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 いつでも
(2015年12月31日)

       

コハル母さんが泳がなくなったので、と言ったそばから天候に恵まれ、日中は陽が射し暖かい日が続きました。もちろん、トイレのついでに母さん余裕で泳ぎます。冷たいとかつらいとか全く考えていないようで、体が要求するので水に入るのでしょう。もし、放飼場に池がなく、動物のためにプールを用意しなければならなかったら、この時期トイレ以外の目的は考慮しないに違いありません。言葉を話してくれない動物と接する一番つらい所です。ともあれコハルは、気分が乗れば池で泳ぎ、湯浴みの用意があれば一番に待っている水辺の生き物を十分に証明してくれています。  


(小髙)




今年も始まりました。
(2015年12月15日)
  

  
 

ようやくコハル母さんも池に入らなくなったので、湯浴みの練習をしました。こどもたちの体は大きくなりましたが、チェリーの放飼場復帰がまだなので、去年の大きなコンテナで3頭入ってくれないかなと考えました。知らない物は何でも怖いけど、興味もある面々はコンテナを放飼場に運び込むや否や入ってみる。知らない物じゃなかったらしい。去年と同じように3つのタンクのお湯を注ぐとサクサクとピース、ラ・メールが入り、その後ろからコハル母さんそっと入ってみる。何の抵抗もなくあっさり3頭が並びました。

これならば池に入らなくなって久しい子供たちのカサカサ皮膚も解消できるとさっそく湯浴みを始めることにしました。食べ物があると何かと折り合いが悪いコハル母さんとラ・メールですが、ピースが中に入ると落ち着くようで、最近やっとカピ団子ができるようになったばかり。狭いコンテナが心配でしたが、お湯に浸かる時は小さい頃のように仲良しのようです。チェリーにも小さいけれど部屋の中で湯浴みできるようにしています。


(小髙)




個体識別
(2015年11月27日)
 

  
仔カピ2頭              コハル               チェリー
 

現在放飼場には、大人のコハルの他に1才半の仔カピが2頭います。オスのピースとメスのラ・メールです。ほぼ、同じ大きさでよく似ています。今までも色々な方法で仔カピ達を識別してきましたが、先日飼育実習をしていた学生が見つけた方法をカピバラ放飼場に展示しました。そのなかのお尻の毛の向きで見分ける方法ですが、実は、コハルやチェリーもラ・メールと同じ“うちまき”なのです。どの個体もメスであるのが共通項です。ヤマト父さんのお尻の毛がどんなだったか覚えていないので確かなことは言えません。でも、これから他のカピバラを見たら真後ろから観察することが必修になりました。


(小髙)




建て増し中
(2015年11月11日)
  

  
 

寒さがだんだん厳しくなってきました。一日を放飼場で過ごす母仔のために、東屋の改築をさらに進めています。上に隙間のあった2方の壁の上にさらに板を足し、正面ではない残りの部分に夜の間だけ板をはめられるようにしました。これで、3方向が囲われるので、かなり風をしのげそうです。また、床下には寒さ除けのために厚い断熱材を敷きました。今までは、朝の掃除の時に前日の食べ残しの乾草は全部片づけていましたが、濡れていない限り(池に入った後、そのままのお尻で乾草の上に座るので、結構濡れます)そのままにしておくことにしました。毎日新しいものが足されていくので、少しづつ布団が敷かれつつあります。仔カピ達が成長するにしたがって、3頭での団子は見られなくなっていましたが、寒くなるにしたがって、距離がだんだん近づいているような気がします。
 


(小髙)




誰の仕業かって?ピースでしょ
(2015年10月28日)
 

      
 

新しい東屋になり床が板になったので発見したことがあります。それは、石運び。

夜間の分の乾草を床の上に置くので、帰る時に見るカピバラたちはたいてい東屋にいます。朝はもう活動が始まっているので、見る場所はまちまちですが、同じなのは食べ残したまばらな乾草の中に点々と置いてある小さな石。初めのうちは気にせず掃除をしていましたが、ある時はたと気が付きました。これって誰かが運んだんじゃない?そうです。偶然にしては多すぎです。よく見ると、ピースが石をもぐもぐしているのに気が付きました。運んで置いている所にはまだ遭遇していないので、確定ではありませんが、他の個体では見かけない行動なのできっとそうだと確信しています。


でも、何のため?教えてピース。


(小髙)
 




放飼場の改築工事
(2015年10月15日)
 

         

予定が少しずれて、親子がカピバラ舎に戻れるのがもう少し遅くなりそうなので、放飼場の改装に取り掛かりました。東屋の周りを2方向板で囲い、床を全面に変えました。この場所は午後になると正面から陽が当たるので、ごろ寝には最適。今までより床を高くしたので水の心配もなし。作業している最中からチェックに来て使ってもらえない心配もなし。
今までの落葉のプールの風よけ板を半分取り外したので、園路からも良く見えます。難点はカピバラまでの距離が遠くなってしまったこと。でも、もうすぐ落葉のプールも始められそうなので、時間や陽の当たり具合でベットを使い分けるカピバラたちを観察できそうです。


(小髙) 




 好み
(2015年9月16日)

         
 

選択技は限られますが、なるべくたくさんの物から好きなものを選ばせてあげたい、とは誰もが考えることです。動物園で購入している野菜・果物は多くの動物たちに共通するものです。キャベツやニンジン、リンゴのように。もちろんカピバラはどれも大好きですが、もともとは草を食べる生きものです。なるべく生の草を食べてほしいと願ってはいるものの、すべての量を賄いきれるものではないので、野菜やペレットを使っているのが動物園です。今の季節、公園の中にはまだカピバラたちが食べる草は生えていますが、夏のような勢いはなくなっています。ドクダミやヘクソカズラのように食べないのがわかっているものもありますが、イネ科の植物はたいてい食べます。また、クズの葉などは大好きです。ですから、たいていの動物が大好きなクワの葉も食べると思っていたら、おおまちがいだったのにはがっかり。いつもと違うものをと思ったのに、残念ながら腹の足しにはならなかったようです。


(小髙)




こだわり
(2015年9月16日)
  
 
         

カピバラたちの朝ごはんは、野菜と青草。前日にコンテナに用意した青草の上に当日の朝、野菜を切って入れて運びます。ニンジン、サツマイモなどは取り合いをしないよう小さくして使っています。放飼場では並んで食べられるよう距離をとって置いていますが、やはり上にあるものから順に取り出すことになります。まず、小さく切った野菜、次にキャベツの葉、最後に青草です。
ピースとラ・メールは出てきた順に口を付けていきますが、コハル母さんは出てくるものを全部確認しないと気が済まないらしく野菜が置かれても次に出てくるものを待っています。結局、青草が全部出るまで待っていて、それから食事が始まります。
青草が出てくれば、ピースやラ・メールもいったんは野菜を食べるのをやめ青草に変えるのですが、その時までは野菜に夢中です。おやつの時にも同じことが起きます。おやつは単品のことが多いので、いつまで待っても同じものしか出てきません。でも、最後まで出てくるものを待つのがコハル母さんの流儀です。
おかげでいつも出遅れてるように思うのですが。
今の所、後から食べ始めても食べるスピードでは子供たちに勝る母さんです。



(小髙)




 8月をホテイアオイの月と呼ぼう
(2015年8月29日)
 

  
 

池に浮かんだホテイアオイを食べるカピバラの姿も回を重ねると見慣れたものになっていきます。久しぶりのコハルは出だしでちょっと考えたものの、すぐに思い出した模様。初めてのチビカピ達も、コハルが食べるのを確認した後はそれぞれが自分スタイルで食べるように。スイカやトウモロコシの夏野菜も魅力的だけど、池に浸かって食べるおやつもなかなか魅力的ではありませんか?と、彼らに尋ねたらどんな返事がかえってくるのでしょうか。



(小髙)




 夏の贈り物
(2015年7月30日)
 

          

毎年8月の初めの日曜日には、夏の暑さに負けないように動物たちに夏野菜や氷のプレゼントを用意するのですが、イベントごとが苦手なコハルのことを考え、今年はメインからカピバラを外すことにしました。(メインはツキノワグマ、ニホンザル、ミニブタです)

その代わり、池にプレゼントを置きます。2年前、新築のカピバラ舎お披露目の時のアレです。今年も、水族館から譲っていただき大事に育ててきました。コハルは覚えているでしょうか?チビカピ達はどんな顔をするのでしょうか?

予定では、土曜日ごとに3回くらいできそうです。  


(小髙)




都合
(2015年7月13日)
 

  
 

アクシデントにより、チェリーがカピバラ舎の中でみんなと別居生活をするようになったので、チェリーの投薬・治療に合わせ作業をするため掃除や給餌のタイミングを少し変えました。今までも放飼場にカピバラたちがいる時に中に入る時は作業をしやすくするためにおやつを持って入っていましたが、放飼場に常にカピバラたちがいるようになったので1日の餌を何回かに分け、出入りするたびに給餌するようにしました。給餌の回数は増えましたが、減ったものもあります。カピバラ舎の中では大きなコンテナがトイレでしたので毎日トイレ掃除がありました。でも放飼場では、コハル、ピース、ラ・メールの3頭ともが池で用をたします。ですから、トイレ掃除はなし!池のオーバーフローの掃除は今までと同じです。

チェリーには治療投薬のたびにご褒美のおやつが出ていて、食べるの大好きなチェリーは今のところ食欲に負けています。治療にはもうしばらく時間がかかりそうですが、みんなで頑張っている所です。


(小髙)




発見
(2015年6月30日)
  

  
 

子供たちのお誕生会の翌日にケガをしてしまったチェリー。治療後、カピバラ舎に戻ってきましたが他個体とは一緒にできないので、カピバラ舎はチェリー専用になりました。では他の3頭はどうするのか?暖房はもう必要ないので、放飼場で一日中過ごしていても問題はありません。そこで元気な3頭には夜も外で過ごしてもらうことにしました。思えば、閉じ込められることを嫌がったヤマトとコハルは大宮に来てからずっとオープンな所で夜を過ごしてきました。新しいカピバラ舎になっても扉を閉められるようになるのにはだいぶ時間がかかりました。(5か月くらい?)しかも、パドックとの境は最後まで閉めていません。ですからオープンエアで夜を過ごすのは特別ではないはず。と信じて3頭の「夜おうちに帰らない生活」が始まりました。すると、朝餌を持ってカピバラ舎に行く9時ごろには、もうひと泳ぎしてくつろいでいるラ・メール発見。そして、カピバラ舎の中では中央の部屋だけに敷いてあったワラをチェリーは自分で奥の部屋に運び、自分の陣地を作っているのを発見。まだまだ知らないことばかりです。


(小髙)




青草事情
(2015年6月15日)
 

      
 

今年は暑くなるのも早かったし、雨の日もちゃんとあったせいか昨年に比べて青草の成長が良いように思います。毎年、公園内の草刈りと競争で動物用の青草を刈っていますが、全部なくなってしまうと困るので、一部区域だけ動物のために残してもらっています。でも今年は、そこの草を使い切る前に初めの頃に刈った所の草がもう餌に使えるくらいに成長してきています。生えている草なら何でもよいというわけではなく、種類を選んで使っていますから集めるのは簡単ではありませんが、勢いよく育った草はなかなかおいしそうにみえます。おかげで、カピバラたちのお誕生日会の時コンテナにいっぱいの草をその日の朝に用意してあげることができました。梅雨に入ってちょっと憂鬱な日が続きますが、植物の成長のためには欠かせない雨です。カピバラたちも雨の日は東屋の下から出られなく退屈でしょうが、おいしい食卓のためにしばらくの辛抱ですよ。


(小髙)




大人への階段
(2015年5月30日)
 

  
 

「コハル母さんのお怒りスイッチ」
と私たちが呼んでいるコハルのこどもたちに対する威嚇の行動がたびたび見られるようになり、なるべく攻撃されることのないようにしたいと思っていました。特定の個体が狙われているわけではなさそうですし、常に深追いするわけでもありません。それでも、追われた個体はその後けっこうへこんでいますし、みんなから離れていたりします。寝室の中では平和なようなので(朝、室内が荒れていたことはありません)、健康に被害を及ぼすほどではありませんが、何かできることはと思っていました。けれども、だんだんコツをつかんだらしく、食事の時なども少し草を置く間隔を広くしただけでシェアできるようになり、さらに休息するときも、お気に入りの場所が皆異なってきました。池に入る時は、何故か誘い合わせたように4頭で入っていますし、橋の上で並んで体を乾かしていますが、落ち着く先は皆バラバラです。


もう1歳のお誕生日は目の前。コハル母さんと並ぶとまだまだおチビですが、プロポーションは大人になってきたようです。大宮育ちは競輪の放送にも野球の声援にもサッカーの応援にも動じない大人になりそうです。



(小髙)




今までと違うこと
(2015年5月14日)
 

  
 

青草を毎日給餌できるようになると、やはり一番は青草のようで、朝、色々な餌の入ったコンテナの中から餌を出して行くと、青草が出てくるまで次をねだります。もちろん、草を主食にしているのでそれで良いのですが、たまにおいしそうなキャベツの葉などがあると、つい何でこれが先ではないのだろうと思ってしまいます。

あらかた青草がなくなると、次になくなるのはキャベツなどの葉物。そして、サツマイモやニンジン。リンゴはカラスに狙われるので朝ごはんには出てきません。3040分位で朝ごはんは終了します。これがいつもの風景なのですが、最近、他の個体は青草に夢中なのにチェリーだけ、はやくもキャベツに移行している光景を見かけます。選んでキャベツを食べているので、コハルのように口をつけたところにそれがあったからという理由ではなさそうです。自分の周りにキャベツがなくなれば、また青草に戻っていきます。ですから青草がなくなってから他の野菜に移る他の個体よりキャベツを多く食べていることになります。

それって、計算でしょうか?


(小髙)




 
(2015年4月30日)
 

  
 

お天気が良いと、朝ご飯の後にひと泳ぎするようになってきました。たいていはラ・メールが一人で泳ぎだし、それにつられてチェリーとコハル。そして3頭が散々遊んだ後に意を決したピースがドボンと入ります。

池は井戸水のかけ流し状態で、浮かんでいるゴミなどはオーバーフローへと運ばれます。しかし、冬の間カピバラたちは隅の方をトイレに使うだけ。カメたちも冬眠しているので、底の方の水が大きく動くことはありません。最近、冬眠から起きたカメたちやカピバラたちが泳ぎ回りやっとゴミが流れ出すようになってきました。それでもまだまだカピバラたちが泳いだ後は濁ってすごい状態です。カピバラたちもごみだらけ(もちろんブルブルしますけど)。早くきれいな水の池に戻すためにも、良いお天気が続き、カピバラやカメが一日に何回も泳いでくれることを願っています。


(小髙)




ただの風呂好き
(2015年4月15日)
   

   

4月に入り暖かくなったと思いきや、雪!などという天候で、3月中旬から池で泳ぎだし3月末の最終湯浴みの日にお湯に浸かるかどうか心配したのはどこへやら。ここ数日の寒さで池にも入らなくなっていたので、2週間ぶりに湯浴みをやってみました。今回も変則的な入り方をしたせいで、今までとは異なる浸かり方になり、結果誰も身動きが取れない状態に…。かどうかはわかりませんが、このまま30分、40分。こんなに身じろぎもせず浸かっているのは久しぶり。たまにお湯を飲むぐらいでみんな静かに浸かっています。何に驚くのか突然全員で一斉に中腰になりますがすぐに元通りに。寒い時期にお湯ならと始まったカピバラのお風呂ですが、教えなくても暖かい水に浸かれたのはただの風呂好きだからでしょうか?

相変わらず3対1は続いていますが、1が誰になるかはその時々で違います。食べるものがある時にコハルの近くにいると誰であろうと追い払われます。それが後を引くと1になってしまうようですが、チビ同士で言い争いをしているような時も…。でも、文句を言いながらもコハルの隣を取り合って、4頭で引っ付いているのが大宮の3兄弟です。お風呂の中でもね.


(小髙)




順番
(2015年3月31日)
  

      
 

突然現れたプラ舟のお風呂に入ってくれるのかという心配をよそに、サクサクと順番に入り湯浴みを楽しんだカピバラたち。結構人見知りで、慎重な性格を見せる時も多く、新しいことを始める時にはそれなりの準備が必要かと思いきや、湯浴みはさっくりとクリアできました。

初めのうちはコハルがリードしていたようですが、注ぎ足されるお湯の勢いに負けて少し後ろに下がるようになるとチビカピ達が先を争って入るようになりました。3頭が適当に浸かった後に大きなコハルがのっそりと入って隙間なくプラ舟がいっぱいになる感じ?が通常に。よく収まるものだと毎回感心してみていました。3月も終盤、心配は気温が高いこと。もう入らないのではと思っていましたが、そんなことは全く問題ではなく、たまたまいた場所がいつもと異なったためにプラ舟に入る順番が違ったことの方が問題でした。コハルが先に入ったためにチビたちがうまく収まらず、立ったり座ったり、出たり入ったり。おかしなことに。入る順番がこんなに大事だとは思いませんでした。

結局、いつもとはやや異なるパズルが出来上がりました。みんなが納得したのかはわかりませんが。


(小髙)




3対1
(2015年3月14日)
 

        
 

おおむね仲の良いコハル一家ですが、よく見ていると3対1になることがしばしば起こるようです。朝の食事の野菜がなくなりかけた頃や、おやつの時はたいていコハルに怒られて(コハルの口元から食べ物を取ろうとする)チェリーがみんなから離れていきます。また、まったりしようと座った時はコハルの隣に座ったピースとラ・メールの間に頭から突っ込んで行って両方から怒られ(お尻から近づくのがルールのはず)やっぱりチェリーがみんなから離れていきます。もっとも、みんなが日向でまったりしている間にせっせと乾草を食べていますので、もしかするとそれが戦略かもしれませんが。

水の得意なチェリーとラ・メールは湯浴み用のコンテナの中で上手にゴロゴロして全身を濡らすことができますがピースにはそれができません。暖かくなってきたこの頃ではコハルに続きチビカピ達も池で泳ぐようになりました。ただし、ここでも3対1の法則があてはまります。コハル、チェリー、ラ・メールが池で泳ぐ間、父に似たのか水が不得意なピースは1頭陸の上です。


(小髙)




お気に入りのポジション
(2015年2月27日)
 

  
 

たとえば、雨の日。朝の食事が終われば、雨の嫌いなカピバラたちはさっさと東屋の下へ移動します。そして、しばらくおしくらまんじゅうをした後(ルールによると、おしくらまんじゅうをするには4人以上必要なので大宮はセーフです)それぞれがおしりをつけて別の方向を向いた形になります。

たとえば、落葉のプールで休息の時。一番端にまずコハルが座ります。そこへ、1頭づつお尻から入って座っていき(たいていはピースから)3頭が並んだら反対の端の個体が思いっきり隣に寄りかかります。

たとえば、湯浴みのための湯船にお湯を入れ始めるとチビカピ3頭はフライングで入ってしまい、足されてゆくお湯にびっくりして飛び出ることがよくあります。しかし、お湯が入り終るとコハルが入り自分の場所を決めます。そして、その隙間に3頭がパズルのように収まっていきます。


争わないために決まりがあるんだろうな。


(小髙)




不運な緑
(2015年2月14日)
 

  
 

カピバラ放飼場の池の周りをかこってある岩(石?)や飛び石には、きれいに苔が生えています。おそらくハネヒツジゴケ(植物の同定はむつかしい…)と思われますが、ある時色が違っていたのでよく見たら、葉の中から細く伸びだしている胞子体の部分が、ある所とない所があるのを発見。全体を見回して、よく考えてみました。

  結論:3兄弟のおやつになった。

  理由:胞子体がなくなっている所は水飲みやトイレなどで長くそこに留まり、周りを見回す時間      がある所が多いから。また、コハル母さんはこんな効率の悪い食事はしないから。

どうおもいますか?


(小髙)




 カピバラにお風呂を
(2015年1月30日)
 
  

寒くなるとあちらこちらから、カピバラたちが温泉に入る話が伝わってきます。温泉大国の日本ですし、昔からサルやシカが温泉に入るお話はたくさんあります。(もっとも、この場合は傷や病気の治療のようですが)南米大陸をふるさととするカピバラも郷に入れば郷に従えで入ってみたらとても心地よかったのでしょうね。みんな、幸せそうです。

残念ながら、ここ大宮には温泉が湧いていません。ですから源泉かけ流しの露天風呂を用意することはできません。第一、温泉だから入っているわけではありませんものね。冬の寒い間、水辺で生活するはずのカピバラが、水が冷たいがゆえに水から離れた生活をするので、皮膚が荒れたり、被毛が傷んだりするわけです。それを解消するには水を暖かくして、いつもと同じ生活ができるようにすればよかったのです。初めに気が付いてくれた人に感謝です。ここでも健康な皮膚と被毛を保つため、せめて湯浴みぐらいはさせたいと思いました。何回か練習を重ね、湯船の大きさとお湯を運ぶ距離を考え、週に2回くらい計画しましたので是非、大宮湯浴みカピバラをご覧になってください。

*スケジュールはイベントの欄で確認してください。


 (小髙)




個性
(2015年1月13日)
  

   

生後7か月を過ぎようとしているカッピーズですが、行動や力関係が少し変わってきたようです。ちっさいのに気が強く、他の仔を追いかけていたらそれはチェリーだったのが、ある日の小競り合いで立場は一転。争い事から、一歩引く性格が形成された模様。顔の傷が消えてきて判別がむつかしいと思い始めたら、いつのまにか体も大きくなり小さいチェリーではなくなっていました。また、落葉プールでの日向ぼっこの時、コハル母さんの隣はチェリーのことが多かったのですが最近はよくピースがぴったりくっついています。

あまりにも親に似ていて笑ってしまうことも。食べることにかけてはコハル母さんとチェリーはそっくり。トイレスタイルが亡き父さんとそっくりなのはピース。何かあった時、すかさず警戒の一声を出した父さん似はラ・メールです。


寒い毎日が続き心配事はつきませんが、日々変わる彼らの生活ぶりに目は離せません。



(小髙)

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