園者の方から「小さいからまだこどもなのかな?」と言われるほど体は小さいです。というのも、名前に「コビト」とついているように、おとなになっても体の小さいウシで、体長(肩から尾の付け根まで)は大きくても42インチ(約106p)までにしかなりません。(ちなみに「コブウシ」というのは、首の後ろのところにコブがあるからです。)乳牛コーナーの他のウシたちより体は小さいですが、若い者には負けません!朝、通路を歩く2頭が大きいウシと扉越しに挨拶をしている時、あまりしつこくされると頭をブンと振ることがあります。大きいウシの方はどうかというと、その1発ですぐに引き下がります。ウシたちも、ニアコとチャイが大先輩だということをよくわかっているのですね。

 そんなニアコとチャイですが、夏の暑さや冬の寒さには弱いです。コビトコブウシはインドやスリランカなど、温かい地域にいるウシである為、冬の寒さは特に苦手です。暑さには強そうなものですが、2頭とも高齢な為、暑いのも苦手です。どのように乗り越えているかというと、例えば、夏は日中水浴びでクールダウンをさせたり(風邪をひかないようにぬるい水で)、ビタミン剤を飲ませることもあります。また、冬はそれぞれの部屋にヒーターをつけ、カウジャケットというウシ用の服も着せます。このカウジャケット、コビトコブウシ用ではないのでサイズが合いません。その為、体に合うように縫い直しました(先輩飼育係に縫ってもらいました)。


それぞれ違う服を着ますそれぞれ違う服を着ます


暖かい時期暖かい時期

このように暑さ寒さを乗り切っていますが、昨年の夏は異常な暑さで、夏に落ちた体重が秋になっても戻らなく、毛並みも悪くなってしまいました。そこで、もう少し栄養のあるものをと、ふすまをあげ始めました。人間ではヘルシーな食べ物とされているふすまですが、草を食べているウシにとっては栄養のあるものです。ふすまを食べ始め、徐々に毛並みも良くなり、体重も増えていきました。

ヘイキューブにふすまを混ぜたものヘイキューブにふすまを混ぜたもの

 今は春で2頭にとって一番過ごしやすい時期です。私は今年度から乳牛コーナーを離れ、ポニーコーナーの担当になりましたが、今回この記事を書くにあたりニアコとチャイに会いに行きました。しかし、私のことより目の前の青草。もりもり食べていました。たくさん食べて体力をつけて欲しいものですね。
 今は動物園も休園が続いていますが、SNSで動物たちの様子を載せています。見て楽しんでいただけたらと思います。そして、動物園が再開した時にはぜひ動物たちに会いに来てください。ちなみに、日本でコビトコブウシに会える動物園は当園だけです!

青草を食べるチャイ青草を食べるチャイ

青草を食べた後のニアコ青草を食べた後のニアコ

 

 
 

『仔ウシがうまれました』多田飼育係(♀)

2020.3.25

うまれて間もない仔ウシうまれて間もない仔ウシ

 だんだんと暖かく過ごしやすい日が多くなり、季節はもうすっかり春ですね。休園が続くなか乳牛コーナーでは本日、ホルスタイン種のコハルが出産を迎えました。そこで今回は、ウシの出産についてお話したいと思います。

 まずウシの妊娠期間について、人間の妊娠期間に近いことはご存じでしょうか。人間の妊娠期間は10月10日(とつきとおか)と言われています。実はウシの妊娠期間も約10か月と、よく似ています。しかしお腹の中にいる期間が近いとは言え、うまれてくるときの状態は全く違います。人間のこどもは、歯も生えず目も見えない未熟な状態で生まれてくることはご存じかと思います。では同じくらいの期間お腹の中で育つウシはというと、毛も生えそろい歯も生えた状態で生まれてきます。またウシのこどもは生まれてすぐに自分の力で立ち上がり、母親のお乳を吸います。同じくらいの期間母親のお腹で育てられても、種類が違うと成長の度合いはこんなにも違います。
余談ですが、この生まれた時点での成熟度合いが高い動物を早成性、低い動物を晩成性と言います。一般的には草食動物には早成性、肉食動物には晩成性が多いと言われています。話が逸れてしまうためここでは詳しく書きませんが、動物たちの生きる戦略のひとつでもあるので、気になった人は調べてみてください。
 話を戻しますが、コハルの出産が近づくに伴い様々な準備をしています。まず出産の1ヶ月前から、乾草のほかに栄養価の高い配合飼料などを与え始めます。出産の1週間前になると、牛房の壁の隙間に板を張り、生まれた仔ウシが牛房から出て親と離れてしまわないようにします。

普段の牛房普段の牛房

出産前の牛房出産前の牛房


 部屋の準備が出来たら、あとは出産の兆候を観察していきます。ウシの体温は普段38℃〜39℃ですが、出産が近くなると体温が下がるため、検温を行います。また乳房の張り、骨盤の緩み等を観察します。出産の兆候が見られたら、最後に牛房の床いっぱいにおが粉を敷き、仔ウシが生まれた際に怪我をしたり冷えたりしないようにします。
 こうした準備を経て、本日無事に出産を迎えることが出来ました。お母さんに似て白が多めのホルスタインです。予定日から4日遅れた出産でしたが、無事にうまれて一安心です。今回のように、出産は予定通りになるとは限りません。日々の観察から出産の兆候を見つけることが大切です。これからの成長が楽しみです。健康に育ってくれることを願います。

出産予定日当日のコハル出産予定日当日のコハル

 

 
 

『意外に知らない…?』清水飼育係(♀)

2020.3.16

 暖かい日も多くなってきた今日この頃。寒いのが苦手なカメたちもよく動き回るようになってきました。
ところで皆さん、カメってどんなイメージをお持ちですか?私がカメの展示場で作業していると「カメって野菜食べるんだね!」「池は無くても大丈夫なのかな?」と色々な 会話が聞こえてきます。今回はカメについて少し紹介します。

 なかよしコーナーのカメの展示場には6種類のカメを展示しています。よく皆さんから「泳げるプールがなくてかわいそう…。」と耳にすることが多くありますが、実は6種類とも陸で生活をするリクガメで、プールなどは必要ありません。プールには入って泳ぐことはありませんが、みんな水浴びはとっても大好き!気温が高い日は水道の近くで首を伸ばし、水浴びの催促をします。夏になったら毎日、気づいたら水をかけてあげます。
 さて、動物園では何を食べているかというと、小松菜、ニンジン、キャベツなどの野菜を与えています。朝他の動物の部屋の掃除をしていると、運動場へ出てきて首を長くして待っています。待ち遠しいのか、飼育係を見つけると一生懸命歩いてきてくれます。
いざ餌の時間になると我さきへと餌を持っている私に集まってきます。どのカメもニンジンが大好きなので小松菜よりも先にニンジンを食べ始めますが、みんなニンジンのことだけを考えているので、たまに他のカメに乗ってしまったり、他のカメが食べているニンジンを横取りしようとしたりと見ていて飽きません。
カメが餌を食べている時間はふれあいが行われる数十分前くらいなので、もしタイミングが合いましたら是非、なかよしコーナーのリクガメたちを見に来てくださいね!

餌を待っているアルダブラゾウガメ餌を待っているアルダブラゾウガメ

ニンジンが大好きニンジンが大好き

 

 
 

『おとなに近づいていく』 後藤飼育係(♀)

2020.3.5

6月のカモシカの赤ちゃん6月7日きょとんとした表情

 みなさん、こんにちは、こんばんは。今年の冬は暖かい日が多く、たまに寒い日もあって温度差が激しく体調管理に気を付けなければいけない日々でしたね。

 さて、今回はこども動物自然公園で飼育されているニホンカモシカについて紹介していきます。 みなさんはニホンカモシカの赤ちゃんをみたことがありますか?私は初めて赤ちゃんをみたときとても驚きました。何に驚いたかというと顔がおとなのカモシカと全然違ったからです。このかわいらしい顔がどのくらいで大人の顔に近づいていくのかにとても興味を持ち、2019年の6月7日に生まれたオスのナグリの顔の変化を写真に収めてみました。

9月のカモシカの赤ちゃん9月あどけない顔

7月のカモシカの赤ちゃん7月モヒカンみたいなふさふさ頭

2月のカモシカの赤ちゃん2月凛々しい顔

11月のカモシカの赤ちゃん11月モヒカンが目立たなくなってきた


2月のカモシカの赤ちゃんお母さんと同じくらいの大きさになった!
2020年2月


生まれたころのカモシカの赤ちゃん生まれたころ
2019年6月

 どうでしょうか?顔だけではなく色々なところの成長がわかりました。頭のモヒカンのような茶色い毛がだんだんと広がり周りの毛となじんできました。2月ころからまん丸だった目も少し鋭くなり、おとなの顔に近づいてきました。また、写真だとみえにくいですが生まれてから2か月後ぐらいにはえてきた角が少しずつ伸びて現在では6cmくらいになりました。体の大きさも生まれた頃と比較をすると一目瞭然で生まれたときの体重は4.78kgでしたが、今ではお母さんのナデシコと同じくらいまでに成長しました。体は大きくなってもまだナデシコと離れると不安になるようでナデシコが移動するとすぐにあとをついていきます。親離れをいつするかというとだいたいうまれてから1年後の春です。そのあとは1頭で生きていきます。ナグリもあと数か月で親離れを迎えます。動物の成長を間近で感じられるのは本当に幸せで嬉しいことです。
 動物園はたくさんの出会いがありますのでみなさんも動物をみるとき、疑問をもちながら見てみると疑問から魅力へと変わり、好きになっていく動物が増えていくと思います。ぜひ、見方を変えてみて動物園を楽しんでみてください。

 最後に少し余談を・・・。ニホンカモシカは日本の固有種で本州・四国・九州に生息しています。名前に「シカ」とついていますがシカの仲間ではなくウシの仲間です。また、こども動物自然公園で飼育されているニホンカモシカの毛色は白っぽいですが、四国に生息しているカモシカは黒い毛色をしています。その地域の環境に適応した体色となっていると考えられています。地域によって顔や体つきがちがうので気になる方はぜひ調べてみてください。 みなさんがより動物に興味を持ってもらえるように励んでいきたいと思います。
 

 
 

『水鳥池の宝石』天野飼育係(♂)

2020.2.14

 2月も半ばになり、ちょっと春が近づいてきたな、と思ったらまた寒い日が続いたり カチカチの霜柱が沢山あるなーと思ったら日差しにぬくもりを感じるようになったりして少しずつ春はやってきます。
 こども動物自然公園は豊かな自然の中の動物園ですから、大人しい動物に触れたり面白い動物を観察したりできるだけでなく、時には野生の生き物も観察できてしまうのです。 動物園は柵でグルッと囲われていますので、野生の哺乳類は入ってこられませんが、野鳥や両生爬虫類、虫などちょっと目を凝らせば実に多様な色や姿形をした生き物に出会うことができるのです。
 その中でも今日ご紹介するのは水鳥池の宝石。ちょっと大げさかも知れませんが・・・。 皆さんは水鳥池がどこにあるかご存知でしょうか?動物舎にはそれぞれ「コアラ舎」「ecoハウチュー」「ペンギンヒルズ」などと名前がわかりやすく書いてありますが、水鳥池は動物の展示施設ではなくてただの池なので「水鳥池」なんて看板はありませんのでわからないのも無理はありませんね。キツネザル舎のお隣でツル舎の入り口にある園内で一番大きな池のことを水鳥池と呼んでいます。
 以前この水鳥池でコブハクチョウなどを飼育していたそうです。そして彼らに与えるエサのおこぼれを目当てに野生のカモ類が沢山やってきていたそうです。その数はなんと1000羽にもなったとベテラン飼育係から聞きました。
その後鳥インフルエンザの流行に伴いコブハクチョウを収容し、給餌をやめた結果カモ類は年々減り、現在はマガモ、コガモ、カルガモなど数種類が数十羽飛来するに過ぎません。
 動物園では、渡ってくるカモ類の種類と数を定期的に調べていますが、時々普段見かけない種類に出会い、ちょっと得した気分になることもあります。
 出会うとうれしいのはカモの仲間のオシドリです。特にオスは写真のように色鮮やかな姿をしていてまさに生きている宝石と呼ぶにふさわしいと思います。以前は水鳥池や園内の別の池にも群れでやってきていたそうですが、今は滅多に見ることができません。
 カモではありませんがオシドリよりももっと高い確率で出会える美しい野鳥もいます。『渓流の宝石』と呼ばれるカワセミです。日本の経済成長に伴う開発と河川の水質汚染により一時期は多くの場所で姿を消しましたが、その後の環境保護が功を奏したのかいろいろな場所で復活して見られるようになってきました。
 そのカワセミも水鳥池にほとんど毎日やってきます。見えないところに隠れていたりするので姿が見えないことも多いのですが、自転車のブレーキのような「ツッ、チーッ!」という鋭い声でその存在がわかる場合もあります。
 皆さんもツル舎やキツネザル舎においでの際はちょっと水鳥池も覗いてみてください。 オシドリがいたら超ラッキーですし、鋭い声がしたあとに水面を飛ぶ『青いイナズマ』をみることが出来るかもしれません。

オシドリオシドリ

カワセミカワセミ

 

 
 

『ヤギのごちそうは…』渡辺飼育係(♂)

2020.2.5

ヤギ採食中のヤギ

皆さんはヤギが食べるものといえば、干し草や生えている草と答える方が多いでしょう。ポニーコーナーのヤギたちも主に干し草を食べています。でもヤギたちに与えているものはそれだけではありません。

ひとつは剪定した樹木の枝などです。カシなどの広葉樹が大好きで、樹皮や柔らかい枝まで食べます。他にクズの葉などもよく食べます。しかし葉が地面に落ちたり、汚れていたりするとあまり食べなくなります。そこでエサ台の格子の間隔を小さくして、大量に地面に落ちないようにしたり、かごの下に落ちたエサを受ける台を置いたりと、残さず食べてもらえるように工夫をしています。食べ残した大きな枝は、体を掻いたり、角とぎをしたり、また遊び道具などにもなっています。

もうひとつはペレットです。ペレットはガチャガチャを使って毎日販売していて、休日にはすぐに売り切れるほどの人気です。しかし、食べ過ぎるとお腹を壊すので、たくさんはあげられません。

このように飼育係は担当動物の好みだけでなく、食べる量や体調にも気を付け、注意深く観察して日々世話をしています。
 

 
 

『お風呂好きな動物』齊藤百合子飼育係(♀)

2020.1.24

 皆さん、お風呂好きな動物と言って思いつくのはどんな動物ですか?大体の方が「カピバラ」を思い浮かべるかもしれませんね。実は、なかよしコーナーにもお風呂好きな動物がいるんです。イタチの仲間のフェレット「ツナ」です。時々、ふれあいの時間に登場するのでご存知な方もいると思います。当園のカピバラ温泉のように皆さんに見ていただくのは難しいので今回は、「ツナ」がお風呂に入っている様子を紹介することにしました。フェレットは、毎日お風呂に入ると皮膚を守る脂などがとれすぎてしまうことから月に1回程度で様子を見ながら入浴させます。
 最初は、静かにお湯をかけ体をやさしくマッサージするようにシャンプーをしますが「ツナ」は遊んでくれているのだと思ってじっとしてくれません。私の手にじゃれて大騒ぎしながらなので一苦労です。その後は、お待ちかねの湯舟です。「ツナ」は少し深めの湯舟が好きで、前脚を支えてあげると体の力を抜いて浮かんでいます。そのうちに、気持ちよくなると寝てしまうこともあるんです。その姿を見ているとこちらまで眠くなってきます。気持ちよくしているので長く湯舟に入れてあげたいのですが、体が細長く体が温まりやすいので湯あたりしない程度にします。
 お風呂のあとは、シャンプーのいい匂いがし体の毛はフワフワなのでずっと触っていたくなります。
「ツナ」は展示していませんので、タイミングがあえばふれあいの時間にいることがあります。もし、見かけたらぜひ「お風呂好きなツナだ!」と声をかけてくださいね。

湯舟気持ちいい湯舟気持ちいい

シャンプー中のツナシャンプー中

ふわふわになったツナフワフワになったよ

.ドライヤー中ドライヤーはちょっと嫌

 

 
 

『動物園オリジナル商品』野口飼育係(♀)

2020.1.15

キリン売店キリン売店

 今回は私がしている仕事の一つである、 動物園オリジナル商品についてお話したいと 思います。動物園には3つの売店がありますが、 動物園オリジナル商品が売っているのは 正面入り口近くのキリン売店のみです。
 キリン売店には動物園が監修したぬいぐるみや園長が描いている動物のイラストをもとに作ったオリジナルグッズなど、ここでしか買えない商品がたくさんあります。毎年作っているのは、ピンバッジとカレンダーと干支の手ぬぐいです。動物園オリジナルグッズは再販することが少なく、なくなってしまうものもあるので、お気に入りのものを見つけたらぜひ買ってください!
 最近ではカピバラせんべいのパッケージをリニューアルしました。箱の外側のデザインだけでなく、箱を開けた時も楽しんでもらえるように中にカピバラ温泉のイラストを入れたところがこだわりです。2019.9.13にオープンしたecoハウチューにちなんでネズミのマグネットも販売中です。また、ecoにちなんでレジ袋も環境にやさしいものにリニューアルしました。イベントやマヌルネコの新施設にあわせて新しい商品も作っているところです!
 動物園にお越しの際はぜひキリン売店にお立ち寄りください!


オリジナルグッズオリジナルグッズ

園長のイラストとピンバッジ園長のイラストとピンバッジ

マグネットとレジ袋マグネットとレジ袋

.カピバラせんべい.カピバラせんべい

 

 
 

『ウシの運動場』小川飼育係(♂)

2020.1.3

石灰をまいた運動場白いのは石灰です

 あけましておめでとうございます。寒さが厳しくなってきましたが、乳牛コーナーのウシたちは寒さに強く元気に過ごしています。晴れている日は外の運動場でエサを食べたりのんびり日向ぼっこをしています。
たくさんエサを食べるのでうんちもたくさんします。もちろんおしっこもたくさんします。お掃除は毎日しますが運動場の細菌は少しずつ増えて汚染されてきます。汚染された運動場だと乳房炎というおっぱいの病気や蹄の病気になることがあるため、定期的に砂を入れたり石灰を入れて土壌改良をしています。
 石灰は運動場の細菌数を減らすために使用します。時々運動場が白くなっているのはこの石灰を撒いているからです。
 砂は大きなトラックで大量に運ばれてくるため手作業ではとても大変…、なのでローダーという機械を使って整地します。大量の砂もローダーがあればすぐに終わりますが平らにするのが意外と難しいです。なんとか作業は終了、少し平らにできませんでしたがそこはウシが踏みならすということで…。
 次の日ウシたちは新しい砂にテンションがあがり楽しそうに遊んだり、横になったりとのびのびと過ごしていました。そんな姿がとてもかわいくまた頑張ろうという気持ちにさせてくれます。  元気なウシたちをぜひ見に来てください!

ローダーローダーで整地中

砂が入った運動場砂をいれました

 

 
 

2019年