「寒い時期の味方」大竹飼育係(♀)

ちぢれているヒツジの毛ちぢれている毛

2019.1.15
年が明けてあっという間に2週間が経とうとしていますね。これから寒さが一層強くなりますが、対策はできていますか?冬になると暖かい格好でおでかけしますよね。そこで、私たちの防寒対策に役立っている動物を紹介します。
 その動物は、春に刈った毛が伸び、冬になりふっくらとした「ヒツジ」です。今回は特にヒツジの毛、羊毛についたお話したいと思います。
よく耳にするウールは一般的に羊毛のことを指します。羊毛は見た目がもこもことしていて暖かそうで、触ると少しベタベタとしています。
そして、暖かいだけではなく高い機能を備えているのです。羊毛の特徴として伸びちぢみしやすく保温性があり、水をはじいて湿気を吸収し放出もします。加えて、汚れにくく燃えにくい、消臭作用もあるなどなど・・・羊毛にはすばらしい性質があります。
また、繊維をよーく見てみると、細かくちぢれたつくりになっています。ちぢれていると、繊維の間に空気をためることができて、熱が逃げにくくなるのです。そのため、羊毛はセーターやマフラー、毛布などに使われて、身につけた私たちもぽかぽかになるんですね。

毛刈りした羊毛毛刈りしたもの

 毎年春に毛刈りした羊毛は部分ごとに仕分けて洗った後、糸にしたりフェルトにしたりしてたくさんの時間と手間をかけてセーターなどになっていきます。
こども動物自然公園では、毎年だいたい4月〜6月に仔ヒツジを除く全頭を毛刈りします。多いときは1頭から5s近くとれるときもあります。そんな重い毛を背負っているヒツジも大変そうです・・・。

コリデールとサフォーク左がコリデール、右がサフォーク

 気温が低くなり、すでに羊毛のお世話になっていた人も多いのではないのでしょうか?私も気づいたらウール素材を身につけているくらい手放せません。
これを見て本物の羊毛もどれくらい暖かいのか気になったら、なかよしコーナーにいるヒツジたちにぜひ会いに来てみてください!顔の黒いサフォーク種と顔の白いコリデール種で毛のちがいを体感してみるのも楽しいですよ。ふれあうときは急に触ろうとするとびっくりしてしまうので、ゆっくり近づいてやさしくすればきっと快く触らせてくれますよ。静かにそっと毛に指をいれてしばらくすると、じんわりとヒツジの暖かさが伝わってきます。ヒツジによって毛に個性があるのも面白いポイントです。来園する際は暖かい格好でどうぞ!

 

 
 

「ペンギンヒルズにたのしい時期がやってきた!」 西田飼育係(♀)

巣箱の中のペンギンペア巣箱の中のペンギンペア

2019.1.5
あけましておめでとうございます。毎日寒いですが、身体動かしていますか?
ペンギンヒルズはいま、とてもたのしい時期になっています。 そう、繁殖期!
プールで泳いているだけがペンギンではありません! フンボルトペンギンの繁殖期ならではの行動がたくさん観察できますよ。運動がてらぜひ動物園へ!

 ペンギンヒルズには現在33羽のフンボルトペンギンがくらしています。そのうち、ペアになっているのは13組26羽です。通年ペアで行動しているフンボルトペンギンですが、繁殖期には、さらにきずなを深めるために、ペアで一緒に鳴いたり、オスがメスの後ろから覆いかぶさるようにして、翼でパタパタ叩く行動が観察できます。 「ケンカしてる」ように見えるかもしれませんが、フンボルトペンギンの愛情表現ですので、ご安心ください。
 そして、ペンギンヒルズの一番の特徴である、地形を利用した高さ4m以上の緑の丘。この丘には巣箱があります。繁殖期には多くのペンギンが巣箱周りにいます。ペンギンがこの斜面を頻繁に上り下りして、プールと巣箱を行き来する姿がみられるのも繁殖期ならではです。観覧通路を通って巣に帰るペンギンもいるので、この時期は特に間近でペンギンを観察できるチャンスでもあります。

鳴き声が響きます鳴き声が響きます

 さて、みなさんはペンギンの鳴き声、聞いたことありますか? 繁殖期にオスは自分の巣箱のまわりで大きな声で鳴いて、なわばりをアピールします。このオスの鳴き声、個体差があるんですよ。伸びのある声で鳴くペンギンもいれば、かすれた声のペンギンも。鳴いていたらぜひ聞き比べてみてください。
 繁殖期には他にも、巣材にするために草を口でくわえて何度も運ぶ姿や、ペアで新しい物件(巣箱)を探し歩いていたり、なかよく羽づくろいしていたり、いろいろな行動が観察できます。ペンギンヒルズのあちこちで、活発に行動しているペンギンたちを観察するのは、とても面白いのですが、実はちょっと心配なことがあります。

それは ペンギンたちが繁殖準備でそわそわしていてエサを食べに来ない こと。
ペンギンヒルズでは一日2回、ペンギンのランチタイムというエサやり体験を行っています。普段なら、ランチタイムが始まる前にはペンギンたちが集合して、まだかまだか、と待っていてくれるのですが、繁殖期に入ると巣箱で過ごす時間が多く、なかなかエサを食べに来てくれません。待っているのは繁殖に関わっていない若いペンギン、若いペンギンカップルの他に数羽だけの時もあります。エサを食べていてもそわそわ落ち着きがなく、ランチタイムが終わる前にさっさと巣に帰っていくペンギンもいます。 この少ない羽数で大丈夫なのか!?参加するお客様全員のサカナを食べてくれるのか!?と私たちは毎回ひやひやです。ただ、ランチタイムの途中で遅れてくるペンギンもいるので、なんとか全員に体験してもらえていますが、この時期は、ランチタイムが始まる前のペンギンたちの集まり具合がとても気になります。
 ペンギンたちがそわそわしているのは、自分の巣箱が気になって仕方がないから。長い時間、巣箱を留守にしていると他のペンギンに巣を横取りされてしまうかもしれません。ゆっくりエサも食べていられません。

まとまって帰りますまとまって帰ります

 ランチタイムに集まっていたペンギンたちも、終わりの合図、拍手の音で解散します。ペンギンたちはプールにも入らず、すぐに巣箱へ帰ります。何羽かまとまって帰る姿は、他の時期にはなかなか見られません。ペンギンの後をそーっと、ゆっくりついていくと、そのペンギンの巣箱が分かります。いま、タマゴを温めているペアもいますので、春にはかわいいヒナが誕生するかもしれません。

 ペンギンのランチタイムの時間だけ来て、エサをあげたら帰ってしまうあなた!もったいないですよ! 一日を通してペンギンヒルズのペンギンたちを観察してみてください。繁殖期ならではの行動ももちろんですが、個性の違いやペンギン同士の関係など、きっとおもしろい発見がありますよ。
 

 
 

2018年